TOKIDOKI 日記

日々のなかで、「へぇ~」「ふぅ~ん」と思った、
私につながるステキなコトやモノ、そしてヒトたちの記録です。

奈良倉山+α

2011-06-17 | 写真日記

奥秩父の山を目指していたのが、うっかり道を間違え、引き返す時間の余裕もなく、
仕方ないので、通り道にあった登山道のへ行ってみることにした。

松姫峠には、道路を挟んだ両側に登山道があり、一方は大菩薩嶺へ、反対側は奈良倉山となっていた。
峠には駐車スペースにバス停やトイレもあったので、ハイキングコース案内板もあるかと
探してみたけど、ごく簡単に周辺の山を記したのがあっただけだった。

大菩薩方面手前にはいくつかピークもあって、峠からいちばん近いのが鶴寝山、次がオオマテイ、
反対側の奈良倉山にしても、登るつもりで来ていないので、どのくらい時間がかかるかわからない。
さて、どっちへ行くか。。
コインを投げて表だったら奈良倉山、裏なら鶴寝山にしよう。
で、奈良倉山へ歩きだす。たぶん、1時間かそこらじゃないかと思う。

山頂へは林道が通じていて、それに平行するように山道がある。
樹林に覆われた道はなだらかで、山を巻くようにしてつづいている。
ラクなのはいいんだけど、あまりに平坦すぎて、これでほんとに山頂へ着くのかと、チト気味悪い。

      

かわりばえしない景色が延々とつづく。もちろん誰とも会わない。

 

  

花もちょっぴりしかなくて、ユキザサ?、チゴユリツクバネソウ(左下)

 

     

これでも花?と言いたくなるようなツクバネソウ。アップで見ると、緑色の花に黄色の雄しべと4本の雌しべ。

 

  それに、ヤマツツジがちらほらといった程度の山道。

 

変化もなく薄暗い樹林歩きにちょっとウンザリしてきたところに、前方で人の声がした。
カマを持ったりカゴを背負ったりしている8人くらいのグループが、道ばたで腰を下ろして
休んでいる。山菜採りに来ているらしい。
山頂までどのくらいでしょうか?と尋ねると、遠回りしてきたんですね、と言われて、、、
あ、そーなんだ…   この先で右に曲がるとじきですよと。
たしかに、すこし行った先で道は右に大きく曲がり、やっと山らしい登りになってすぐに山頂だった。

奈良倉山頂(1,349m)  
サエナイ山頂からちょっと離れた場所に富士の見える展望地があったが、
曇り空で富士の姿は見えない。そそくさと山頂を後に、下山は林道を行くことにする。

林道をしばらく歩いたところに、来るときに歩いた山道の入り口があって、
「奈良倉山・遠回り」の道標があった。 なんだなんだ、こんなところに置くなんて、、、
登山口にコレがあれば、選択のしようもあったのに~ 林道から峠まではあっという間だった。

 

松姫峠、反対側の大菩薩へ向かう登山道入り口は木が伐採され、陽当りがいい斜面では、
フタリシズカが群落になって暑そうに日焼け気味で咲いていた。
 

 

いささか中途半端な山歩きになってしまったが、ま、こんな日もあるさと昼前に引きあげる。
クネクネと坂を下って、西原の集落を通り過ぎるところで、民家の庭に咲いている花に目がとまり、
速攻リバース、後戻り。 庭先には見事なクリンソウの群落が、、、

 

朱色、濃淡のピンクに白も混じっている。ちょうど庭にお家のかたがいらしたので、
ひと声かけて見せていただいた。

 

   

このクリンソウだけど、近所のかたに2株ほど分けていただいたのを植えたところ、種がこぼれてどんどん
増えていったそうです。そのうち花の色も変化して、いまはミックスされてより華やかに。。

 

   

はじめ日当たりのいい場所に植えたのは育たず、木陰の下に移してからこれだけ増えたそうで、
野生のクリンソウも群生しているのは水辺の半日陰などが多い。(右写真は入笠山のクリンソウ)

 

 

   

また母屋横の空き地にはオダマキが咲いて、淡いピンクの花がとても綺麗
このオダマキもはじめは右の紫だったのが、いつの間にか色が変化してピンクの花も咲きだしたと
おっしゃっていた。 こちらのお宅の土には、カラ~マジックのパワーがあるのかしら???(笑)

 

     

可愛らしい花が多いキンポウゲ科、園芸種のオダマキに比べ、野生種はシンプルな楚々とした
美しさがいい。 左写真はキバナヤマオダマキ(撮影地・三ツ峠)

山では出会えた花が少なかったけど、それを埋め合すように麓で花が見れた。
山里の民家はたいていが広い庭付き一戸建て(アタリマエだよね)、その庭の花ばなも、
山の花の延長線上といったらいいか、都市部の庭とは趣が違うような気がする。
大輪のバラとかがド~ンと植えてある庭は見かけない。

昼下がりの山里をたら~んと下っていくと、先月ヒカゲツツジを見に登った坪山の登山口があるところで、
景色は初夏へと移行し、草がぼうぼうとのびはじめている。
まだ時間はあるし、スミレやイチリンソウが咲いてた場所はどうなったかと、
クルマを道路わきにとめ、ひとまわりしてみた。

 

    

坪山につづく細い道は草に被われ、アヤメが今を盛りと咲いている。
川の土手で、太くて短い茎にいっぱいの産毛をつけていたクサノオウは、
スレンダーなボディに変身していた。
 


飛んでいたのはヒメウラジャノメ  

 

                              

山の斜面下は流れこんだ沢が川となり、道路に沿っている。
戻る途中、川をのぞき込んでみたら、カラスアゲハが集まって吸水してる。

翅にV字形の光沢があるミヤマカラスアゲハ、そしてカラスアゲハ。
蝶のいる川床は道路から4、5m下で、ガードレール越しに身を折るようにして夢中でシャッターを切った。
蝶たちはそんなことはおかまいなく、翅をキラキラさせてはフワリと飛んだりして、
仲間と梅雨の晴れ間を楽しんでいるみたい。 ちなみにこうして吸水するのはほとんどが♂だそうだ。
なんか分かる気がする。。

 

アゲハチョウのなかでもキラキラ輝くメタリック調の翅が美しいミヤマカラスアゲハ、
下方2頭のカラスアゲハ、輝くVラインはないけど、落ち着いたエメラルドグリーンの光沢が美しい。
この時期に見られる春型は後翅に赤い斑があり、夏型に比べ色鮮やか。

 

 

             

仲良さそうに寄り添って吸水するチョウたち。 よく見るとクロアゲハも混じっていた。
それにしてもミヤマカラスアゲハの翅はキレイ

花とちがい、蝶や鳥は近づく気配だけで逃げるし~、シャッターチャンスにありつけるのは
偶然の出会いしかない。 でも、運よく彼らにお目にかかれることもままあって、そんなとき、
小さなシアワセを感じてうれしくなってしまう。 自然って、いいね。

  


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4 コメント

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Unknown (yumeru)
2011-06-17 21:17:39
最後に宝物を見つけた山歩きでしたね!
クリンソウを見つけたときの
Wakangaさんの うれしいお顔が目に
浮かぶようです
オダマキって大好きなんです。
可憐でかわいいですよねぇ
みつけると お花の正面を覗き込んでしまいます

アゲハの群れもとってもキレイで~す
私もとっても 得した気分です
Wakangaさんが いつも自然と仲良くしているからチョウチョさんから 見せてくれるのかしらん?
いつも ありがとうございます
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苦手 (ひばり)
2011-06-18 21:18:40
うわー、きれいな蝶ですね~!
と、言いたいところですが
昆虫はほんっとーに、大の苦手で
こうして写真を見るだけで、結構ぎりぎりいっぱいです。苦笑。

なかなか撮れない貴重な写真を、こんなコメントですみません。。

これは、私が小さい頃、母親がふざけて虫をみつけると、きゃ~と怖がったようで(本当は母親は虫など全然平気なのですが)
それを見ていた私は、すっかり虫が怖いものだと思ってしまったようだと、反省していますが。

身近にこんな素晴らしい自然の先生がいらっしゃれば、かのんちゃんは、そんな心配はないようですね!植物も虫も動物も、みんな友達ですね。
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犬も歩けば、、、 (wakanga)
2011-06-18 22:58:09
yumeruちゃん

こちらこそ、いつもありがとうございます

キンポウゲ科、サクラソウ科には可愛らしい花が多くて、オダマキ、クリンソウともに独特な愛らしさがありますよね。
高山にはオダマキのルーツ、ミヤマオダマキが咲きますから、いつか見にいってね。背丈はずっと低いですが、紫色の花は立派ですよ~

カラスアゲハは自宅近くの森などで何度か見かけているんですが、ミヤマカラスアゲハはお初だったのでラッキーでした。
犬も歩けば棒に当たるって、ホントウね。(´∀`*)
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わかるわ~(^<^) (wakanga)
2011-06-18 23:17:58
ひばりさん

幼少期のトラウマですね~(笑
というか、誰しも苦手なものがあって当然。
私もニワトリとカラスは生理的にダメ…

それになぜか女子はたいてい虫が苦手。
男子の昆虫狂いはザラにいるんですが、なぜでしょう?
その男子もゴキブリは苦手な人が多く、一匹でも見つけるや鬼のごとく敵対心をあらわにしたりして~(笑

かのんは、毒のある危険なもの以外は怖がらないようにさせたいですけど、どうなるでしょか???

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