ってとてもだいじなこと、と読み終えた師匠が。嬉しかったですよって言ってくれた。
社会人大学院の志望理由書。
書くのに思いのほか時間を費やしてしまったけど、確かにいい時間だったかもと思って。
なぜ私が
①心療内科の
②臨床研究を
学びたいと思ったのか、を語る。
それって私がとりあえずの目標であった医者になって働き始めて、次の目標を掴むに至ったこの3年間を総括するということだから
だいじな作業。
受洗後の挨拶に引き続き・・・どうも私は「立ち返れ!」と言われているみたいです。
①「選好の問題」でも書いた通り、心療内科を志望した理由を説明するのをいつも難しく感じてきたのだけど
今回、今まで内外に発表してきた自分の文章を掘り返して切り貼りしているうちにやっと見えてきた。
何もできなかった初期研修医時代、先輩に言われるがままにひたすらベッドサイドに通ううちに
ナラティブメディシン、bio-psycho-socialアプローチ、患者背景によって異なる病態仮説、心身相関と心理社会的要因の相互作用、治療的自己…※1
と、今なら言語化できる様々な興味深い現象と出くわして、心に引っかかって、誰かと共有したくて、でもそれを表現する名前を知らなくて。
私が幸運だったのは、それを教えてくれる心療内科医がそばに居たこと。
もしかして私は心療内科の目指す全人的医療が気になってしょうがないんだ…と気づいたときから、またそれが誰にとっても起きることではないと感じたときから、心身医学を専門にしたいと考えるようになったんだと思う。
その夢を抱えながら各内科を回った内科専攻医1年目は、本当に楽しかった。どの科でもその視点で見れば心療内科的プロブレムが浮かび上がって、非専門医から期待されることも知れたし、アプローチを知っていれば知っているほど患者さんやその家族の役に立てることを実感できたから。
②臨床研究のはじめの一歩は初期研修中に課されていたおかげで※2,3 、自分のクリニカルクエスチョンを形にして、追求して、発表すると、知らない先生たちと日常診療の発見や悩みを共有できるんだ!という喜びはもう体験済み。
直近のクエスチョンといえば、チーレジミーティング※4も近付いていることから研修医教育関連。教育病院出身の心療内科医としてオリジナリティも出せる、いい研究テーマに繋がるんじゃないかと思う。たとえば医師の基本である「共感」という技術※5を、扱うのが得意なだけでは専門医としては手落ち。研修医に限らず非専門医に敢えて説明し、体験させ、評価※6できてこそ、本物の専門医だと思うから。嬉しいことに行動医学は日本では心療内科のテリトリーだし、私をここまで導かれたことに対して恩返しもしたいもの。師匠が地道に確立してきた指導法※7をもっと汎用化するのも、私の使命なんだわきっと。
社会に貢献できる心療内科専門医になるには、その分野で常に最善と思えながら医療を提供できることってだいじ。非専門家に心療内科的アプローチを言語化し共有できることもだいじ。
そのために必要なことは?
臨床経験や教育経験を積み重ねたいと思って今の市中病院に残ったけど、それでは足りなくて
そこで得たアイディアを探求し世界の専門家に発信できるようにならないと。
その正しいやり方を習いに行くのです、私は。大学院に。
書きながらどんどん未完了to doが思い起こされ
※1 初期研修医向けの解説文作り、チーレジ企画に使いたいならはよ始めんと企画倒れ一直線ですねえ
※2 続き残ってますよ〜英論文化を始めなさい、というか来年3月こそ海外学会行きたいんでしょ抄録またギリギリに出す気ですか
※3 も一つのテーマもまだまだ続けたいんでしょ〜質問紙作らないと次の研究間に合わんよ、あれ5月の学会オーラルだけどスライドまだですか
※4 テキスト予習しないとあなただけちんぷんかんぷんで帰ってくることになりますよ
※5 「共感の技術」も「聞く技術」も積ん読のまま1年経とうとしてますけど
※6 アメリカ家庭医用の評価項目、せっかく入手したからには早く和訳しないと来年度やってみたいんじゃないんですか
※7 これもねえ早く項目まとめ始めないと実験するなら来年度しかチャンスないのでは
…胸がドキドキしてきた、さらにストール抄読会初回を終えて頭がシューシューし(※8 次回までの宿題:双極スペクトラムについて調べよ)、
ハイです今。
あれもこれもやりたい!な時期は喜ばしいことなれど、どんどん新しい考えが浮かんできて処理しきれないもどかしさに息が詰まったような感覚になるの、ほんと疲れる。忙しいって人に言いたくなるけど、“脳内大忙し”なだけだから伝わらない。
そんな時はこれの出番。
個包装の入浴剤を集めるのが好きなんだけど、シリーズ中でもとくにお気に入りなのでこれはボトルで買っちゃった。
ふう!っと深呼吸して、と。
*****
使命感は人を動かす。
missionの元の言葉は派遣だって、チャプレンも仰ってた。
Danach hörte ich den Herrn fragen: »Wen soll ich zu meinem Volk senden? Wer will unser Bote sein?« Ich antwortete: »Ich bin bereit, sende mich!«
Jesaja 6:8
いつもうちの教会の礼拝の最後に歌う讃美歌の歌詞にもなっている箇所。歌うと「月曜からまたがんばるぞー」って気分になるから好き。
よし、いってきます。