方向音痴の僕は
また夜の闇に迷ってしまった
地元の高校生に見える
ひとりの少女に道を聴く
私ブラジル人なんです
唐突に君はそう言ったね
地場たに座る高校生かと思ったら
母子家庭の中学生だと
君は聞いてもいないのに話し続ける
マスクから溢れる目にアイシャドウが入っていたので
高校生かと思ったというと
素直な君の目は喜びを湛えた
中学生が小学生の妹の送り迎えをするの?
お母さんは仕事だから
少し淋しげな眼で
君はそう言ったね
道を聞くと後から走ってついてきて
駅まで送るという
中学生に送って貰うという現実に正直戸惑いを感じたが
君からは危機感が全く感じられ無いのは何故なのか
とりとめの無い話題を僕は話す
はきはきと答える君に僕は
精一杯の笑顔で返す事しかできなかった
マスクから溢れる君の笑顔と共に
結局駅の階段まで見送られてしまった
ありがとう
たどたどしくお礼を言う僕に
君は手を振って別れを告げる
どうやら見えなくなるまで
君は手を振り続けるらしい
背中に君の笑顔を感じながら
最終列車へと続く階段を
僕は一歩一歩
頼り無き歩みを進めた
また夜の闇に迷ってしまった
地元の高校生に見える
ひとりの少女に道を聴く
私ブラジル人なんです
唐突に君はそう言ったね
地場たに座る高校生かと思ったら
母子家庭の中学生だと
君は聞いてもいないのに話し続ける
マスクから溢れる目にアイシャドウが入っていたので
高校生かと思ったというと
素直な君の目は喜びを湛えた
中学生が小学生の妹の送り迎えをするの?
お母さんは仕事だから
少し淋しげな眼で
君はそう言ったね
道を聞くと後から走ってついてきて
駅まで送るという
中学生に送って貰うという現実に正直戸惑いを感じたが
君からは危機感が全く感じられ無いのは何故なのか
とりとめの無い話題を僕は話す
はきはきと答える君に僕は
精一杯の笑顔で返す事しかできなかった
マスクから溢れる君の笑顔と共に
結局駅の階段まで見送られてしまった
ありがとう
たどたどしくお礼を言う僕に
君は手を振って別れを告げる
どうやら見えなくなるまで
君は手を振り続けるらしい
背中に君の笑顔を感じながら
最終列車へと続く階段を
僕は一歩一歩
頼り無き歩みを進めた