愛媛県佐田岬の三崎港まで、地図上に
定規を当てて計測すると大凡90キロ。
実際には107キロなのだから、原付
バイクで行けば4時間は必要になる。
午前11時30分発のフェリーに乗る
ために7時30分に自宅を出発。
身支度は確りしたつもりだが、徐々に
寒さが襲ってくる。
丘に実る柑橘系のオレンジ色だけが、
ささやかな応援となりながら伊方町に
入ると、ここからが国道197号線。
かつては「行くな酷道」と揶揄された
道だが、三崎港まで信号は皆無だし、
交通量も少ないから今や快適である。
佐田岬のてっぺんを走る一本道なので
景色もいいのだが、何しろ高所恐怖症
なので、私の場合はビビリながら先を
急ぐ。
ほら、こんな景色がずっと続くのだ。
予定時間に三崎港に到着。
乗船手続きをして、徒歩の私は車や
バイクの乗船客よりも優先的に船内
に入る。
するとドヤドヤと団体客も乗船して
きて、座るところが無いと不満の声
が聞こえてきた。
出船すると直ぐにアナウンスが流れ、
一等船室も開放するとのこと。
・ ・・やるね、九四フェリー・・・
海は少し荒れているようだ。
佐田岬は風が強いので沢山の電力風車が
右手に並んで回っている。
そして船は豊予水道に出て、寂しい岬の
先端を見せてくれた。
時折船首が波を割り、外に出た私の顔面に
飛沫を浴びせてくる。
坂本龍馬が脱藩して九州に渡る際に、この
飛沫を浴びたのだと思うと少し興奮したね。
直線距離で測れば17キロの水路だが、船は
30キロの航路として70分で到着。
四国と九州を結ぶ航路は他にも沢山あるの
だが、この九四フェリーが最短である。
二級船室で大人1040円と格安。
でも私は一等船室で寛いでいる。
隣席には付け睫をピ~ンと立て、眠りこけ
ている2980円みたいな顔の若き女性。
何から何まで面白い。
下船する時は車、バイク、徒歩の順になる。
約5分で下船できたが、車が出て行くのを
船首近くで見送ることになり、排気ガスを
思いっきり吸い込むことになる。
全部で25台も飲み込んでいたフェリー。
徒歩で下船したのは、なんと私だけだった。
この続きは次回としよう。
一泊二日の旅だが、私にとっては濃厚な旅
になった。
少なくとも3回シリーズでお届けしたい。
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