ホイッスルバード あいざわぶん

松前町(まさき)探検の巻

松山市内のほぼ中央を流れる石手川沿いを下ると、
やがて松山市街の南に沿って流れる重信川と合流する。
重信川の南側は内陸に伊予市、海沿いに松前町(まさきまち)
があり、丘や山がなく海岸沿いに広がる松前町は海抜
ゼロメートルの町である。重信川の伏流水に恵まれる松前町は
水道水が極端に安い町であるのが町民の自慢の一つだ。
もう一つ自慢なのは、海産物のじゃこ。

我が家から松前町の海までは、原付バイクでトコトコ走っても
20分程度なので、快晴の今日は小さなツーリングに出かけて
みた。
ガソリンを入れに行ったら3.5リットルで満タンになった。
520円なり。生活だけにバイクを利用すると、一か月の燃料は
500円以下で済むと思われる。なんと経済的であることか!

松前港にある瀧姫神社を撮影(写真1)。
小さな神社が縦に三つ並んでいる。説明書きを読んだが、この港
から秀吉の味方として朝鮮半島に出兵したとある。
瀧姫は愛してはならぬ身分違いの人と恋におち、京都から松前に
流されたのだと云う。そして魚の行商を終生の生業としたところ、
地元の女たちも瀧姫に共感と親しみを覚え、同じ格好で海産物の
行商を始めるようになり、それが全国に広まったのだと云う。
一番最後の部分は嘘臭いが、まあいいでしょ!

次に港の北の重信川の河口に行ってみた(写真2)。
すると、大勢の人が屈みながら何かゴソゴソしているではないか。
群れから外れたところに居た三人の女性が、堤防に向かって引き上げて
くるところを見計らい、バイクで寄って声を掛けてみた。
日焼け防止のための農作業用の帽子から覗かせた顔を見てびっくり。
60・30・10代のトリオ。ご丁寧に娘と孫だとの紹介付きである。
手に提げているバケツの中には、アサリ・姫貝・シャコが居る。
近所の農家の奥さんが、娘と孫にせがまれてアサリを採りに来たのだ
と云う。昨年のことだとは想うが、大水が出たせいで河口一体にも泥が
大量に蓄積したため、今年は全くの不漁だと云う。
確かにアサリは三匹しか採れてない。シャコ一匹は6センチ程度の子供
である。姫貝は小指の爪程度の大きさで、100匹ぐらいは採れている。
因みに昨年の春は豊漁で、堤防沿いに累々と車が並んだそうだ。
漁協がアサリを放流するまでは誰もが無料で採っていいらしい。
姫貝は食べるというより、出汁が美味しいので味噌汁に入れると云う。

しかし、なんですな。この御三方と話していてつくづく感ずるのだが、
松山の人らはホントに愛想がいい。貝の話、水の話、米の話と続いて
バケツを提げながら20分近くも立ったままで話をしてくれたのだ。
私が既に引っ越してきたのを告げているのに、「ここは本当にいい
ところだよ」と二回もおっしゃる。ついでに「陸の孤島だけどね」と
いう松山市民の常套句も忘れずに言いながら・・・。

丁重にお礼を言ってお別れしたが、三人と獲物の写真を撮らせて貰う
のを忘れてしまった。残念!

海外沿いの道路を北上し、松山空港近くから自宅を目指す。
何軒かのラーメン屋の看板が気になったが、つまらぬ思いをするのが
嫌で、躊躇している間に自宅に着いてしまった。
それで、さっき遅い昼食を終えたところ。

原付バイクは35キロを上限とし、自転車の延長線にある乗り物と
して利用するに限る。今日も松前町に行く途中に信号待ちをしたら、
オバチャンが歩道でガタガタ震えながら座り込んでおり、到着した
救急車のストレッチャーに乗せられるところだった。横に原付バイク
と車が停車しており、交差点内で接触してバイクが倒されたようだ。

さて、原付バイクにも慣れたことだし、いよいよ遠乗りに出でゆかん!
ゴールデンウィーク明けが楽しみじゃ!



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