きまぐれ雑記

日常の出来事と私の好きなものを思いつくままにゆっくり記していきます

ロミオとジュリエット

2011-01-09 19:30:51 | 観劇・ミュージカル
2011年、最初の観劇は宝塚の「ロミオとジュリエット」

シェイクスピアの悲劇の中でも超有名作品です。

今回観劇した作品は昨年の夏に大阪で上演されたものを大劇場版として再演するというものでした。
昨年の公演時も気になりつつ、上手くスケジュールをあわせる事が出来なかった作品でしたし、公演の評判もかなり高かったので、再演されるなら観ておこうかなと。

全体の印象としては、良くも悪くもシェイクスピア色が少ないという感じ。

シェイクスピアといえば言葉が洪水のようにどんどん畳み掛けてくるセリフが不思議なリズムを創っているものなのですが、この作品にはその点は全くないと言ってもいい。

それ故に、すっきりしていてわかりやすく現代劇として観られるし、ミュージカルとして成立しているのかもしれない。
でも、現代劇化することでロミオの見せ場があまりないように思ってしまったのは私だけだっただろうか。

主要な登場人物には、それぞれに大きなナンバーがあって、ちょっとオペラっぽい処理の仕方だが、ダンスシーンは多くてミュージカル性は高い。
ただ、キャストの中にはしっかりと歌いこなせていない人もいたのは事実で、その点は惜しかったと思う。


実はこの作品を観ていて別の色々な作品を思い出した。

まず、歌詞の中に「綺麗は汚い、汚いは綺麗」という「マクベス」の魔女のセリフがそのまま使われていたのにはちょっと驚いたし、愛と死のダンサーが登場し、ロミオとジュリエットを出会わせ、死へと導いていくという演出は、過去に「リチャード3世」で、かげぼうしを登場させて、同じように人々を死へと導く演出を観た記憶が蘇った。
そして、何よりもこの死のダンサーは、「エリザ」のトートダンサーのようだった。

又、モンタギューとキャピュレットの対立のダンスシーンは、そのまま、ウエストサイドの原点を思わせるに充分だったのでした。

それにしても出会った瞬間に恋に落ちる物語に、どこか真実味を感じられない大人になってしまった自分の心が少し淋しい・・・。
そんな事を感じた観劇でした。
コメント
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