昨年は、仕事も一区切りがついて、
好きな山に登りたい時に登り、
行ってみたいところへ行きたい時に行き、
読みたい本を明日のことも気にせずに読みふけり、
やりたい事を思う存分やることができました。
ところが、今年になりこれまで経験したことがないCOVID-19の脅威により、世界中が閉塞感に閉ざされてしまいました。
未練がましいですが、私には今年やりたかったことが幾つかありました。
そのうちの一つは、愛車で日本各地を巡ることでした。
昨年も、この愛車で長年の夢であった吉野桜を見る旅に出たり、片道12時間以上ハンドルを握り憧れの地である上高地や涸沢でキャンプしたのでした。
更に今年は、行ったこともない土地を訪ね、そこで父がやっていたように無心に釣竿を振ってみたいものだと考えていました。
以前、ブログで書いたように父は釣りが好きな人でした。
私もそんな父の背中を見て育ったので、釣り好きが染み込んでいるようです。
家庭菜園を始めたのは、ほんの今年のゴールデンウィーク辺りから。
我が家のリメイクは、たった1年前から。
木のカトラリーをつくるようになったのはここ5、6年のこと。
山に登るようになったのは、それでも40数年前から。
でも、釣りは私が物心ついた頃からです。
身体に染みつくというか脳ミソに焼きついて、あるいは遺伝子に刻まれていると言ってもいいかもしれません。
キャンプ道具と釣竿・釣り道具を愛車に積んで、日本のあちこちを旅したかった。
北アルプスの高い山々を縫うように黒部川は流れています。
黒部ダムから放水された水は山肌を深く削り流れ下りますが、ダムによってできた黒部湖の更に上流に黒部川の源流があります。
誰もが簡単に近づくことができない、その源流部に棲む魚に逢いに行きたかったのです。
山での釣りには禁漁区や禁漁期間があり、釣りができる時期が決められています。
また、山岳地帯の源流に入るためにはそれ相応の装備の他に、体力、技術、冷静な判断力が必要になります。
さらに、山での釣りは天候が大きく左右するのです。
一歩間違えれば命にかかわる真剣勝負です。
「そんな黒部川の源流部に足を踏み入れたい!」
残念ながら今年は、さまざまな制約があり行くことは叶いませんでした。
来年の状況は誰にも分かりません。
どんな年になろうと、今の自分にできることをただ淡々とやるだけです。
『何事にも、どんな状況でも、事を成すための努力と準備は怠らず!』です。