goo blog サービス終了のお知らせ 

このゆびと~まれ!

「日々の暮らしの中から感動や発見を伝えたい」

「もったいない」という日本の文化(前編)

2019年02月21日 | 日本

日本のものづくりを強くしているもう一つの文化的個性として、「もったいない」という感じ方があります。たとえば、製造工程で不良品が作られると、廃棄物として捨てられます。これを「もったいない」と感じる感性を日本人は持っています。たかだか月に1万円の損失であっても、なんとかゼロにできないかと、QCサークルで作業者が一生懸命に智慧(ちえ)を出し合います。

 

しかし日本以外の国々では、そういうアプローチはありません。そんな改善活動やら設備の改良やらに100万円かかるのなら、1万円程度の不良は捨ててしまった方が得だ、という考え方が一般的です。

 

しかし、ものづくりとは、技術の蓄積です。1万円の不良退治に100万円かかっても、それで品質信頼性が高まれば、市場の評価も高くなって売上が増え、何千万円もの利益増加につながる、ということがよくあるのです。

 

また、不良退治のノウハウが見つかると、それを他の工程や製品に展開して、工場全体では数百万円の不良品削減につながる、ということもあります。

 

こうして現場が「もったいない」の気持ちを持って一生懸命、品質とコストの改善に取り組んだ結果、日本の工業製品が世界の消費者の信頼を得て、圧倒的な市場競争力を持つようになったのです。

 

---owari---


最新の画像もっと見る

コメントを投稿

サービス終了に伴い、10月1日にコメント投稿機能を終了させていただく予定です。