蔵書目録

明治・大正・昭和:音楽、演劇、舞踊、軍事、医学、教習、中共、文化大革命、目録:蓄音器、風琴、煙火、音譜、絵葉書

『日語讀本』 四冊 内堀維文 (1930.7) 

2020年10月09日 | 清国日本教習 天津、北京、武昌他

      

   日本内堀維文
 日語讀本
    商務印書館印行

   例言

一 是書專爲中國學生學日本語而設故與日本國語讀本體例不同
一 各課摘出新語以醒眉目係本書創意當教授時或先講某語或在文中隨讀講均從教員之便
一 日本文字讀法有音訓二種各課所揭新語屬音讀者旁注片假名屬訓讀者旁注平假名以示區別
一 課文内先用片假名而後平假名者由易及難也及後漸進則多用平假名間用片假名以便熟練
一 平假名寫法中國學生多苦其難非自初學時練習他日必多謬誤
一 平假名有正變二體其通用者係正體然亦間用變體學者不可不知本書別掲變體而不參用以免錯雜
一 毎卷尾附新語索引以便檢索尤便於教授
一 編纂是書以教授經驗之材料爲本惟第三卷後半及第四卷未經實驗如有不合之處應俟再版加修訂伏惟 大雅進而教之
                                                  編者識

日語讀本卷一目次
 片假名及平假名
 文字及發音
  第一 五十音(一)
  第二 五十音(二)
  第三 五十音(三)
  第四 五十音(四)
  第五 五十音(五)
  第六 五十音圖
  第七 濁音
  第八 次淸音及鼻音
  第九 長音
 讀本
  第一課
  第二課
  第三課
  第四課
  第五課  
 文字及發音  第十 拗音及其長音
  第六課
  第七課
  第八課
  第九課
 文字及發音  第十一 促音
  第十課
  〔中略〕
  第十六課
  索引

〔商務印書館の広告〕〔下は、その一部〕 
 
 日語讀本 四冊一元四角
  日本内堀維文著 著者在山東高等學校教授日文,歷年既久,閲歷甚深,特以其經驗所得編成此書。共分四卷。首片假名平假名,次文字發音,次讀本並索引。淺深難易,適合吾國程度。

 

日語讀本卷二目次

  第  一課 司馬光
  第  二課 大きい猫と小い犬
  第  三課 散步
  第  四課 野原
  第  五課 春
  第  六課 夏
  第  七課 秋
  第  八課 冬
  第  九課 櫻
  第 十 課 菜の花
  第 十一課 手
  第 十二課 鳥
  第 十三課 教室
  第 十四課 佐藤君の馬
  第 十五課 競馬
  第 十六課 方位
  第 十七課 地球
  第 十八課 地球儀
  第 十九課 太陽と虹
  第二十 課 時計
  第二十一課 船
  第二十二課 軍艦
  第二十三課 小刀
  第二十四課 買物(一)
  第二十五課 買物(二)
  第二十六課 枡
  第二十七課 物差
  第二十八課 秤
  第二十九課 課業
  第三十 課 運動會
  第三十一課 病氣
  第三十二課 試驗
  第三十三課 私共の學校

 山東省。  濟南府。 光緒。  創立。  校舎。
 監督。  事務員。  寄宿舎。  寮。  副。  外國。
 高等學堂。  留學。  北京。

 私共の山東高等學堂は山東省濟南府にあります。 光緒二十七年の創立です。
 校舎は新しく、其上大きく、教室は大小皆で三十程あります。 其他、監督室、事務室など、色々の室があります。 寄宿舎は東西二寮あって、四百五十人程の學生が居ります。 職員は監督一人、副監督一人、外國教師四人、中國教師二十人程居ります。 其他、事務員十人程居ります。
 課業は、毎日午前八時から午後四時までありますが、午前は大抵西學、午後は中學第三十三課 私共の學校です。 日曜日は一日休みですから、少し勉強して、其後は遊びます。
 學科は中學、外國語、數學、物理、化學、圖書、體操などですが、其中むづかしいものもあります、やすいものもあります。 數學、物理、化學などは、むづかしい方です。 
 試驗は毎年夏、冬、二度あります。 私は六年此學校に居りましたから、此の冬の試驗に及第しましたならば、卒業します。 私は是非、此冬には卒業したいと思ひます。
 私は此高等學堂を卒業しましたならば、日本に留學したいと思ひますが、若し出來ませんならば、北京の大學堂にはひります。

  第三十四課 夏休
 索引

日語讀本卷三目次

  第  一課 蜜蜂
  第  二課 農家
  第  三課 鷄
  第  四課 雌鷄と雛
  第  五課 雌鷄と鶩の雛
  第  六課 太郎の馬と牛
  第  七課 蜂と蟬
  第  八課 雲雀と人
  第  九課 楊香
  第 十 課 桃太郎の話(一)
  第 十一課 桃太郎の話(二)
  第 十二課 楊震
  第 十三課 燕
  第 十四課 燕と雀
  第 十五課 鳥と蛤
  第 十六課 海
  第 十七課 水の旅行(一)
  第 十八課 水の旅行(二)
  第 十九課 王祥
  第二十 課 電話及電信
  第二十一課 蒸気
  第二十二課 汽車
  第二十三課 停車場
  第二十四課 負け嫌ひな蛙
  第二十五課 地球の表面
  第二十六課 日本全國地圖
  第二十七課 富士山
  第二十八課 日本の氣候
  第二十九課 寒暖計
  第三十 課 日の惠
  第三十一課 草木の生長
  第三十二課 樫の木と竹
  第三十三課 慾深い犬
  第三十四課 狼と小羊(一)
  第三十五課 狼と小羊(二)
  第三十六課 動物
  第三十七課 飛魚
  第三十八課 猿
  第三十九課 商人
  第四十 課 商業(一)
  第四十一課 商業(二)
  第四十二課 家
  第四十三課 神武天皇
  第四十四課 神功皇后
  第四十五課 貯金
  第四十六課 茶
  第四十七課 朝顔
  第四十八課 芭蕉
  第四十九課 織物
  第五十 課 輸出輸入
  第五十一課 懶惰者
  第五十二課 寒帯の一小兒
  第五十三課 東京(一)
  第五十四課 東京(二)
  第五十五課 東京(三)
  第五十六課 象の目方
  第五十七課 鼠の相談
  第五十八課 蝙蝠
  第五十九課 京都
  第六十 課 大坂
  第六十一課 工業
  第六十ニ課 燒物と塗物
  第六十三課 横濵
  第六十四課 日本の風景
  文字及發音第十三變體假名
  索引

    

日語讀本卷四目次

  第  一課 太陽
  第  二課 草木
  第  三課 輕氣球
  第  四課 捕鯨
  第  五課 惡い召使
  第  六課 沙漠の酋長
  第  七課 郭隗
  第  八課 閔損
  第  九課 義俠な少年(一)
  第 十 課 義俠な少年(二)
  第 十一課 義俠な少年(三)
  第 十二課 讀書の心得
  第 十三課 郵便の話
  第 十四課 傳染病
  第 十五課 石炭
  第 十六課 電氣
  第 十七課 有用な金石
  第 十八課 人の身體
  第 十九課 志の堅い少年
  第二十 課 鐵
  第二十一課 銅
  第二十二課 鱶(一)
  第二十三課 鱶(二)
  第二十四課 白い雀(一)
  第二十五課 白い雀(二)
  第二十六課 コロンバス(一)
  第二十七課 コロンバス(二)
  第二十八課 楠木正成
  第二十九課 豐臣秀吉
  第三十 課 明治維新
  第三十一課 政治機關(一)
  第三十二課 政治機關(二)
  第三十三課 倫敦の繁華(一)
  第三十四課 倫敦の繁華(二)
  第三十五課 倫敦の繁華(三)
  第三十六課 倫敦の繁華(四)
  第三十七課 森林の利益
  第三十八課 水の變態
  第三十九課 巴里の凱旋門(一)
  第四十 課 巴里の凱旋門(二)
  第四十一課 泰山紀行(一)

  鑛物。 觀測。 海抜。 傾。 差。 絶頂。 山駕籠。 爬山虎。 反る。 窮屈な。 踏む。 日覆。 舁ぐ。 革。 縱。 割合に。 馳(緩)む。 片磨岩。 半腹。 柏の木。 秦の始皇。 憩む。

 山東省には石炭などのある地方も澤山あって、鑛物の産物は南の方面にもあるし、北の方面にもありますが、私どもの通った所には、さう云ふものは見えなかったのであります。これより泰山の御話をします。私共は山東省の泰安府に參りまして、泰山の眞南に當って居る所から登ったのであります。私どもの觀測した結果では、高さが海抜千五百十三米、殆ど五千尺であります。獨逸の地圖には千五百四十五米とありますが、全體の計算が少し私どものより高くなり過ぎて居る傾で、百尺ばかり私の觀測と差があります。此の山の絶頂までが四十里と云ふことでありますが、併し四時間で行けるのであります。是へ登りまするのに一種の山駕籠があるのでございます。是はチョット面白いです。是を爬山虎と云ふそうです。此の轎は普通の轎と違って手が極短い、上に向って反った二本の棒でありまして、其上は極小さな窮屈な椅子の樣な形で、足で踏む爲に下に板が吊てあります。男子が乗るには唯日覆だけがあるが、女の乗るときには是をスッカリ包んで仕舞ふのであります。此爬山虎と云ふものは先づ山駕籠中では世界第一と云って宜いやうに思はれるのであります。二人で舁いで居りまして、別に手代りが一人附いて居ります。平地は革を兩肩にかけて縱に步き、割合に速いのであります。山道に參りますと、泰山は石段が澤山ありますので、一方の肩に掛けて駕籠を横にし、二人並んで石段を拾って登って行くのであります。山の上り下り共に自由で割合に速い。其代り非常に危險であります。石段が一直線に何百米も續いて居る所があります。其上に石段がゆるみまして、駕籠屋の踏む度にガタゝ動くので、乗って居りましても、何だか氣が引ける樣であります。
 〔以下省略〕

  第四十二課 泰山紀行(二)
  第四十三課 西洋の公園(一)
  第四十四課 西洋の公園(二)
  第四十五課 西洋の公園(三)
  第四十六課 西洋の公園(四)
  第四十七課 萬里の長城
  第四十八課 彗星
  第四十九課 人類の誇大狂(一)
  第五十 課 人類の誇大狂(二)
  第五十一課 人類の誇大狂(三)
  第五十二課 人類の誇大狂(四)
  第五十三課 人類の誇大狂(五)
  第五十四課 人類の誇大狂(六)
 索引

 己酉年正月初版
 中華民國十九年七月十九版
  (日語讀本四冊)
  (毎部定價大洋壹元肆角)

 著作者 日本内堀維文
 發行者 商務印書館 



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