きまぐれ雑記

日常の出来事と私の好きなものを思いつくままにゆっくり記していきます

光雲寺

2011-01-13 20:04:26 | 京都
2011年の京の冬の旅の特別公開寺院に行ってきました。

最初に向かったのは冬の旅では初公開の光雲寺さん。

こちらのお寺は南禅寺の境外塔頭で、通常は非公開ですが、月例の坐禅会が行われている事で知られています。



開基は東福門院和子。本尊は釈迦如来。臨済宗のお寺です。





今回、和子の念持仏の聖観音像(伝運慶作)や和子の画像、遺髪、自筆の過去帳などのゆかりの品々が公開されています。




お庭は小川治兵衛作の池泉式庭園で、和子寄進の瑪瑙手水鉢が置かれていました。



和子は徳川秀忠と江の娘で政略のために宮中に嫁ぎ、明正天皇の母となります(幕末の和宮はドラマなど取り上げられていますが、和子はほとんど取り上げられていない)。

その人生は彼女の母達と同じように、いえそれ以上に苦難と波乱の人生だった(何しろ武家から皇室に嫁いだ最初の女性だったのですから)と思うのですが、彼女が今の世に残したものは、すべて穏やかで美しいものばかり。

彼女の涙を知っているのは、念持仏の聖観音像だけなのかもしれない。そんな思いを抱いた拝観でした。
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