今月2回目の梅田芸術劇場です。
ミュージカル「オーシャンズ11」を観てきました。
映画も宝塚版のミュージカルも観ていないのでオーシャンズに関する予備知識はゼロの状態での観劇でしたので、比較しての感想とかは書けないのですが、印象に残っている事など書いてみます。
まず、観劇後に思ったのは、宝塚的な舞台創りだなという事といくつかのミュージカルの作品を思い出させる場面がちらほらと見受けられたなあという事。
宝塚的な舞台創りについてですが、宝塚は男役のトップさんを中心に二番手、三番手、若手のホープさんというように役の大きさを配分してトップさん以外の方にも、いくつか見せ場を持たせるという作品創りが多いように思いますが、今回の作品も(原作もそうなのかもしれないですが)、正に宝塚的に構成されていたように感じました。
又、コロスを使って物語を進行する形も宝塚の作品にはよく見られますよね。
そして色々なミュージカルを思い出したのは特に2幕で、まず幕開きのテスの夢の中のシーンは「エリザベート」の最後のダンスっぽいなと。
そしてポーラがラスティに結婚してという場面は正に「ガイズ&ドールズ」のネイサンとアデレイド。
「ガイズ」大好きな私としては宝塚で再演とかあったらいいなとか山本さんのネイサンもいいかもとか思いました。
そのほか、「スカピン」っぽいって思った所もあったりして、物語の楽しさだけでなくミュージカル作品を思い出しての楽しさも味わえて良かったのですが、あえて言わせていただくと後半の金庫に入り込む所とかがあっさり成功しすぎててちょっと物足りないかなと・・・。
出来れば前半の仲間を集める部分とかをもっと短くして後半に時間をシフトしていただけると良いかなと思いました。
今回のキャストさんはメインのお二人(香取さんと観月さん)は初めて舞台で拝見しましたし、霧矢さんの女性役の初めてでした。
まず主演の香取慎吾さん。何度か舞台はされてたかと思いますが、これまで観る機会がなくて初めて舞台を拝見しました。(というか私、TVもあまり見ないのでドラマも大河ぐらいしか見た事ないかも)
ミュージカルのスキルとしては歌は少々弱い気もしましたが、立ち姿、動きは申し分なく、何よりも舞台の中心にいて華を感じさせるのは流石だなと思いました。
やはり、舞台の中心に立つ人はその場の空気を変えられる人じゃなくては・・・。どんなに歌やダンスが上手くてもそれだけではダメだと思うんです。
そして、サポートに徹していた山本耕史さん。
やっぱり上手い。押す所、引く所がわかってて、すべてが完璧。
彼がこんなに歌って踊れるって知らなかったという声を耳にして私は驚いてたんですけど、私的には彼が群舞の中心で踊ってるのって実はあまり観た事ないかもなあと思いました。
私、結構、山本耕史さんの舞台を観てる気がするんですが、わりと少人数のものが多いかも。
ヒロインの観月ありささん。
顔が小さくて手足が長いので、腰が高くてバランスが不思議だった。
立ち姿も綺麗でセリフも歌も明瞭で良かったけど、この役が彼女に合っているかと聞かれたら、ちょっと疑問も。
勝手なイメージかもしれないけど、もっと活発でテキパキしてる役の方が合う気がすると思ったんですけど・・・。
主演チームの3人以外で印象に残っているのは橋本さとしさんと霧矢大夢さん、それにフランク莉奈さんの3人。
橋本さとしさんと霧矢大夢さんは舞台経験豊富でお二人とも抜群に上手くて存在感がある方なので登場されただけで舞台が締まる感じ。
観てる時は誰がポーラをやってるのかわからないながらも、この人上手いなと思ってて、終わってから調べたらフランク莉奈さんで、納得でした。
何だかすごく長くなってしまいましたが、再演があったら又、観てみたいなと思いましたし、宝塚版も上演されたら行きたいな。そんな舞台でした。