春夏秋冬 長崎発 とき燦々

あれこれ徒然を語る

随筆的日記を長崎から発信!

思いがけない再会があった。

2017-11-26 | 心境
諫早市民ではないが、諫早市立たらみ図書館や諫早図書館をよく利用させてもらう。
長崎市の図書館整備が全国の県都等に比較して遅れをとっていたこともあって、先行した形になっていた諫早市の図書館行政の恩恵を受けていた。こうしたことから今でもこの二つの図書館が私のホームグラウンド的場所になっている。長崎市の郊外に住んでいる私は車で出かけることの多い生活なので、駐車場の使い勝手がいいこの二つの図書館が気に入っている。
今日は、先日母からリクエストのあった『葉室麟』の未読作品を探しにたらみ図書館に出かけてみた。
『蜩ノ記』が直木賞を受賞したのをきっかけに、武家社会の凛とした生き方を描く葉室の世界の大ファンになった母は、葉室のほとんどの作品は読んでいそうだとは思いつつ、とりあえず、私が読んでいない二冊を選んでみた。『影踏み鬼』『鬼神の如く』
明日、母を訪ねる私の共同生活者に託して届けよう。たぶん読んでいないはずだ。

今日のたらみ図書館では思いがけない再会があった。
日本文学のところで目に留まった『二十歳の原点』の文字。
あの頃読んだ高野悦子さんの日記とは装丁の全く違った三部作の『二十歳の原点』を手に取ってみると、果たして、その新装版だった。
上京して間もなく、無知であることさえ気づけない18歳の私が激しく心を揺さぶられた『二十歳の原点』
表紙の「旅に出よう・・・」で始まる詩の一節に誘い込まれるように読み進めると、赤裸々な自己の発露に息が詰まるほどの驚愕と衝撃を覚え、そして何度も何度も繰り返して読んだ一冊だ。
『独りであること、未熟であること、これが私の二十歳の原点である。』そういって、彼女は二十歳で鉄道自殺した。私が中学3年生、1969年の出来事だ。

この本を借りらずにはいられなかった。
63歳は『二十歳の原点』をどう読むのか、読後感を書き留めてみたい。

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