東京大学准教授の斎藤幸平君（３７歳・哲学者）がテレビ
番組で、「パリ五輪を観ているか」と聞かれ、「全然観てない。
私は反五輪でボイコットしてる。イスラエルの問題ですね。
ロシアは戦争が理由で参加出来ない。ところが国際司法裁判所が
イスラエルがやっていることはジェノサイドで国際法違反と勧告
しているのに参加させているダブルスタンダードがある。これで
皆が盛り上がり平和の祭典だから良かったとなったらパレスチナの人、
ガザの人が忘れられてしまってジェノサイドを覚えている人が居ない
ということに私は少しでも抵抗したい」と発言した。
私も斎藤君の意見に１００％同意する。何も変じゃない。
実際、パレスチナ選手（殆どの選手は死亡したか怪我のため出場
できていない）を応援しているし、イスラエル選手が出てくると
（負けろ！）と思うもんね。
但し、私は斎藤君のように考えを全て実践できるほどの気持ちが
薄く、（五輪なんかやめちまえ）と思っていてもやってるうちは
観戦してしまう阿呆なんだけどね。
と、思ってたら、斎藤君の意見にいちゃもんを言う人が出て来た。
元大阪府知事の橋下徹君である。
「名前はいいませんけどね、ボイコットの意味で私は観ません
みたいなことを言う人が居て。五輪に興味がないから、無ければ
ホッとするって。いいんですよ。いいんだけど、選手に対する
リスペクトを持った上でそういう意見を言ってほしい」と注文を
つけた。
この発言を知って私は首を傾げた。何故なら、斎藤君は、「五輪に
興味がないから、無ければホッとする」とは言ってないのに、何の
ことだろうと思ったわけ。
で、ピンと来た。イエール大学助教授の成田悠輔君が、そう発言
しているのだ。
つまり、成田君は斎藤君のテレビを観て、ホッとしたというわけ。
だから橋下君は、二人の名前を出すのに抵抗があったので、二人の
発言を故意に足してしまったに違いない。
言葉ってのは、怖いね。全て斎藤君が言ったことにしてしまったの
だから。
では、何故、わざわざ二人の発言にいちゃもんを付けたのだろう。
頭に浮かぶのは、大阪が進めるIR構想だ。そして、その前に行う
大阪万博にも向けられる反万博が怖いのだろう。
みんなが楽しいと言っている時に、わざわざ反対と言うな、と言い
たいのだ。
万博会場が造られる夢洲では、同時進行でIRの建設も進められて
いるそうな。
IR事業なんてのは表向きで、新しい公営賭博場を造りたいのだ。
私は東京五輪で裏側を解ったから、日本での五輪開催には絶対反対
である。
大阪万博開催に反対なのも、理由は同じ。
「ほーら、面白いもんを見せてやりましょ」とお祭りをやり、がっぽ
がっぽと裏で金儲けする連中が居るのだ。
なっ、橋下君！君も一枚噛んでいるんだろな。
