遊爺雑記帳

ブログを始めてはや○年。三日坊主にしては長続きしています。平和で美しい日本が滅びることがないことを願ってやみません。

ベトナム海軍に尻をたたかれる日本

2010-05-16 01:33:39 | EEZ 全般
 海自は6月にベトナムで行われる米海軍主催の大規模災害対処訓練(パシフィック・パートナーシップ)に輸送艦を初参加させるのだそうですね。
 南シナ海で米海軍と海自が共に行動することで、周辺国に安心感を与えることも目的なのだそうですね。拡大する中国海軍力に対する不安をもつASEAN各国は、日米同盟の亀裂により不安の度合いを深めています。南シナ海へ進出した中国と、戦闘まで行って主権を護ろうとしたベトナムからは、「日本は中国に屈してしまったのか」と問いただされたのだそうですね。
 
変わる日中3 海軍力の脅威 インド洋でも活動活発 (5/14 読売朝刊)

 「東シナ海のガス田で、日本は中国に屈してしまったのか」--。今年2月、ベトナム海軍から初めて公式招待され、海軍司令部を訪れた海上自衛隊の赤星慶治海上幕僚長は、席に着くなりベトナム海軍の中将からそう問いただされた。
 中国の法律に従ってガス田を共同開発する--という日中合意への批判だ。さらに中将は「
突っぱねるべきだ、日本は大国ではないのか」と言葉を続けた。赤星海幕長は「言葉の端々に『二度と中国の圧力には屈しない』という強い意志を感じた」と話す。
 22年前、南シナ海のスプラトリー(南沙)諸島の領有権を巡って中国海軍と衝突、一蹴されたベトナムは昨年末、増大する中国海軍の脅威に備え、ロシアから静粛性などに優れた6隻のキロ級潜水艦を購入する契約を結んだ。ベトナムにとって、年間国防費の半分に相当する巨費だが、「潜水艦があれば、中国は南沙での行動に慎重にならざるを得ない」(防衛省幹部)との思いからだ。
 さらにベトナムは4月、東南アジア諸国連合(ASEAN)首脳会議で、米露に対し、地域安全保障への関与を強く求め、フン・クアン・タイン国防相も訪中した際、「南シナ海で脅威を与える行動を慎むべき」と自制を促した。
 海軍力の強化を背景にしだ中国への懸念は、南シナ海にとどまらない。
 その象徴が「真珠の首飾り」と呼ばれる戦略だ。
 インド洋に面したミャンマー、スリランカ、パキスタンなどの港湾建設に、中国は資金や技術提供などの形で関与している。地図で港湾を結ぶと首飾りのように見えることから米国が名付けた戦略だ。特にスリランカ南端のハンバントータは、水深22メートルと空母の利用も可能で、完成後は同時に33隻が接岸できる世界最高レベルの港湾となる。
 中国・社会科学院アジア太平洋研究所の葉海林・副主任は「建設に協力しているのはすべて商業港。軍事的な意図はない」と説明する。だが、インドでは「中国ではインド洋における海軍基地の必要性が活発に議論されている。軍事利用されれば、インドは強烈な緊張と不安を呼び起こされる」(インド・平和紛争研究所のディパンカル・バナルジー所長)と、深刻な事態と受け止めている。
 しかも中国は、ソマリアの海賊対策に海軍を派遣した2008年12月以降、艦艇をすべての港湾建設協力国に寄港させ、パキスタン海軍とは共同訓練を実施するなど、インド洋での活動実績を積み重ねている。
 バナルジー所長は「
インドは日米豪との関係を強化し、将来は、シーレーンの安全を目的とした地域安全保障のメカニズムを構築したい」と話す。ベトナム海軍も海上自衛隊に対し、教育訓練、艦船修理への指導や協力を求めている。
 海自は6月、ベトナムで行われる米海軍主催の大規模災害対処訓練(パシフィック・パートナーシップ)に輸送艦を初参加させる。
「鳩山首相が提唱した『友愛ボート』だが、南シナ海で米海軍と海自が共に行動することで、周辺国に安心感を与えられる」と、海自幹部は訓練に隠されたもう一つの目的を明かす。
 中国パワーに侵食され始めたベトナム、インド、そして日本。東シナ海からインド洋までの大海で、中国とどうバランスを取り合えばいいのだろうか。


 この記事は、「メガチャイナ」という企画もので、第1部「きしむ世界」に続く第2部で「変わる日中」がテーマとされています。
 15日には、品質の良い日本の農産品を求められている状況とともに、米民主党系の代表的研究機関「ブルッキングス研究所」のタルボット元国務副長官の取材記事が載っていました。
 中国は敵ではない。ただ海が穏やかなときでも、嵐や霧の時でも、航行する人々がその安全性と効力を頼りに出来る”灯台”の尊大が必要だとして沖縄にこの灯台があると説いています。そして、中国の変化は予測できない。我々は「安全装置」としての同盟を必要としているとし、北朝鮮は地域や日本に敵対的で危険としています。なので、海兵隊が沖縄に必要なのだと。

 「ブルッキングス研究所」はオバマ政権に強い影響力を持ち、ワシントン入りする外国首脳らが訪ねてタルボット氏と会談することも珍しくないのだそうですが、鳩山政権は知日派からの厳しい指摘に対し「日本の民主党や米国の民主党を攻撃し、その関係を悪くすることが望ましいと思っている人もいると聞く」(岡田外相)などと耳を塞いでいて、そうした鳩山政権の的外れな認識、オバマ大統領以下の政権が日米関係の現状を深く憂慮していることを、タルボット氏は明確にしたのだそうです。

 鳩山政権は、国内でももはや支持率が10%台に突入(時事通信)し始め、鳩山氏のくるくる変わる言葉を信じるひとはいなくなっていますが、国内に止まらず、米国、更には国際社会でも不信が定着してきています。
 ベトナム海軍中将の言葉は、中国の脅威にさらされているアジアの各国の共通の思いでもあります。
 タルボット氏の中国観は慎重で控えめですが、東シナ海から更に遠洋の太平洋へ、南シナ海からインド洋へと覇権の拡大行動を開始している現実は、中国が脅威であることの現実をつきつけてきています。

 日本国民と日本を護るため、個人の党内や自分個人の空論のために迷走するのは、勉強不足で無知だった=間違っていたのですから、撤回して、一刻も早く謝罪し、元の状況に戻すべきですし、半年間の空白を生じさせ、地元や沖縄県や国民全体に与えた苦悩と、日米同盟に大きな傷をつけた史上に残る歴代最低の首相のけじめをつけるべく、責任をとって辞職すべきです。
 参院選での結果を待って、9月の代表選まで延ばすのか、5月末の結果を踏まえて、選挙前に辞職する(日に日にその可能性はなくなる様、与党と御用マスコミとお抱えコメンテータたちが世論造りにやっきですが)か、決めて公表してほしいものですね。
 # 選挙前に一新すると、民主離れがとまってしまうので、居座ってくれていたほうが、急がばまわれで良い結果がでるかもと考えるようになってきました...。

 中国の「真珠の首飾り」戦略:イザ!


 



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 続 中国の海洋戦略 

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