立春が過ぎ、そろそろ桃の節句の準備ですね。
横浜・緑区には昔ながらの里山を保全しようと、市民の森があちこちにあるのですが、
そのひとつ、『新治(にいはる)市民の森』にある新治里山交流センター(旧奥津邸)で
おひなさま作りのイベントがあるのを知って参加してみました。
自転車で散歩がてら出かけた新治市民の森、その周囲は昔ながらの里山風景を残す
緑豊かな地域です。新治の森へとつづく小路ぎわに植わっていた色とりどりのツバキに
思わず目を引かれ、自転車から降りました。
ヤブツバキの一種なんでしょうか、花はどれも小ぶりです。
椿は、茶道ともに普及した花といえるくらい、茶室によく用いられる花です。
茶道・造園など、室町時代に根ざした文化のなかで、たくさんの品種が生まれた椿です。
日本らしい味わいのある花ですね。
さてさて、寄り道はこれくらいに本題に戻りましょう^^
にいはる里山交流センター(旧奥津邸)です。
新治市民の森北側に位置するこの屋敷は、江戸時代末期に建築された長屋門をもつ立派な造りで、
平成12年に奥津家から横浜市に寄贈され、里山保全活動やそれに関連する施設としての場と
なりました。
離れには、こんな立派なカマドもあります。
敷地内にはハーブ畑があり、いろんな種類のハーブを栽培しています。
おひなさまには、ここで採れたラベンダーポプリを入れて作ります。それで『香り雛』
おひなさ作りは奥津邸の和室で10時に始まりました。
人気のこのイベント、定員10名の皆さんはすでにお揃いで、テーブルには材料と裁縫道具が
用意されています。
ちょう久しぶりの針仕事(^_^;)、うまく縫えるかしら??ドキドキ
作り方が書かれたプリントを読み、見本のおひなさまを手に取り、
さらにインストラクターのかたにお聞きしながらと、慣れない手つきで作っていきます。
ナントカおひなさまの着物が完成。座布団の形なんです、はい。
顔の見本
おひなさまは顔がイノチ。雛づくり核心部分の顔を作ります。
円形の布の周りを縫って、綿でくるんだラベンダーを入れて縫いしろを絞って丸くする。
刺しゅう糸で1本1本前髪を縫いつけ(前髪が長すぎても短すぎてもヘンなので位置が難しい)
さらに目と口を縫いつけます。 う~ん難しい、、汗タラタラですぅ~
お隣さんはと見ると、どんどんすすんでる・・・
どんなときも手早い人とそうでない人との差がハッキリでるもの。
もちろん私は後者の方で(^^ゞ、早い人はもう完成まじか、あせるあせる。。
ドンケツの私もやっとお内裏さまが形になってきました。
着物の中に綿と重し(飾ったときにおひなさまがひっくり返らないよう)を入れ、
仕上げに首のところにリボンを付けます。
作りはじめてから2時間が経過し、ほとんどのかたが出来上がってお帰りになるなか、
居残り組のなかでも大ラスとなって、しぶとく仕上げたのが私めのおひなさまでございます。
納得のいくまでやり直ししたりして大幅に時間オーバー。
でもでも、それだけに出来上がった作品には愛着もひとしお
おひなさまからは、ふわ~んとラベンダーのよい香りがしてきます。
うわ~かわいいと、自画自賛して喜ぶのでありました。
長屋門には、今回ご指導いただいた先生の作品が飾ってあります。
つるし雛です。材料はお嬢さんが七五三に着た着物を
こわして作られたそうです。 素敵なリサイクルですね!
こちらの飾りは、どんぐりの帽子を使って作られています。
どんぐりにも、こんなステキな利用法があるんですね。
長屋門には七段飾りのお雛様も飾られて、雛まつりの準備が整いました。
日本に残る伝統行事のなかでも、女の子のお祝い桃の節句は、
春浅い季節に行われる、しっとりとした趣のある素敵なお祭りだと思います。
豪華な七段飾りもいいけれど、手作りの小さなお雛様も、なかなかいいものです。
今回、香り雛を作ってみて、日本古来の着物柄の美しさや、その手触り、
そして端切れにいたるまでリサイクル可能な美しい布のよさを再認識しました。
和の文化って、素敵ですね~