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甘える

2010-07-16 08:16:20 | 日記
幼い頃、3人の兄(正しくは叔父:父の弟達)がいた。いちばん上のA男(17歳上)にはよく剣道を教わった。私の目的は、金属の刀身のはいた刀を買ってもらうことだった。もちろんオモチャなのだが、それまで持っていた刀は、刀身が木製だったので、どうしても金属モノがほしかった。剣道の慶子に、私はワザと木製のオモチャを使い、負けそうになると「だって、これ、ホンモノじゃないやんか」と口をとがらせ、それが奏功して、ついにA男は、祖母の財布から5円を抜いてホンモノを買ってくれたが(前にも書いたが、その頃我が家にいた女中さんの月給が年齢×1円であったことを考えると)ちょっとした値段である。 その下のB男は、単身上京して(当時の我が家は兵庫県芦屋市)慶應義塾に学んでいて、夏冬の休暇には帰ってくるが、なんとなくとっつきにくい印象だった。3番目のC男(12年上)は我が家系では抜群の器用人で、「ウチの庭に砂場とブランコがあったらええのになぁ」と言うと、次の日曜日には、それを作り始め、更に1週間経つと、砂場とブランコが完成しているということがあった。 もう1人、A男・B男・C男の下にD子姉(8年上)がいて、彼女には、私が大人になってからも世話になった。前にも少し書いたが、昭和30年代の前期、D子の収入より私のそれが上回っていても、背広の仕立て代を払ってもらっていた。 すべては、私の甘えであり、しかも、誰にどう甘えればいいかを考えて(こずるい)計算があったと思うが、ここは、その私をゆるしてくれた兄貴・姉貴の度量だろう。 私もそのお返しをする年齢になった。いや、とっくになっている。 家族に甘えている毎日が、他の感謝を忘れている気がする。

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