The letter from YOKOHAMA

Yokohamaは未来に開けた街で、新らしいものを歓迎する進取の精神が生きている、そして、ここにしかないものがある

カエダマを食べる 20

2020-10-31 09:09:07 | Weblog

 これは、アメリカのケース、母とムスメの関係、母親はひとりムスメにあれやこれや、朝から晩まで口やかましい、つまり「子バナレ」できていない、うんざりしたムスメは東海岸の大学を選んだ、西海岸の家から数千キロの距離だ。

 ある日、いつもモヤモヤしているアタアがスッキリ、
 「どうしたんだろう」
 「何年ぶりだ」
 そこで、西海岸の母親に電話、すると、
 「あたしは これから自分で生きていくことにしたの」
 「・・・」
 「もう あんたにはかまわないわ」
 そのシュンカン,数千キロ離れたムスメのモヤモヤが消えた、「シンクロニシテイ・共時性」というようだ、これも、空間をジャンプしている。

カエダマを食べる 19

2020-10-30 09:52:33 | Weblog

 2日ほどで、いなくなった、
 「ああ たすかった」

 それから、用心深くなった、今回のケースは、
 「たんなる心理的なものか」

 ハヤマとヨコハマとワセダが、ひとつの「場」になっていた、高速度の通信だ、5Gどころではない、この世界の通信体系では不可能、まさか・・・

 今回は空間を超越していた、これに時間を超越すれば、もっと、
 「おもしろいことになる」
 「ノーヘル賞を もらえるかも チャンチャン」


カエダマを食べる 18

2020-10-29 08:57:05 | Weblog
 
 その頃、ユング心理学の秋山さと子さんが元気だった、しかたない、電話した、すると、
 「あなた あぶないわよ」
 「・・・」
 「どんな理由でもいいから ことわりなさい」
 「そのおばあさん いい人じゃあないわよ」

 とかくのうわさのある秋山さと子さん、
 「先生が言うと 説得力がありますね」
 「なんですって シンパイしてやっているのに」
 「このままでは とり殺されてしまうかもいれないのよ」

 その時、人形がブルブルとふるえた、わかるらしい、葉山とヨコハマとワセダの空間が、ひとつの場になっていたのだろう。

 「ムカシは こういうコトをカイケツできる人がいたんですよ」
 人形が、またブルブルとふるえている、ちょっと小さくなった。

カエダマを食べる 17

2020-10-28 10:09:52 | Weblog

 ヨコハマの家に帰る、部屋のスミで、あの人形が、
 「ケタ・ケタ」
 「ウアー」

 ついてきたのだ、
 「タイヘンなことになった」
 どうやら住みつくつもりらしい。
 「不法家宅侵入だぞー」
 「ケタケタのケタ」

 寝ようとすると、天井いっぱいに広がって、
 「ケタケタの三乗」

 とんでもないコトになってしまったた。

カエダマを食べる 16

2020-10-27 10:18:37 | Weblog

 何十年も、いっしょに生活してきた、だから、着物は、すっかり変色している、それなのに、
 「カミの毛は ツヤツヤ」

 この部屋ぜんたいが、ひとつの世界になっている、青白くひかっている、
 「こりゃあ とんでもないトコロに来てしまった」
 
 それに、かなりの年齢のはずの老婦人がミョーに色っぽい。
 「夫が愛人を作ってしまった それ以来 愛子ちゃんと二人暮らしなんですのよ」
 夜中には、おしゃべりをするらしい、
 「今日のヒト どーう」
 「あたし イケメンじゃあないと ダメなの」
 「がまんしてよ」
 「いやあよ あたいがとり殺してやる」
 
 そんなコトをしゃべっているのかもしれないナ。
 

カエダマを食べる 15

2020-10-26 12:19:31 | Weblog

 「あとで おきめになればよろしいですから お茶をどうぞ」
 分厚い羊羹が出た、高級なヤツだ、その時、じっーと見上げている視線に気がつく、老婦人の足元に日本人形、高さが1メートルほど、
 「そ・そ・それは」
 「ほっほっほっ 愛子ちゃんでーす」
 
 下からじーと見ている、にくしみのマナザシだ、
 「おまえなんかに ご主人さまをとられないからね」

 鬼気せまる空気、
 「そうか これが原因だったんだ」

カエダマを食べる 14

2020-10-25 09:47:51 | Weblog

 論文をまとめるために部屋を探していた、
 「いい物件がありました 海のソバです」

 バスを降りた頃からムナサワギ、
 「ズッキン ズッキン」
 こんなことは何年ぶりかだ、不吉だなあ。

 上品そうな老婦人だが、クチビルがヌラヌラと赤い、吸いつくような白い肌、
 「まだ 枯れていない」

 棟さわぎは、ますますひどくなっている、
 「どうしたものか」

カエダマを食べる 13

2020-10-24 10:22:54 | Weblog
 
 武者人形が、
 「いって ごしなんくだされ」
 「ふーん どうするんだい」
 「まけてやるんですよ」
 「ふ~ん」
 「ああた しんじてませんね」

 ウソとハゲのアタマはゆったことがないか、ヨコハマっ子がイナカモンに敗けてなるか、
 「へー どーなった」
 「もー はなしません」
 「まあ まあ いい子だから つづきをきかせて」

 「よろこびました
     あとでゲジョをつかわす 
     あんなことこんなこと 
     ごじゆうにつかってくだされ・・・  」
       
 「へー そうだったの」

 
 

カエダマを食べる 12

2020-10-23 10:06:37 | Weblog
 
 草津温泉の外れに町立の資料館がある、ここに、数百体の人形があった、
 「近所の農家からもらってくるんです」
 なるほど、古いものが多い、
 「しかし 不幸があった家のモノは遠慮しているんです」
 さすがに,よく分かっている。
 
 さらに、 
 「こうして 1人でいると トコトコと外に出ようとするのがいるんです」
 「そういう時は どうするんだい」
 「声をかけるんです
   どちらにおでかけですか
   やぶようで ちょっとそこまで・・・  」
 「ほんとうかい」
 「ウソとハゲのアタマは ゆうたことがない」
 イッポン,とられた。


カエダマを食べる 11

2020-10-21 09:37:54 | Weblog
 
 そうでなくても人形には、ふしぎなチカラがある、明治神宮でば、9月に人形を引き取る日がある、処分できなくなったモノ、それが何百体いやそれ以上、昼間でも、
 「ぞっとする」だ
 夕方や夜だったら、どうだろう、特に、日本人形、じっと見ている、
 「ちょっと おにいさん」
 「おれかい」
 「いいおとこね」
 「よく言われるんだ」
 「あたいを 引き取ってくれない」
 「・・・」
 「いいことしてあげるから」
 「いいことって」
 「あんなこと こんなこよ」
 「わかんないね」
 「おんなの口から言えないわ ふふふ」

 とんでもない、病気になってしまう、だから、
 「考えておくよ」
 「ふん そういって イイ返事になったことなんかないんだから」

 さすが、海千だ、よく分かっている、ますます、ヨージン・ヨージン・・・