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街角の映像制作下請け零細業者のブログ




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いやあひっくり返りました。以前、一度幣ブログでも紹介したukramediaさんのAEの見逃されがちな技集。この第三弾が先日UPされていて、特にブログに書くほどでもないかなと思いつつ何気なく見たら、Jaw Droppingとはこのことでした。眼からうろこが落ちるというか椅子からずり落ちるというか。。僕のワークフローを劇的に変える超絶ビックリテクニックだった。

 

 

実は、今回のこの第三弾は全体的にはほとんど知っていることばかりであまり僕的には語るほどではなかった。が、何より1番が凄かった。何がスゴイってこの機能、知ってたんです。Edit Originalという機能。Cntl+E。

だけどAfter Effectsでアウトプットしたファイルから、もとのプロジェクトを探し出すのに使えるとは知らなかった!!!

もっと早くに知りたかった!!!!

 


プロジェクトは終わらない

映像制作を長年やっていると、作品を1つ作って納品しておしまい、というような、成果物が1つで終了する仕事は結構マレである。たいていの場合、半年や一年後に「ちょっと一部分改訂したいんですが」「あのときのアレとアレを使ってこういうの作りたいんですが」みたいな話がくる。長年同じ製品の映像を担当していたりすると尚更で、撮影素材もAEプロジェクトもどんどん溜まっていくし更新されていく。

 

 

なので、プロジェクトや素材の整頓/管理は、円滑に仕事を進めるために必須条件ともいえる。

が、、、

納期が迫っていて、超激スピードで泣きながら作業をしてたり、複数案件を抱えてたり、とにかく必死で仕事してると「整理整頓して後日のことを考えてプロジェクトを管理」とかお花畑なことは言ってられないのだ(断言。

で、やっと終わって「は~~納品できた~」とそのプロジェクトファイルはグチャグチャのまま放置され、半年後に電話がかかってきて「あれの改訂を」と言われてAEプロジェクトを開いても「自分で作ったはずなのに訳が分からんぞ!」となってる。特に分からないのが出力された動画ファイルがどのAfter Effectsプロジェクトのどのコンポジションから出て来たモノなのか。全く分からくなる。どこだ!どこだ!?どこにある!?とにかく手当り次第プロジェクトを開いて探してた。。

無駄な作業だった。。。。。orz

 


AEから出力したファイルを再びAEに取り込むことはない

ukramediaさんが作ってくれたPart3動画の1番に出てくるEdit Originalというショートカットはこれまでも利用していた。でもこれはフォトショやイラレや、僕は使わないけどPremiereを立ち上げるためのショートカットだと思ってた。僕の場合は画像ファイルをフォトショで開くためにしか使ってなかった。

なぜかというと、出力した動画ファイルを再びAEに取り込むことはほとんどないから。ないよね?普通。出力したファイルは編集ソフトに直行で、AEに再びインポートすることなんてない。

いや、使いまわす背景素材とか、レンダリングにやたら時間がかかる部分とかをあらかじめ出力しておいて、それを取り込んでさらにエフェクトをかける、、ってことはある。クロマキーやロトマスクなど、クライアント試写後に変更があることが考えられない作業はさっさと出力しちゃって無駄なレンダリング時間の浪費を避けることはある。。

でも、何もかも終わったファイルを再びAEに取り込むことはない。。。なかった!今の今まで!!!!

 


Edit Originalの驚愕の使い方

まさかそんな使い方があるとは。。。。つまり、「どのプロジェクトのどのコンポジションで作業して出力したか、素性が分からなくなった動画ファイル」も、AEに放り込んでEdit Original(Ctrl+E)を押せば、何ということでしょう!!!!!!!


素性が分からなくなったファイルはAEに入れる

 


Edit Originalを選ぶと・・・

 


元のAEファイルを開いてくれる!

 

orz

知らなかったよ。ずいぶん前にツイッターでアドビサポートさんに質問したことあるけど、「その方法はありません」って回答だったんだよ(泣

なんだよ~~できるんやんけ~~~!!

 

この時のコツは、古いAEバージョンの新規プロジェクトに放り込んでEdit Originalをやると、最新AEで開いてくれるのでいちいち保存しなくてもよい。AEもバージョンが違うと複数プロジェクトを開けるのがなんともすばらすい。。

あまりに古すぎて見つからないaepファイルでも、このようにどこにあったどのファイルなのかエラーメッセージで示してくれるので、すぐに「おおこのプロジェクトか!」と分かる。

 

aepがなくてもエラーメッセージを見ればどのプロジェクトだったか分かる。

 

なんてスゴイ機能なんだ!!!これでも整理整頓しなくていいので安心して散らかし放題でプロジェクト作ろう!いやあ、僕みたいなズボラ人間ぴったりの機能だ!

 

ちなみに第2弾はこちらのエントリーに書いてます。

知ってるようで知らないAfter Effects便利技22選



コメント ( 6 ) | Trackback ( 0 )
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コメント
 
 
 
Unknown (dk)
2015-09-09 19:41:08
はじめまして。

いつも陰ながら拝見していたのですが、
今回あまりにも衝撃的な情報だったのでコメントさせていただきました。

先日までアニメのコンポジット(撮影)に関わっていたのですが、
プロジェクトが(いつも通り)納期ギリギリのなか制作していたため、
1カットずつ作っていたAEファイルがあっちこっちに行ってしまい、
後で何百カットを修正する際、泣きに泣きました。

もう少し前に知っていれば、、、!


色々テストしてみたところ、
この機能、プレミアで書き出した素材にも有効でした。
ただ、Media Encoderから書き出してしまうと、元のプロジェクトには結びつかないようです。
数カット処理して夜に書き出しておく僕としては、どちらを取るか悩ましいところです。。。

これだけ優秀な機能なのに、なんとも惜しいですね。。。
 
 
 
おお!同志が! (3RD EYE(管理人))
2015-09-10 00:44:05
dkさん

コメント及び情報ありがとうございます!全然反応がなかったので、「こんなくだらないことで喜んでるのかよ!」とヴァカにされてるんだろうなーとショボン状態でした。。。

いや、これほんと僕的には天地がひっくり返るくらいの驚きだったので、、、

僕の場合よくやるのが、バックアップしてあったプロジェクトに修正を加えてしまったり、クライアントの指示が二転三転して、とあるコンポジションだけ古いプロジェクトに戻らないといけなかったり、、で、どのファイルから出力したのか分からなくなることはしょっちゅうでした。

dkさんは、書いていただいた内容から推測すると、カットごとにプロジェクトを別にして管理されているという感じなんですかね?なので出力をMedia Encoderに受け渡されるというワークフローなのでしょうか?

僕の場合、よほど重くならない限り1つの仕事ではできるだけ1つのプロジェクト内で終わらせようとしていますので(でないとわけわからなくなってしまうので、、)AE内のレンダーキューにガシガシ入れておいて、寝る前にレンダリングをクリックする、ということが多いです。

もし僕の推測が正しければ、作業が終わったプロジェクトたちを、新たに新規プロジェクトに全部ぶっこんでレンダーキューに入れてレンダリングするというのはどうでしょうか?

結局出来上がったファイルをEdit Originalをすると、その新規プロジェクトが立ち上がることになりますが、そこからオリジナルのプロジェクトにたどり着くことはできるはず!

にしてもMedia Encoderを介すると、情報が消されちゃうのはいただけませんねーーーーー

いずれにしてもほんとうれしい機能でした!!
 
 
 
Unknown (dk)
2015-09-10 21:09:00
いやいや、この機能を知ってたら、冗談じゃなく今年一ヶ月分の作業が無くなっていたと思います。。。

アニメを作っているとカット数が膨大にあるため、どうしてもプロジェクトを小分けにしなければならないのですが、なるほど、新規プロジェクトに投げるのが良さそうですね!

作業をしながら書き出すこともできるMedia encoderも重宝していたのですが、将来的なことを考えるとやはり素材の出どころは残すべきですね。。。

貴重な情報、ありがとうございました!
 
 
 
なんとなくそう思いました。 (3RD EYE(管理人))
2015-09-10 21:56:03
dkさん

なるほどです。僕は同じ映像業界でありながらアニメとは遠いところにいるのであくまで推測だったのですが、、、

全然関係ないですが、僕は昔腎臓に難病を患って長期入院したことがありました。そのとき病院の同室にアニメのコンポジットをされている方がいらっしゃっていろいろアニメ業界の話を聞いたことがあり(そして大変すぎて腎臓をこわして入院されていたという、、)、

で、なんとなくそのときに伺った話から、きっとカット数が膨大だったりチームで作業したりするために、カットごとにプロジェクトを分けてないと作業ができないのだろうな、と思いました。

すごく興味深いです。


裏でレンダリング、ということでは、いまのAE CCであれば、バージョン違いで同時に立ち上げることが可能で、特に2014と2015は同じプロジェクトがどちらでも行ったり来たりで立ち上げられるというので、それを利用するというのはどうでしょうか?

例えば、2015で作業しつつ2014でレンダリングしたり、逆に2014で作業しつつ、2015でレンダする、というのが、ワークフロー的に役に立つかどうかはわかりませんが、ぜひ試してみてください!!
 
 
 
なるほど・・・ (dk)
2015-09-11 13:01:14
3RD EYEさん

なんと、腎臓を。。。
お体には気をつけて下さい。。。

僕も基本は実写の仕事をしていて、今回たまたまアニメでAEのコンポジットに関わらさせてもらいました。
なので、moviの話なども興味深く拝見させてもらっていました。

撮影したら8割がた画が完成する実写とは違い、本当にイチから作りこむアニメ制作は本当に新鮮で面白い現場でしたが、
これをずっと続けていたら、あっという間に体がボロボロになってしまうと実感しました。

仰るとおり、長尺だったため複数人でカットを分けて作業を行っていました。
作業者の間でプロジェクトが行き来するのは当たり前だったので、当然、納品後は作者不明、出どころ不明の素材の山がなんとか繋がっている状況でした。
納品後に大掛かりな修正の話が立ち上がり、スタッフ一同しばらく呆然としてしまいました。。。


2014と2015で、なるほど!
確かに今回、2014のプロジェクトを2015で立ち上げても更新がなかったですね!本文で書かれていたのはそういう意味だったのですね。
是非次回から実践してみたいと思います。
いや、再びアニメに関わることがあるかどうか不明ですが。。。笑
 
 
 
難しいですね、、、 (3RD EYE(管理人))
2015-09-12 00:12:17
dkさん

アニメの制作現場の話を聞いたり、ニュース記事で読んだりするたびに切なくなります。

手塚治虫が諸悪の根源だ、という話も聞いたことありますが、どうもそういう話でもない気がしています。


病院で聞いた衝撃的な話は、ブラック作業現場の被害者であるアニメーターさんやコンポジターだけでなく、超一流トップクリエイター監督の方々の酷使され具合でした。。。。

どこに行くんでしょうね、、、というか、いったい何を目指してるんだろう、と思いました。


> 納品後に大掛かりな修正の話が立ち上がり、スタッフ一同しばらく呆然

その気分、めちゃくちゃ分かります。ほんとに心から分かります。。。

それが作ってるものを良くするための修正だったらまだいいんですが、政治的な理由であったり、ただの担当者の自己顕示であったり、どうしようもない理由で改悪させられることだらけです。

僕は最近、無心で手早く修正することを心がけていて、ここで怒ったりツイッターで愚痴ったりしては精神的なロスだ、と思うようにしてます。

無心で、ただただ時間をかけず修正する。。。


そのためにも、自己防衛のためのワークフローづくりは必須ですね。。AEがそういうことの用のいろいろな施策を仕込んでくれているというのは「分かってる!!」と思いました。

ファンシーなモーショングラフィックスの超絶テクより、そういうことのほうが本当は重要なのにと思ったり。。。
 
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