遊爺雑記帳

ブログを始めてはや○年。三日坊主にしては長続きしています。平和で美しい日本が滅びることがないことを願ってやみません。

中国は米国に、同盟国を見捨てるか、同盟国を守って紛争の危険に直面するかの選択を強いようとしている

2014-11-21 23:09:24 | 日本を護ろう
 米議会の諮問機関「米中経済安全保障見直し委員会」は、中国の動向に関する年次報告書を公表し、「習近平政権は2国間関係において、過去の政権と比べて格段に高い緊張を引き起こそうとしていることが明らかになってきた」と指摘したのだそうです。
 また、「領土を巡る日本との論争は、地域における最も危険な発火点の一つのままだ」とも。
 米国本土を核攻撃する軍備の充実も進め、米国に対し「東アジアの同盟各国を見捨てて融和姿勢を取るか、同盟各国を守って紛争の危険に直面するか、という選択を強いようとしている」とも指摘しているのだそうです。
 

習政権 緊張高める 米機関報告書 中国、核戦力を増強 (11/21 読売朝刊)

 【ワシントン=今井隆】米議会の諮問機関「米中経済安全保障見直し委員会」は20日、中国の動向に関する年次報告書を公表した。「習近平(シージンピン)政権は2国間関係において、過去の政権と比べて格段に高い緊張を引き起こそうとしていることが明らかになってきた」と指摘した上で、「領土を巡る日本との論争は、地域における最も危険な発火点の一つのままだ
」と警告した。

 報告書は
中国の核戦力について、「今後5年間で急速に拡大し、近代化する」と懸念を表明、「米国による(『核の傘』を含む抑止力)『拡大抑止』が、とりわけ日本に関する部分で弱まる恐れがある」と分析した。核戦力増強の例としては、潜水艦発射弾道ミサイル(SLBM)「巨浪2」が既に運用段階にあることを挙げ、「中国は初めて確かな海上からの核抑止力を得た」とした。巨浪2の射程は約7400キロ・メートルと見積もり、「晋」級戦略ミサイル原子力潜水艦が巨浪2をハワイの東側から発射すれば、全米50州が射程に入る
と分析している。今後3~5年で、巨浪2を搭載した同原潜が5隻配備されるとも予測した。

 中国による軍事力の近代化については、2014年に入ってからも「速いペースで進めている」と記し、音速をはるかに超える超高速ミサイルの初めての発射実験や、米本土全域を射程に収める移動発射式の大陸間弾道ミサイル(ICBM)の2回目の発射実験を実施したことに警戒感を示した。また、
中国が米国に対し「東アジアの同盟各国を見捨てて融和姿勢を取るか、同盟各国を守って紛争の危険に直面するか、という選択を強いようとしている」と指摘し、こうした政策は継続するとの見通しを示した。


 APECでは、日中首脳会談を実現させて、見せかけの対話姿勢を示した中国ですが、米中首脳会談で、毎回しつこく繰り返す、米中での太平洋 2分割統治論は、米国のアジアからの撤退を要求するもので、同盟各国を見捨てて融和姿勢を取るか、同盟各国を守って紛争の危険に直面するかの選択を迫っているとする、「米中経済安全保障見直し委員会」の指摘と符合するのですね。
 
 同委員会は更に、中国の核戦力について、「今後5年間で急速に拡大し、近代化する」と分析し、日本に対する米国の核の傘での、中国への拡大抑止力は弱まる恐れがあるとも指摘しています。
 
 ただでさえ覇権拡大を謀っている中国に対し、世界の警察を取りやめたオバマは国際社会の安全保障のリーダーシップを弱めていましたが、更に中間選挙での民主党の大敗がオバマ氏のレームダック化に追い打ちをかけています。
 中国が圧力をかけるまでもなく、米国は海外での軍事費用の削減を進めていて、撤退の流れにあり、オバマ氏のアジア回帰も掛け声が先行し、実態を伴えない傾向があります。

 では、日本や東南アジアの諸国はどうすればよいのか。
 かつての圧倒的な抑止力を持っていた米国があてにならないとすれば、自分達が連携して、複数の国々で抑止力を高めていくしか道はありません。
 日本、豪州、インドといった、国々が連携して、中国への抑止力を高めていく道です。

 フィリピンは、領土問題で侵略する中国を、常設仲裁裁判所に提訴し対抗すると共に、米国への基地使用の道を再開し、米国の抑止力にも頼り始めていましたが、「南シナ海行動規範」制定を中国も実現させれば、常駐仲裁裁判所への提訴を取り下げてもよいと、独自の防衛政策も打ち出してきました。これも、オバマ米国の力の低下への対処といえるのではないでしょうか。
 
フィリピン、対中軟化? 大統領、南シナ海の行動規範策定なら「仲裁不要」(産経新聞) - goo ニュース

 米国自身も、本土が脅威にさらされるとなると、他人事ではなくなり、中国への抑止力強化を本気で考え始めねばならなくなっています。

 日本国内のメディアや評論家には、日中首脳会談実現で、中国が対日姿勢を軟化したと楽観論を展開する声が姦しいです。
 それは、APEC主催国として会議を無事乗り切るための方便であり、内情は米国との覇権争いに打ち勝つべく着々と準備を進めていて、日米同盟の分断を迫ろうとしているのです。
 安倍政権は、弱まる米国一辺倒ではなく、多国間との連携を強めて対中抑止力を高める方向にありありますが、更に、日本独自でも抑止力の強化が求められます。
 
 日本の復活と、日本を護る国策を、今後も安倍政権に託すのか、それとも野党に託すのか、まさか歴史的失政を連発した民主党に託すことはあり得ませんが、今度の選挙での選択肢のテーマの中の、大きな柱の一つににりますね。



 # 冒頭の画像は、巨浪二号を発射する晋級原子力潜水艦の想像図






  この花の名前は、ハルリンドウ  撮影場所;六甲高山植物園 (2014年 5月 撮影)


↓よろしかったら、お願いします。






Fotolia


中国、核ミサイルの標的 (角川oneテーマ21)
民主党の正体  矛盾と欺瞞と疑惑に満ちた、日本人への恐怖の罠(OAK MOOK 305 撃論ムック)




コメント    この記事についてブログを書く
  • Twitterでシェアする
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする
« 11月20日(木)のつぶやき | トップ | 11月21日(金)のつぶやき »
最新の画像もっと見る

コメントを投稿

ブログ作成者から承認されるまでコメントは反映されません。

日本を護ろう」カテゴリの最新記事