Wind Letter

移りゆく季節の花の姿を
私の思いを
言葉でつづりお届けします。
そっとあなたの心に添えてください。

牡丹咲く晩春

2016-05-04 18:07:33 | 季節の詩 ~七二候~

  ~シリーズ七二候~

(晩春  穀雨の日 4月30日)

         牡丹咲く晩春        高安ミツ子  


                      

 

 

今日の風は

春のスイッチを持って走り回っています

牡丹の蕾をなでていくと

声をあげるように大輪の花が咲きだしました


新緑はゆらいで

野良猫が のっそりとふりむき

人恋しいのか

牡丹の色香に酔ったのか

尻尾を垂らしたまま庭を横切って行きました


四月の陽ざしは全てにやさしいと思えるように

鶯の鳴き声が私の心をていねいに耕していきます


数日にして牡丹は 

崩れるように短い命を落としてしまうが

花弁は風に舞いあがることもなく

陽ざしを受けて

おおように笑っています


遠い時間に残してきた私のときめきが聞こえるようです

今日の風はあの時の相聞歌を運んできて

私の心はすっかり牡丹色に染められていきます


明日は雨だろうか

風の気配が明日の変化を知らせているようです
  



★★★★★★★ Mitsuko's Room ★★★★★★★

 発行が遅れましたこと心からお詫びいたします。
常日頃から花や樹木に包まれて生活しています。
どんなに、癒されるかわかりません。庭の草花も
2,3日ごとに変化しています。まさしく命の代わり
を見るようです。このような季節の変化を詩に書い
てみたいと思うようになりました。
季節の暦のを分けかたには下記のようなものがあり
ます。
(二十四節気(にじゅうしせっき)は半月毎の季節
の変化を示していますが、一年を七十二に分けて植物、
動物の様子や気象現象の変化を知らせる暦が七十二候
であります。
私は身の回りの風景を七十二候に添って私の季節を詩
として表現したいと思うようになりました。時間はか
かるかもしれませんがお届けしたいと思います。
言葉が自然の変化にどのくらい近づけるのかそんな思
いに駆られています。
わが家の牡丹の花は華麗な装いで散ってしまいましたが、
キンポウゲが鮮やかに咲いています。
           ( 2016.5.2)

 

コメント    この記事についてブログを書く
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする
« 冬の風 | トップ | 麦秋の祈り »
最新の画像もっと見る