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映画「雨の日は会えない、晴れた日は君を想う」ジェイクギレンホール&ナオミワッツ

2017-10-22 19:49:12 | 映画(洋画:2016年以降主演男性)
映画「雨の日は会えない、晴れた日は君を想う」は今年公開のアメリカ映画

随分としゃれたラブストーリーを連想させる題名である。ジェイクギレンホール、ナオミワッツとも銀幕の前では自分にはおなじみ。でも、妻を亡くした男の喪失という大枠の話を聞いて、後回しにしてしまう。dvdではじめてチェックしたが、 ちょっとビックリだ。なかなか感情移入ができず見終わる。改めて解説をみて、原題がdemolitionだったということを確認する。日本語訳で解体だ。おいおいこの原題どおりの映画じゃないか、なんか騙されたみたいだなと感じる。

ディヴィス(ジェイク・ギレンホール)は、出世コースに乗り、富も地位も手に入れたウォールストリートのエリート銀行員。いつもの朝、美しい妻とともに車でオフィスに向かう。ところが、突然の交通事故に遭遇し、妻だけが他界してしまうのだ。ディヴィスは、一滴の涙もでない。哀しみにさえ無感覚になっている自分に気付く。このあと、デイヴィスの行動が支離滅裂になってくる。まだこのときは、周囲からは突然の妻の死に遭遇した夫に対する同情の気持ちが強かった。


そんななか、「心の修理も車の修理の同じことだ。まず隅々まで点検して組み立て直すんだ」という会社のオーナーである義父(クリス・クーパー)の言葉が契機となり、ディヴィスは身の回りのものを分解し始める。やがて、エスカレートし、あらゆるものを破壊し始めるのだ。


妻が搬送されていった病院の自動販売機でチョコレートを買おうとしたが、コインを入れても出ない。妻の死よりもそのことが気になって仕方がない。自動販売機のメーカーにクレームの手紙を再三だす。すると、深夜デイヴィスの心を癒すがごとく、電話がかかってくる。カノン(ナオミワッツ)という女性からだ。何度もかかってきた後で正体を突き止める。メーカーのクレーム係のシングルマザーだ。デイヴィスは彼女に急接近をする。


解体だという題名だったら、誰も見に行かないだろうと、詩的日本題をつけたので、面喰らう。ちょっとしたことで腹をたて食器を割ったりする女性は、それでもストレス解消で見にくるんだろう。自分は苦手。最初に家の冷蔵庫を分解し、おいおいどうなるんだと思ったら、会社のパソコン、トイレみんな分解してしまう。周りも奇異の目で見るようになる。そのあと、町の解体現場に行き、自分にもぶち壊させてくれという。解体職人にダメだと言われたら、金を払うからやらせてくれと。このエスカレートぶりには驚く。


この映画では、独り者になった主人公があるシングルマザーとちょっと変わったその息子と交わるのも見せ場だ。変わり者が変わり者と交わり、おかしな方向へ進む。ウォールストリートのエリート金融マンとシングルマザーの家庭との格差社会的アンバランスを含め、我々に何かを感じさせようとしている。

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