光の風☆★

~画家すずきゆきおの世界~
 夢と希望に癒しの芸術を
生み出す画家の日々の、つぶやき

雑感53(3年を経て!)

2015-01-31 | 絵画
3年を経て、イメージがようやくにして顕れてくる絵もある。
今日、仕上げのメドが立ったのは正に3年前に描きだした作品。

一枚だけを描いているのではないです。
複数枚を並行して制作を
しないと毎日描くことができない。
油絵は乾燥が遅いからです。

常時、10数枚を同時進行で制作していると思う。
正確には20枚ぐらいかな。

自分の事なのに、同時進行していると思う!
と書いたのは、いちいち数えていないから
正確には分からない訳です。
数多くの作品を並行して制作しているのです。

キャンバスの裏側に紙を挟んでいて、
筆を入れた日を記入しているのは、
日付を見て、乾燥の度合いが分かるという利便さのためです。

イメージが立ち現れるまでは、
作物を育てるような日々と譬えれば良いのか。

こつこつと地味な工程もあるが、
イメージが立ち上がる時は、
狩人のように俊敏にしていく。

多くの作品はだいたい3ヶ月から半年で仕上がるが、
まあ早ければ3ヶ月です。

今日、仕上げへの道のりがス~と明らかになった作品がある。
この作品、メドが立ったのは嬉しい。

なぜなら、
キャンバスの裏側にはさんでいる紙を見たら、
3年前に制作を始めて途中で止めて、
2年前に再開してストップしてやり直し。
昨年は一からやり直しを二回繰り返してきたのが
記入している日付でわかる。

けっこう難産だったが、
今年に入って急にイメージが立ち上がってきた。

もちろん数ヶ月で仕上がっていく作品のが多くても、
数年越しで仕上がるものが、いつも年に数点は出てくる。

自分で、これらを称して「3年越しの作品」といっている。
相撲でよく言われるのに
「3年後の稽古」という言葉があるそうです。
それは目先の勝ち負けよりも3年後に身につく稽古をして、
本当の強さを身につけるということらしい。

私の場合、3年越しで仕上がる作品は、
いつもとは少し違うスタイルの絵が生まれるという、
共通項がある。

それは偶然に近い、
ほんの少しの気づきが発端になるような
気がしているが、なかなかその少しの気づきが掴めないでいる内に、
イメージが難産のすえ生まれるような気がしている。

今、描いている作品の中にも数年後に完成というのも
含まれているかもしれないが、
どれだと特定はできない。

特定したくないのが本音です。
なぜなら、作品はスムーズに仕上げってほしいからです。
わざわざ難産にしたくないです。

何の苦労もなく、あっという間にイメージが出てくることも
あるから制作は分からないものです。

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雑感52(87歳の生徒が骨折)

2015-01-26 | 日常
東京の大田区で教えている絵画教室の、
最年長の生徒Kさんが年末の12月30日に大腿骨を骨折した。

手術も無事に終えてリハビリに入ったそうですが、
87歳の高齢ゆえに歩けるようになるまでのリハビリは
大変だと思うし状況は厳しいのではないだろうか。

一日も早く元気な元の姿に戻って、
絵画教室に通えるようになることを祈る思いです。

Kさんは11年前に教室に通い絵を習いだした。
76歳になるまで絵を描いたこともないし、
また格別に絵を描きたいと思ったわけではない。
私でも絵が描けるだろうか?と尋ねられたものです。

Kさんの絵を描く動機はきわめて弱かったことを覚えている。

私はKさんに、字が書ければ絵は描けます。と言ったと思う。
誰でも描けますと励ましたわけです。

そして励まし続けた。

私の指導が適切だと断言はできない。

飽きることなく努力を坦々としたKさん。

褒めて励まして、すこし欠点を指摘する。

絵の実力とは別に、
当初から教室のお母さん的な存在で、
生徒達の絆をつくるのが自然とおこなわれていたが、
絵の実力は下のほうをウロウロしていた。

しかし、生徒達の中で一番熱心で休むことなく皆勤。

自宅でも、コツコツ努力をしていたようだ。

驚くことに数年後に
Kさんは教室で一番か二番の腕前となっていた。

たんなる
お絵かきから絵画になっていた。

枚数もダントツに一番描いていた。

すごいことです。

76歳から新しいことを始めても大いに進歩する。

素晴らしいことです。

年齢からしたら、もう新しいことに挑戦はせずに、
旧来通りのまま日々を過ごして、
ただ老いていくだけの人が大半だと思う。

Kさんは歳をとってから絵を始めても、
展覧会に出品できるレベルまで到達できるという、
とても良い見本です。

退院は4月以降になるそうだか、
また元気な姿で教室に通えるように、
回復をお祈り致します。

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雑感51(性向は変わらない)

2015-01-20 | 日常
松坂屋上野店の個展まで3カ月をきった。
制作は追い込みに入る時期だが、
気分は追い込みだと思っても、
することはいつものように坦々と制作を
していくだけです。

制作中心で他の用事を極力入れないようにする、
実にシンプルな生活ですから、

以前にまして外出はほとんどしなくなっている。
正確にいえば父の自宅介護があるからなおさらです。

制作が追い込みであろうが無かろうが、
変わらない日々である。

新聞も取っていないし、
テレビも見ない。

画材は通販で取り寄せしている。
そして近頃は本の購入もネットで注文。

私は制作が追い込みに入ると、
平行するように本を読むのが長年の癖。

何でしょうか?
制作に乗れば乗るほど調子が良いほど、
本を読みたくなる。
それも小説です。

私の性向を熟知している妻は、
ネットで本の購入をして支払いをコンビニでしてくるらしい。

してくるらしい!と書いたのは自分でしたことが無いからです。
妻まかせです。
やり方の詳細は分かりません。

もちろん私が興味を持って読みたいものを訊いてからです。

何と!夫思いの妻だと最初は思っていたのですが、
本当は、どうやら違うようです。

家計のためのようです。(笑)

読みたいものを
私が今までのように本屋に行って、
買うよりも妻という財務大臣の関門が
あったほうが家計の負担は軽くなるのが真相。

私が読み終わって、
感動したと言えば、

味わい深くするには2回読みが良いという。(笑)
素直な私は2回読みをするんですね。

すぐ注文しても直ぐに来ないからなんて言われてね。

でもすぐ来るようですね。

最近は、あまりにも読書のペースが速いので、
図書館検索で借りて読んでみて、
良かったらネットで注文するに変わった。

この場合は、よほどでないと買わないですね。
かくして我が家の財務大臣の管理下にいると、
ますます外出をしなくなる。

たまに外出した昨日、本屋に立ち寄った。
もちろん好きな作家のエッセイを買ってしまった。

制作が追われて忙しくなると、
なぜいつも以上に本を読みたくなるのか分からない。

学生の時も試験が近づくと、
関係のない小説を貪るように読んでいたから、

性向なんて変わらないものですね。

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雑感50(詩は志なり!)

2015-01-12 | 絵画
私の絵が実際の風景や物や人を、
どこそこの場所を特定して描かないためか、
個展の時に、観ている方たちが、
自分の心を投影して希望を語ったりすることが多い。

言葉で単純に括れることではないが、
観ている方の感想は、
たとえどんな感想であれ全て正しいと思う。

絵を正確に語る。
正確さが見る人の数だけあるものです。

でも面白いもので概ね似たような感想を言うものです。

私の絵はぞくにいう心象風景ともいわれる。
それは作者の心模様ということか、
しかし心の有りように共感して頂けるとしたら、
有難いことではあるが、
つらつら自分の心なんて、
そんなに良いものではないという気持ちが
あるから複雑な思いはある。

最近、とても興味深い言葉に出会った。

「詩は志の之く所なり。心に在りては志と為り、
言に発しては詩と為る。(詩経大序)」

人の心にあるのが志で、これが言葉になって出れば詩となる。
ということだろうか。

上記の古典の言葉を私自身にそくして言えば、
やむに已まれない心というか気持が
制作に向かわせる。

長い歳月を、そのように過ごしてきたから、
結果として画家になっていた。

では私に「志」はどんなものですか?と訊かれたら、
作品を見て下さいとしか言えないものです。
それが最も正確な答えかもしれない。


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雑感49(日々新たに)

2015-01-06 | 絵画
要介護5の父を自宅介護をしているせいか、
正月らしい気分にほど遠い。

そうは言っても新しい年を迎えると、
気持は一新したように力が漲る。

新しい年にふさわしい言葉として、

「まことに日に新たに、
日々に新たに、又日に新たなり」

という言葉が古典にありますよね。

この言葉は好きですね。
正月に専用の言葉ではありませんから、

毎日、毎日、
「日々新たなり!」という気持で仕事に取り組んでいけたら、
素晴らしいことでしょう。しかし、
言うは易く行うは難し!ですね。

だからと言って、
行うは難しだから、
大変なことは無理をせずに、
適当にお茶を濁して日々を漫然と過ごしたら、
それは命に対する冒瀆ですよ。

ここまで書いてきて、
説教じみている!と思い始めた。

私はイイ歳になったせいか、
つい説教じみた口調になってしまう。

そう思う反面、

イイ歳になったのだから、
あまり遠慮せずに嫌われるのを厭わずに
言う必要があるかもしれないと思ったりする。

ともかく制作は「日々新たに」の精神は必須でしょうね。

旧態依然としていては創作の枯渇ですから、
少なくとも、そうはならないように、
「日々に新たに」過ごしていたいものです。

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