観光坑道

2018-08-23 06:30:36 | その他旅行き
前回の続き。

生野銀山にあまたある坑道の内、金香瀬坑という坑道が見学可能だ。
失礼ながら思っていたより充実した見学施設だった。
勝手な想像だが、閉山後、すぐに観光施設として営業を開始したので、採掘設備等をなくす事なく使えたからではないだろうか。
江戸時代など手掘りしていた時の人力での作業の様子や、機械化された後のトロッコを使った採掘方法など紹介されている。



トロッコに砕石を積む様子は、絵や模型で説明するだけではなく、実物を展示しているので、当時の現場の様子がよく分かる。
坑道は上下に何層も重なっており、下層にトロッコを通し、縦穴を開けて上部で採掘した鉱石を下に落とし、トロッコに乗せる方法が紹介されていた。
こんな大きさの岩石がガラガラと落ちてくるのか。
近くにいて岩がちょいと跳ねたら怪我をする。
打ち身や切り傷くらいの怪我は日常茶飯事で、怪我の内に入らなかったのだろうな。



坑道は奥深く、行き止まりには熱水鉱床跡の深い岩の裂け目を覗くことができた。
そこは山の下だが坑口と同じ標高。
そこからさらに何百メートルも深い所で採掘してたなんて、そんな所で働く想像はしたくないものだ。
裂け目に帽子が落ちていた。
落し物をすると誰も取りに行けない。



ここの目玉はエレベーターの巻き上げ機だろう。
作業員を地下深くに送り込むために、立坑にエレベーターを通し、そのエレベーターに結ばれたワイヤーが分厚く巻かれたドラムがドーンと置かれた部屋があった。
鉱山の規模がうかがい知れる。
そこからエレベーターの直上へワイヤーが伸びていた。
またまた、こんなので地下深くに降りて行く事を想像したくないな。



坑内の気温は年間通じて13℃らしい。
その日は外も涼しい日だったので、その涼しさにあまりありがたみを感じず。
長袖の上着を持ってくるべきである。
私は半袖の上着しか用意していなかった。
坑内から出た時、小指の毛細血管が収縮して血液が流れず、痺れた状態に陥った。
冬場時々なる症状だ。
写真撮るのに長く坑内にいたからだな。
するするっと見学するにはひんやり気持ち良い気温だろう。