Wind Letter

移りゆく季節の花の姿を
私の思いを
言葉でつづりお届けします。
そっとあなたの心に添えてください。

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2017-01-13 16:23:47 | ~詩でつづる私の七二候~
~シリーズ詩でつづる 私の72候~ 

小寒 初候 芹野栄(せり すなわち さかう)

 
高安ミツ子  
                             


  せり なずな ごぎょう

  はこべら ほとけのざ すずな すずしろ

  口ずさみながら

  とんとん刻みます


  自然の恵みありがとう

  とんとん今年の祈りをこめて

  くるくる七草粥を作ります

  粥はしゅんしゅんやさしく体を包みます


  もう一声かけないと

  春はやってこないけど

  やさしい粥は

  二人の春待ち顔に寄り添って

  たくさんの思い出連れてきます


  家のどこかに潜んでいたように

  お義父さん お義母さん おじさん おばさん

  子供たち

  みんな みんな おかえりなさい

  思い出話は近くなったり遠くなったり

  七草粥に溶け込んでいきます


  懐かしい時がゆらゆら揺れて

  冬の陽ざしはみかんを照らしています

  しんしん

  二人だけの七草粥



Mitsuko's Room

 あけましておめでとうございます。
穏やかなお正月を迎えました。例年通りおせち料理を作りました。
結婚して義母に教わったものです。東金の代表のおせち料理には
「かいそう」と言って海藻を溶かし、それを羊羹流しにいれ、
固めたものをさいころの形に切り海苔や鰹節、はばをかけ、
醤油を付けて食べます。
 わが家では銅鍋で海藻を溶かします。すると化学変化を起こし,
海藻が緑色になりとても美しいおせちになります。
もう一つにはごまめ(田作り)と称し義母の得意料理でした。
普通はごまめを、からいりしてから醤油と砂糖でからめますが、
我が家ではそのあと白砂糖をまぶしお菓子のようにします。
とても美味しく食べられ後を引きます。夫はこの料理がないと
お正月とは思えないようです。子供や孫も少しは食べます。
我が家のお正月の味を作れるのは元気なあかしであり、
うれしいことです。それぞれの家の味がありそれぞれの家の
言葉があることは味わい深いものを感じます。
それをある人は方言と言っていました。苦痛が伴わないもの
であるのなら家の文化、すなわち方言があっていいのでは
ないかと思えるのです。
義父母が他界し何年もたちましたがおせち料理を作るたびに
義父母のことが思い出されます。お正月になると、義父母
から託された生きる喜びと子供や孫に命を託す喜びを感じ
ます。70歳を超えた所以でしょうか。
今年も感動に出会える時を少しでも味わいたいと願っています。
皆様のお幸せを心から祈ります。

  (2017.1.13)
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