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「日本人の誠実さ」が評価される理由

2017年01月05日 | 日本

ニューヨーク・タイムズに「日本人の誠実さ」についての記事が掲載された。

大都市で携帯電話や現金を一度失くしてしまえば、二度と所有者の元に返ることはない。しかし、東京では、遺失物がデータベースで管理され、毎年警視庁に届けられる現金2300万ドルの内、72%が所有者の元に返されているというのだ。

 

また、半年間所有者が現れない場合、拾得者はそのお金を受け取る事が出来るが、ほとんどの拾得者は請求することがないという。「日本では、子供の頃から落し物を見つけたら警察に届けるように教えられている」という日本の家庭での道徳教育にも、記事は言及していた。

 

馬券売り場で発見した財布を警察に届けたフォトグラファーの男性は、「人様のお金を持っていると、落ち着かなくなるんです。多くの日本人が僕と同じなんじゃないでしょうか。昔から日本人に備わっている、連帯意識みたいなものがまだ残ってるんだと思います」という言葉で記事は締めくくっていました。

 

財布を拾ったら警察に届ける・・・・・、日本からすれば当たり前のことでも海外だと、記事に取り上げられるほどの驚くべきニュースとなるのです。

 

中国メディアの香港の新聞はこのほど、中国とは対照的に日本で偽物が販売されていない理由について論じていた。

 

中国にはあって、日本にはない生活習慣の一つに「紙幣の真贋を確認する」という行為がある。中国では店員が客から50元(約762円)あるいは100元(約1,524円)紙幣を受け取ったとき、紙幣が本物かどうかを「見た目」や「触感」で判断するか、あるいは紙幣鑑別機を使ってチェックする。

 

紙幣の真贋に関するチェックが一部の店舗ではなく、ほとんどすべての店舗で行われているという点から、中国でいかに偽札が多いのかが分かる。一方、中国における偽物の流通は紙幣に限ったものではなく、ブランド品から家電、スマートフォン、日用品にいたるまであらゆるもので偽物が存在する。

 

一方、日本ではネット通販を除いて偽物が販売されておらず、店頭での買い物で偽物を掴まされることはほとんどない。記事は、日本に偽札がなく、偽物も販売されていない理由として「日本は誠実さを極限まで追求する国家」だからだと説明していた。

 

中国人旅行客による日本製品の爆買いには日本製品の「誠実さ」が関係しているという見方があり、日本人の誠実さは日本社会の真の財産の一つでもあると論じていた。

 

台湾メディアの中時電子報は日本社会の誠実さに注目した記事を掲載した。

記事は日本が「究極かつ完全な国家を追求しているようだ」と伝えつつ、誠実さという点で特筆すべき点を挙げている。台湾の人びとは、どのような場面で日本人の誠実さを感じるのだろうか。

 

例えば、日本人がテーマパークのアトラクションに乗るために列に並んでいる様子を例に、傍には障害者用のゲートがあり、「ズル」をすれば列に並ばずともアトラクションにいち早く乗れるにも関わらず、誰もズルをせず、列に並んでいる様子を紹介した。

 

確かにこの事例は中国とは正反対だ。上海万博の際、健常者であるにもかかわらず、車いすに乗って障害者のふりをして、いち早く入場しようと「ズル」をする中国人が続出したのは記憶に新しいところである。

 

さらに「食の安全」においては、過去に不衛生な食品で食中毒事件を起こしてしまった企業が閉店に追い込まれた事例を紹介。国によっては、たとえ問題を起こしても数日後には普段どおり営業していることもあり、日本は非常に厳しく、不祥事は「しっかりと責任を取らされる」と伝えていた。

 

他にも、社会として偽物やコピー商品に厳しく対応している事例や、個人の民度の高さ、街が非常に清潔に保たれていることなどを挙げていた。

 

韓国人の目には台湾人は「中国語を話す日本人」というふうに映るというのだ。中国人とは違い、台湾人は民度が高いという意味のようだが、その台湾人から日本人は誠実な国民と評価されるのは非常に光栄なことと言えるのではないだろうか。

 

話しは少し変ります。外国人に「こういう日本人の誠実さが大好きだ」といわれる光景がある。

田舎の女性駅長さんが乗客一人一人に笑顔を振りまき、電車が見えなくなるまで手を振って送り出す姿に海外からは驚きの声があがっています。

 

元は無人駅だった兵庫県加西市にある北条鉄道の法華口駅で、パン工房の店長をしながらボランティア駅長も務める北垣美也子さん。列車発着の際に手を挙げて笑顔で見送る姿がネット上で話題になり、その作品ビデオが、「丹波篠山ビデオ大賞グランプリ部門」にノミネートされたのです。

 

日本人の美しい和のふるまい―日本人の誠実さ、やさしさ、美しさをあらためて見直したいと思いました。古来、日本人が守り伝えてきた「ふるまい」には私たちが忘れかけている大切な「和のこころ」が満ちあふれています。

 

私たちは人の思いを大切にし、助け合う心を持ち、行動や言葉使いにも、「真心を込め」「優しさを持って」接することが大切です。それが、世界が認める日本人の誠実さにつながっているのではないのでしょうか。

 

---owari---

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4 コメント

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Unknown (さくらもち)
2022-11-29 11:14:42
ご訪問ありがとうございます。そうなんですよね、古来の日本人の良さ、日本人魂を現代人は完全に忘れ去っています。
こんにちは (このゆびとまれ!です)
2022-11-29 14:38:32
さくらもちさんへ
こちらこそ、ご訪問ありがとうございました。
「夢月物語」夢母さんの月ちゃんの絵がとても素晴らしかったので、感心しました。
私も月ちゃんの凛としたお姿がとても好きなんです。

また、ブログに掲載されている「コロナ手記」は力作ですね。
ぜひ、多くの方に見ていただきたいです。

コメントありがとうございました。
ひるがえる錦の御旗 (マルテンサイト千年)
2024-03-09 22:22:21
最近はChatGPTや生成AI等で人工知能の普及がアルゴリズム革命の衝撃といってブームとなっていますよね。ニュートンやアインシュタインの理論駆動型を打ち壊して、データ駆動型の世界を切り開いているという。当然ながらこのアルゴリズムは人間の思考を模擬するのだがら、当然哲学にも影響を与えるし、中国の文化大革命のようなイデオロギーにも影響を及ぼす。さらにはこの人工知能にはブラックボックス問題という数学的に分解してもなぜそうなったのか分からないという問題が存在している。そんな中、単純な問題であれば分解できるとした「材料物理数学再武装」というものが以前より脚光を浴びてきた。これは非線形関数の造形方法とはどういうことかという問題を大局的にとらえ、たとえば経済学で主張されている国富論の神の見えざる手というものが2つの関数の結合を行う行為で、関数接合論と呼ばれ、それの高次的状態がニューラルネットワークをはじめとするAI研究の最前線につながっているとするものだ。この関数接合論は経営学ではKPI競合モデルとも呼ばれ、様々な分野へその思想が波及してきている。この新たな哲学の胎動は「哲学」だけあってあらゆるものの根本を揺さぶり始めている。どこか日本らしさのある多神教的でなつかしさのあるなにかによって。
こんにちは (このゆびとまれ!です)
2024-03-11 16:39:45
マルテンサイト千年さんへ

コメントを頂いたのですが、私にはよく分かりません。
ただ、「人工知能にはブラックボックス問題がある」ということと、「どこか日本らしさのある多神教的でなつかしさのある」ということは何となく理解できました。
返信がたよりないですが、あしからず。

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