生協の白石さん講談社このアイテムの詳細を見る |
「最近読んだ本」をリセットして1から始めるか、ブログ開設からの続きで40から
始めるか、どうでもいいことなんだけどちょっと悩みました。
それで今年は40からスタートすることにしました。キリもいいしね。
東京農工大学生協の白石さんとそこを利用する職員・学生の「ひとことカード」を
めぐる質問と回答のやり取りの本です。
生協とは何ら無関係の質問に対しても生協の白石さんは誠実に受け止め回答します。
それが何故か心惹かれ、和みます。
私が好きな”ひとことカード”を紹介します。
「生協への質問・意見、要望
どうすれば、人間は空中で、ジャンプできるのですか?
白石さん。
二段ジャンプのことです。
〔所属〕イタリアーノ 〔お名前〕(^-^)/
生協からのお答え
工学部の学生さんが解らない物理的な問題を、
私などが解明する術など知る由もありません。
当方としてできる事があるとすれば、
毎週「少年ジャンプ」を読む子が思春期を経て、
「ヤングジャンプ」も読み始める一現象を、
人間の成長過程になぞらえ「二段ジャンプ」である
と勝手ながらに解釈し、二冊とも毎週品揃え
する事のみです。組合員証提示で10%OFFです。
〔担当〕白石 」
こんな質問に対しても回答をもらえるとは、投稿者本人も思ってはいなかったのでは
ないでしょうか?
通常ならば本意にそぐわない質問は無視されるか却下されてしまうことでしょう。
しかし、白石さんは一所懸命に答えてくれます。
白石さんは、投稿者にとってある意味自分の存在を受け止めてくれ、
認めてくれた存在になったのではないでしょうか。
他人との関係が希薄になる現代社会において、白石さんのような真摯な態度で
受け入れてくれる存在が、ひそかに共感を呼び、やがてブームとなっていったのでは
ないかと思います。
これからの顧客志向もマスマーケティングによる大勢を支持するのではなく、
個々の志向を真摯に受け止めていくことが成功へのヒントとなるかもね。