TOKIDOKI 日記

日々のなかで、「へぇ~」「ふぅ~ん」と思った、
私につながるステキなコトやモノ、そしてヒトたちの記録です。

菜畑山

2014-11-21 | 写真日記

横浜から道志村に移り住み、まもなく2ヶ月になる。
ゆったりした村時間に慣れ、山奥の村特有の不便さにもなんとか慣れて
周囲の美しい自然をたのしむ余裕もでてきたところ。。。

国道に沿って流れる道志川を彩る紅葉も盛りとなった11月初旬、
見上げる山の紅葉が終わらないうちにと、菜畑山に登ることにした。

菜畑山へは、曙橋から登るのが一般的のようです。私も以前に登ったときは、
曙橋から細い林道をクルマで上がりました。しかしこの林道は舗装されているものの

 道幅が狭く、木の枝が散らばっている悪路で、

その枝を片づけながら進んでいくうち、これなら
歩いた方が早いとクルマを路肩に置いて歩きました

 

 

家の前から眺める菜畑山、山頂は雲にすっぽり蔽われて、雨もポツポツ
残念な天気だけど、登山口まで歩いていけるんだから気にしない~

 

  

   

R413和出村バス停向かいの「にいつ商店」横から、細い舗装路の坂道を上っていくと、
畑と民家のある丘になって、見下ろす景色には道志川の向こうに中学校の校舎が見える。

 

  道のわきに、ひときわ鮮やかなピンクのダリアが一輪。
庭から逃げ出してきたのだろうか、あたりに明るさを放っていた。

さて、登山口はどこだろう、、、きょろきょろしながら歩いていくと、民家の入り口に道標があった。

  

道は薄暗い杉林の中へと真っ直ぐに続いている。

道の中ほどに来たところで、何だろうと見てみたら痩せこけた野ネズミだった。
目のふちに血が付いているところから、何かにやられたのかケガしていて
死んではいないけど、動く様子はなくダメージがひどいみたい。可哀そうに。。。

 

  

道の突き当りに獣除けのフェンスが設置され、扉近くの幹に菜畑山の貼り紙。

 

  

フェンス扉を開けると、あまり歩かれていない心細いような道が、杉林の奥へとつづいている。
道は小沢に突き当たって右に折れ、沢に沿って上がっていく。

 

  

登山口から15分ほどで薄暗い人工林から解放され、明るい広葉樹の林に出た。

 

落ち葉が敷き詰められた樹林をしばらく行くと、曙橋からの林道に飛び出す。

 

  

立ち止まって何をしているかというと、

 

道の中央で微かにゆらめく天然のジュエリー発見!
蜘蛛の糸と雨の雫がつくる繊細で美しい自然のジュエリー
このままそっと、デコルテに飾ったら素敵なんじゃないかしら、、、などと見とれてしまった。。

 

かわいらしい黒い実はアオツヅラフジかな??

 

曇天の空からは時おり雨が降るあいにくのお天気だけど、

 野菊も咲いてくれてたし
たまには雲の切れ間から陽も射し込んで、光を投げかけてくれた。
私たちの他には歩く人もいない静かな山道、、。

 

  

熱いお茶とおにぎりを食べて降ってきた雨をやりすごし、林道をしばらく行くと菜畑山への山道となった。
ここからは檜の植林帯を緩やかにアップダウンしながら進む。

 

檜から広葉樹に変わってくると山頂が近い。地面はふかふか落ち葉のクッション。

 

まだ葉を残している樹もあって、きれいに紅葉している。

 

    

や~っと山頂(1283m)
一年ぶりの山歩き、体力もめっきり落ちて歩くスピードも遅く、すごく時間がかかったけど、
なんとか山頂を踏むことができた。右の写真は8年前に登ったときのもので、天気がよく
展望ばっちり、富士山も見えたのだが、この日はガスって展望無し。

 

さて下山は、広葉樹から杉の植林帯に変わったところから、その昔、まだ里山が人々の
暮らしに機能していたころ炭焼きなどに使われていた道で、ここを降りてみることにした。
「ほら、うっすらだけど、道の跡が残っているでしょ」
「えっ!どこ?」
しかし、よ~く見ると、ホントだ。なんとなく道らしきものの形跡がある。
けど~、膝が笑っちゃうような急斜面、最後まで降りれるかなぁ、、、。

日暮れが迫る山の斜面、足元に散らばる枝を拾っては投げながら先を急いだ。
来たときの登山道を使うより、早いかもしれない。
木立ちの間から民家の屋根が見えはじめ、走るクルマの音が聞こえてきて無事下山。
降り立ったところは登り口より山中湖方面に行った保育所の裏手。
すぐに「どうしみちR413」に出て、10分ほど歩いて出発地点に戻った。

小雨の中の歩きだしながら、たいして濡れることなく山行を終えることができてよかった。
まだ万全ではない体調ながら、山頂まで行くことができたのが喜ばしい。
山のスピリットを全身で感じ、それらに守られていると信じることで気分は高揚し、
歩みに変換できる。山って不思議、そして楽しい