TOKIDOKI 日記

日々のなかで、「へぇ~」「ふぅ~ん」と思った、
私につながるステキなコトやモノ、そしてヒトたちの記録です。

烏場山(からすばやま)

2011-12-31 | 写真日記

年の瀬も押し迫った27日、今年最後の山歩きに南房総の烏場山(265m)を選んだ。
花嫁街道と花婿コースを結んで歩くハイキングコースは、JR内房線和田浦駅からも近く、
ロマンチックなネーミングも手伝ってか人気のコースらしい。

 

花嫁街道は、古くから山間集落と海辺の集落を結ぶ生活路だったという。
その昔、嫁入り道具を携えた祝言の長い行列がこの山越えの道を通ったそうだ。

 

花嫁街道登山口  
林道わきに4~5台の駐車スペースとトイレがある。右に見える山道が花嫁街道。
道標には烏場山まで距離4.6kmとある。

R128沿いにある広い町営駐車場を利用するはずだったのが、『花嫁街道近道』と
書かれた立札につられて左折したら、かなり狭い道を行くハメになって(;゜Д゜)!
対向車がこないことを祈りつつ進んだ。ここはクルマより歩いたほうがベター。

 

  

全長約8kmのコースは、樹林に囲まれた低い尾根をゆるやかにアップダウンしながら行く。
海に近い里山は照葉樹林に覆われていて、冬でも緑が濃い。

 

  

コースは展望のない薄暗い樹林の中を歩くようになるため、いくつか展望台が設けられているが、
あまり眺めは期待できない。 右は第二展望台。

 

 第二展望台を過ぎると、わずかに
マテバシイの林が広がっている。 マテバシイのドングリはタンニンを含んでないため、
そのままでも食用になるそうで、縄文時代には貴重な食料源だった。
千葉県で見られるマテバシイの群落は、その多くが薪炭林や海苔栽培のため植栽された
ものらしい。 昔は網の代わりにマテバシイの枝に海苔を付着させて栽培していたという。
へぇ~なるほど、そういう使われ方もあるんだ。。

 

  

経文石を過ぎ、じがい水まで来ると、なんとなくひんやり寒いなと思ったら、道端には雪が残っていた。
そういえば、来る途中R411の路面が一部区間真っ白だった。温暖な地域でも今年の寒さは格別なのかも。
ベンチの前には大きなカエデの木があって、まだきれいに紅葉していた。日陰になるカエデは
紅くならずに黄色で止まっている。

 

どっしりと枝を広げたスダジイにスギなどが混じった山道を森林浴しながら進む。

 

  

イロハモミジもたびたび登場、橙や黄に染まって樹林に彩りを添えている。

 

薄暗い樹林から解放され、  
やっと見晴らしのいい場所に出た。南側が開けていて、ポカポカの陽射しが気持ちいい。
お一人様貸切なので、どのベンチにしようかと贅沢に迷うこともできる。

 その名も見晴台となっているが、
伸びやかな眺めというほどではない。けど、コース中いちばんのランチスポットであることは
間違いない。時刻は正午15分前、ひなたぼっこしながら昼食にする。
歩きだそうとしたところへ「こんにちは~」と声がかかる。お仲間をを連れてくる前の下見に来た
という男性だった。ちなみにこの日、コース中で出会ったのはこの男性一人だけだった。

 

見晴台から5分も歩かないうちに第三展望台に着いた。

ここからの眺めは良く、昨年末に登った伊予ヶ岳やその向いの富山、愛宕山など房総の主な
山々が見渡せる。富士山も見えるそうだが、今日は見えなかった。

第三展望台は、平成18年『ちばの眺望100景』に認定された。
ベンチに腰かけゆっくり眺めていたいとこどけど、寒くてそうもいかない。
足元を見ると、日陰となった斜面は薄雪に白く覆われていた。どうりで寒いはずよ(´Д`)

 

  

第三展望台から300m、ひと登りで烏場山頂に到着。新日本百名山と書かれている。へぇ~
方向が書かれた板が並ぶその下に、花嫁さんの石像が置かれていた。

 

  

山頂を下ると花婿コースになる。陽当りのいい草地にタチツボスミレが一輪、春が来るのを
待ちきれずに咲いて、、、せっかちな子っているのよね。
奥の方から海でも見えるかと行ってみたけどハズレ。

 馬頭観音などと彫られた石仏が3体、
ひっそりと目立たたないところに置かれている。

 

  

照葉樹の森を下っていくと、こんもりした丘の上に出た。大きなタブノキの根元にベンチがある

 花婿コースの見晴台。遠く水平線が見える。

 

  

見晴台から15分ほどで海抜121mの金比羅山、すこし下ったところに祠が置かれていた。

 

金比羅山を下ると花婿コース入口となり、 

 

 入口前の広場から階段を降りると黒滝に出る。

 

景色はガラッと変わり、そこそこ見応えのある滝が水を落としている。

 

滝から渓谷の中をたどっていくと 
すぐに山道へ上がるようになり、

 はなその広場へと飛びだす。
ここから花嫁街道登山口まで歩いて15分ほど。のんびり歩いても3時間あれば
一周できるコースだ。 歩いてみて思ったのは、花婿コースには階段状の坂道が多く、
花嫁に比べ急なので、花嫁街道からスタートしたほうが体力的にラクだということ。

昨年末につづき、今年も南房総で山納めとなった。おなじ低山でも伊予ヶ岳は山らしさが
あるものの、烏場山は里山の散策といった感じだった。コースのほとんどが常緑樹林の中を
歩くので、変化に乏しくやや閉塞感がある。ヤマザクラが開花する春先などは、いいかも
しれない。

山を終えて道の駅へ急ぐ。今日の第二目的、花の買い出し。
スイセンやストックなど春の花がお買い得なこの地、午後も遅い時間になると売り切れてしまう。
富楽里道の駅へ寄ってみると、スイセンはもう残り少なかった。

帰路はR127へ出て海沿いをドライブ。お気に入りの夕日スポットがある近くまでくると、
太陽は水平線のそばまできていて空は茜色に染まっている。
カメラをひっつかんで海岸へダッシュ

 

 

 

あれよあれよというまに陽は沈み、オレンジ色の空に半島と船のシルエットが浮かぶ。
思えば、わずか数分間のサンセットをしみじみ眺めることが、日常においてそうはない。
あ、夕陽がきれい!と気がついてみても、立ち止まることもできず、また建物に邪魔されて
見えなかったりがほとんどだ。こうして視界を遮るものがない場所で、空と向きあい、
こころを空っぽにして過ごすのもいいもんだ。

 

 小さな岬の突端には薪ストーブのある
カフェがあって、ストーブに手をかざしながら、何度かガラス戸越しに暮れゆく海を眺めた。
こんなところにあるなんて、というくらいわかりにくい場所だから、商売になるのかなと


つい、大きなお世話小さな心配もしたりして、、
聞いてみると、ずっと海岸線を歩いてきた人がふらりと寄ったりするそうだ。

けど、この日、そのカフェは跡形もなく消えていた。
なにかひどくがっかりさせられたと同時に、そこに小屋があったことの確かさも
ない消えようが、逆によくも思えた。

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富士展望の山

2011-12-23 | 写真日記

ほんとうは雪のお山に行きたいけれど、お気楽に登れないし冬タイヤもないしで、
ならば富士山を眺めに手軽に登れる山へお散歩ハイク。

富士五湖周辺には、三ツ峠はじめ富士展望に優れた山がいくつもある。そのなかでも
いちばんラクに短時間で行けるのが精進湖パノラマ台(1325m)。

  

バス停のあるパノラマ台入口からのぼり出すと、気持ちいい日のあたる斜面と、

 

  

雪が残る日陰部分とにはっきり分かれ、雪が凍りついているところもあった。

 

真っ青な空に、葉を落とした梢が伸びる冬枯れの山、陽だまりを歩く心地よさよ

 

 小鳥たちの囀りに耳をすまし、
足音を忍ばせて佇むと、こ~んな可愛子ちゃん(ベニマシコ)にお目にかかれるかも~

 

   

そして途中には、富士山がチラリ、あるいはバッチリ見えるところもあって、

 

三方分山からの尾根道に出たら 
左へ10分ほどでパノラマ台。

 

壊れかけた東屋と朽ちかけたベンチが一脚あるのみのパノラマ台だけど、それもまた良し、
裾野に優美なラインを広げる秀麗な富士の姿にうっとり~

 

富士山から左に目を移すと、すぐ下に精進湖、奥に西湖、河口湖がつづいて見える。
湖の後ろには御坂山塊がどっしりと並び、ツンと尖った三角の王岳がまず目立ち、稜線の先に
鬼ヶ岳、ぐいっと下がってもりあがるピークが十二ヶ岳、その奥に三ツ峠が見える。
河口湖の側に足和田山、その向こうのピークは杓子山。

 

 富士の右手には
本栖湖、やはり富士の展望台として知られる竜ヶ岳、その奥に毛無山とつづく。
右奥には南アルプスの白い峰々が、木立に邪魔されてよく見えない。

 

下山した後、精進湖からも富士を眺めるのもいい。レイクホテル前から大室山を抱く富士、
風がないときは湖面に映る逆さ富士が見られる。

 

また、山に向かう途中の山中湖からは、朝焼けに染まる美しい富士が眺められる。
水面から立ちのぼる霧が、湖のファンタジックな朝を演出。早起きは三文のトク、まさに。。

 

                                  

 

 

 

お手軽富士の展望台、もうひとつは箱根山地の北に位置する矢倉岳(830m)で、
足柄峠を境に金時山につながっている。カヤトの原が広がる陽だまりの山頂は、
寒い時期には絶好の山。
 

  

大井松田ICから足柄峠を目指し、手前の万葉公園駐車場にクルマを置いたら1時間で山頂だ、
木々の間から見えるこんもりした矢倉岳が、早くおいでと呼んでいる。

 

 

けど、山頂までは薄暗い杉林がずっと続いていてコレがユーウツ。。
木のなかでも、スギだけは花粉といい、閉塞感ある林といい、どうもいただけない。
途中二ヶ所、山頂が望める場所がある。


やがてそのスギも片側だけになって明るさがもどり、
ほっとする頃になると頂上は近い。

 

斜面が勾配を増すと展望もよくなり、富士に連なる山々が望める。

 

カヤトにおおわれた広い山頂には、たっぷりと陽射しが降りそそぎ、解放感いっぱい!
な~んて気持ちがいいんだろ ♪~(´ε` )

 

恥ずかしげに顔をお隠しになる富士でしたが、

 

ほんのつかの間、お顔を見せてくれました。。ありがと!

 

 この櫓に上がって眺める
景色は360度の大展望。箱根連山はじめグルっと山が見渡せる。

冬の陽射しを浴びながら富士を眺めて、の~んびり、まったり過ごす冬の低山。
気ぜわしい師走も空の彼方へとんで、いい時間が流れる。

心ゆくまで展望と太陽の温もりを感じて下山にかかる。
霜が溶けた坂道を滑らないよう慎重に下る。
植林の山道を急ぎ足で通過して、帰りは万葉公園を通って駐車場へ。

その昔、足柄峠は東海道を結ぶ交通の要所だっただけに、奈良・平安時代には、
防人(さきもり)たちが訪れてはこの地を歌に詠んだそうだ。
公園内には当時詠まれた歌を万葉集から抜粋して立て札に解説とともに表記している。
歌に出てくる木も植栽されているので、歩きながら立て札に足を止め、読んでみると、
昔の人がいかに自然に寄り添うかたちで生きていたかがわかる。いまのようにモノの
ない時代だからといえばそれまでだけど、過剰なまでモノに溢れた世界からは
決して見えてこないもの、自然を通して感じる細やかな思いがよく表現されていると思った。

 

  

万葉公園では歩く人も見かけず、元気なヤマガラくんが枝から枝へと飛びまわっていた。

冷たく澄んだ大気の冬は、好展望と陽だまりハイクを楽しみたい。

 

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梅ヶ瀬渓谷

2011-12-10 | 写真日記

山の紅葉もそろそろフィナーレとなる11月下旬、房総の紅葉名所、梅ヶ瀬渓谷~大福山を歩いた。
ここは
5年前の12月初日にも行っていて、紅葉はちょうど見頃を迎え美しかったが、
日高邸跡の大カエデはすでに落葉していて、地面は赤茶色の葉で覆い尽くされていた。
とはいえ、渓谷の最奥で、カエデの大木だけが、わずかに当時の面影を残しているその
光景もまた美しく、とても印象深かった。そのカエデが、葉を落とす前はどんなだろうと気になっていて、
そこで紅葉時期の見当をつけて行ってみることにした。

 

小湊鉄道の養老渓谷駅前を 
通り過ぎて右折、踏切を渡って進んだ道は細く、渓谷橋のところまで来て、しまった゜(゜´Д`゜)゜、、
道を間違えたと気づいた。 大福山の駐車場は、もう一本向こうの道だった。
もどるのもメンドウなので、橋の手前にクルマを置いて歩くことにする。

 

  

 はたして、ここにとめていいのかな?と、5分くらい迷ったけど、平日だからダイジョウブと勝手に納得(^^ゞ
渓谷橋から赤い橋が見える、大福山に向かう車道はあっちの橋だった。

  

渓谷橋を渡った先にはお地蔵様が奉られていて、延命地蔵とある。
花が手向けられ、ベンチも置かれていて、いまも大事にされているお地蔵様からは、
前を通り過ぎるだけでも、なんだか気分がほっこり~、、(*´∀`*)

 

  

田畑と民家の間を通りぬけていくと大福山への車道に出た。トンネルを通過。

 

  

二俣を右へ行くと大福山、左の砂利道を行くと渓谷入り口へ。

この砂利道の奥にも駐車場(500円)があって、 
渓谷にいちばん近いのだけど、知らずに手前の駐車場を利用している人が多いようだ。

 

梅ヶ瀬渓谷の入り口付近を車道から撮影。

 

 

 

駐車場を過ぎると水の流れがはじまり、

 

山深さが感じられる道では小鳥のさえずりが賑やか。 

  

数羽で忙しく枝から枝へと飛びかっていたエナガ。ぷっくりまるい体に長い尾羽。
シャッターチャンスはごく短く、ジッとしてないから撮れてないと思ったら意外にも写ってた。

 

 

ハイキングコースは梅ヶ瀬川に沿って、山側を歩いたり川の淵を歩いたりしながら、
渓谷と大福山をつないでいる。 川沿いの崖の湿った岩肌に付着する植物、

なかでもコレは、滴り落ちる水の色までが 
黄緑色をしている。そう見えるだけかなと思って、指先にとってみるとやはり
色がついていて、無色透明の水じゃなかった。まさか色落ち?じゃないよね。

 

 

 梅ヶ瀬川の侵食によってできた崖。

梅ヶ瀬渓谷を形成している侵食崖の地層は「梅ヶ瀬層」と呼ばれ、80~90万年前に
かけて堆積したもので、砂の多い「砂泥互層」という地層。

房総南部が三浦半島と連なる陸地だった頃、房総北部は関東中央部に広がる海の
一部で、
「古東京湾」と呼ばれていた。この「古東京湾」の海底に降り積もったのが
上総層群の地層で、地震などによって海底で土砂
動き、重い砂が早く沈み、軽い泥が
ゆっくり沈む繰り返しが、砂層と泥層のサンドイッチ状の「砂泥互層」をつくりあげたとい
うことだ。

崖の表面は、北側と南側とで違いがはっきりしている。

 

 

渓谷をとりまく樹木は、落葉広葉樹林 
と、スギ・ヒノキの植林にカシ類が混じった混合林。

ハイキングコースは、川の中を(といっても水量は少なくせせらぎ程度)飛び石伝いに
何度も横切って行くので、滑って足を濡らさないよう神経を使う。
防水のトレッキングシューズを履いてくれば、濡れるのを気にせず歩けたものを、、。

  

     

両側に崖が迫る薄暗い川床から上を見上げると、紅葉した木々が崖上を彩っている。
下を歩いている人が、やけに小さく見えるくらい高い崖。

 

崖の真下から見上げる紅葉。これからさらに色づきが増す。

 

やがて先方に陽当りのいいこんもりした場所 
が見えてきた。ここにはベンチやテーブルがあって、ひと休みするのにいいところ。

歩きだしてから1時間半が経過してるので、ベンチに腰かけティータイムにする。

ここは日高邸跡と大福山の分岐地点で、大福山から下ってきた人たちも合わせ、
土曜日のせいもあって、だいぶ賑やかになってきた。
大福山へは右に山道を登り、日高邸跡へは川を直進。

 

川沿いの木々は、まだ紅葉していない  
ものが
多く、何本かある大きな銀杏の葉も、大半はまだ青い。前に来たときは、
淵の岩から川の底まで、イチョウの葉で黄色く染まっていた。
となると、カエデは???、そわそわしながら道を急ぎ、

 日高邸跡の手前にやってくると、前方に
橙色の葉をつけた木が見えてきた。なんとか間に合ったみたい

 

日高邸跡、3本の大カエデ(イロハモミジ)は美しく紅葉していた。

 

それにしても見事なカエデだ!  
ここにどんな屋敷があったのか、今では知る由もないが、3本のカエデの大木が残る
屋敷跡は、主の想いがどことなく伝わってくるようでもある。

明治期の漢学者、日高誠実翁は、天保7年(1836)日向(宮崎県)高鍋藩に生まれ、
江戸で勉学する。明治3 年(1870)藩の命で再び上京し陸軍に仕えるが、
明治19 年(1886)50歳の時、陸軍省を辞し、ここに居を構え「梅ヶ瀬」と名付け、
人生の後半を、理想郷の建設にかけた。
植林・養魚・畜産等に力を尽くすかたわら、梅ヶ瀬書堂を開校し、近郊在住の子弟に、
国漢・英数・書道・剣道等を教え、人材の育成に努め、従学する人々は、数百人に
達したといわれます。しかし、深山幽谷の地形はあまりにも地の利が悪く、台風や豪雨の
たびに山は崩れ、川は埋まり、根付いたばかりの梅樹も根こそぎ倒され、養魚場もあらされた。
誠実翁は、私財を投じて復興に精を出しましたが、志は次々についえ、大正4 年(1915)
近隣の人々に惜しまれながら、80 歳の生涯を閉じる

(千葉県森林インストラクターによる資料より転載)

人生も半ばを過ぎてから、道もない渓谷の最深部に居を構え、幾多の困難に遭いながらも
高い志のもと、地域住民とともに理想郷をつくりあげようとした日高誠実。ここへ来てみると、
当時の労苦が偲ばれるとともに、住居跡に残るカエデの大木は、その熱き思いをいまも
秘めているかのように、鮮やかな葉をつけた枝を敷地いっぱいに広げていた。
はからずも夢はかなわなかったけど、植栽された楓や梅の木は、主亡き後も渓谷を彩り、
ここを訪れる人々に夢と希望を持って生きることの大切さを語りかけている気がする。

 

日高邸跡の奥から渓谷側を写すとこんなアングルで、カエデの前方には崖が迫っていて、

 

カエデに葉があるときは見えないが、
斜面の紅葉もこのように美しい。
つまり、日高邸跡のカエデが紅葉する時期には、渓谷の紅葉はまだこれからという
ところで、紅葉時期に差がある。

大カエデが葉を落としたばかりの頃もそれはそれで風情があって美しいので、
一週間ばかり日を変えて、再度訪れるのがいい。

 

日高邸跡から大福山に向かう。先ほどのベンチのところまでもどって、山道を登る。
 

急傾斜の山道がつづく 
もみじ谷。まだ紅葉していない木が多いけど、あと一週間もすれば、
モミジが真っ赤に色づいて、とても綺麗なところ。
 

 

  

一汗かいて、坂を登りつめると平らな尾根道になり、照葉樹の森となって雰囲気が変わる。
やがて最後のひと登りを終えると車道に飛び出す。東屋があり見晴らしもよく、大勢の人が
東屋周辺で休んでいてベンチは満席。
大福山の山頂(285m)は、白鳥神社内にあるらしいが、そこはパスして大福山展望台へ。

 

大福山展望台。螺旋階段を上る。 
展望台からの景色は、とりたててどうってこともないような…


大福山からの帰りは車道歩きになるが、下り坂なのと、道路の両側に並ぶモミジが
きれいで苦にならない。けど、大福山の駐車場を利用して逆コースで歩いた場合、
大福山まで坂を上ることになるので、ちょっとキツイかも。。

 

  

道路脇にはリンドウもちらほら咲いていて、やっと開花したリンドウを見ることができた。

 

車道のモミジが光をうけて鮮やかさを増す。
大福山から養老渓谷駅まで約5kmあるものの、紅葉狩りしながら歩ける。
寒さが忍び寄ってくる季節に歩くいいコースだと思う。
いつか、梅の花がほころぶ頃にも歩いてみたい。

 

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ユーシン渓谷/紅葉の玄倉林道を歩く

2011-12-01 | 写真日記

ユーシンから蛭ヶ岳(丹沢の最高峰・1,672m)へ登ったのは、かれこれ15年前で、
当時はユーシンロッジまでクルマで入れた。
玄倉川に沿ってつづく未舗装の林道にはトンネルがいくつもあり、その一つ青崩隧道は
途中で曲がっていて、電灯のないトンネルは不気味なくらい真っ暗だった。
天井からは水がポタポタと滴り落ち、凸凹した道は水たまりができていて
ここを歩いて通るのは嫌だなぁ、そう思ったトンネルだ。

その青崩隧道にひび割れが見つかり、落盤の恐れががあることから2007年に
通行禁止となり、2009年から隧道新設工事がはじまり、林道は完全閉鎖された。
そして青崩隧道が新しくなった今年、歩行者のみ林道が通れるようになった。

そこで、11月21日、丹沢随一ともいわれるユーシン渓谷の紅葉を眺めつつ、
全長約7kmの林道をてくてく歩いてユーシンロッジまで行ってみることにした。
林道にはトンネルが9ヶ所あって、
青崩隧道はリニューアルされたとはいえ、トンネル内で
道がカーブしていて、電灯がなく真っ暗なのは変わりない、それがちょっと気がかり(-_-;)
なにしろ、狭いところと暗いところがめっぽう苦手なもんだから、、、。

地図のコースタイムでは、玄倉からユーシンロッジまで2時間40分、帰りは下りになるので
時間は短縮されるが、まぁ往復5時間はかかるということね。

 

林道入り口から車止めゲートのある場所までは 
いちおう舗装されているのだが、路面は凸凹もあって私のクルマには無理そうなので
林道起点をすこし入った路肩に置いて出発。
歩いていると何台かのクルマがゲートに向かって走り去っていく。ハァ~(´Д`)

 

玄倉川に迫る山肌、このあたりは地味な紅葉。林道は所々で工事が行われている。

 

   

30分くらいでゲートに到着。10台くらいはとめられそうなスペースがある。

 

  

ゲートから先はクルマもやってこないのでのんびり歩ける。色づきはじめた木々がきれい。
おやっ?逆さまに黄葉している木が、と思ったら、根元から折れて倒れている。

 

  

一番目のトンネル境隧道。トンネルを抜けると景色が一段とよくなる。

 

        

玄倉川両岸も色づいてきた。 湿り気のある林道の法面にダイモンジソウが一株咲き残っていた。

 

真新しいトンネルとなった新青崩隧道 
このトンネル通過には懐中電灯が必要。トンネル手前で単独のおじさんと一緒になったので、
ひとりで通過する恐怖(笑)は避けられた。入りはじめてすぐに中は真っ暗闇、慌ててライトを点灯。
トンネルは300mちょいの長さで、やがて出口の明かりが見えてきた。
トンネル内の床面もすばらしくきれいに舗装されている。これなら足元に不安がないので、ライトを
忘れた場合でも壁を手探りしながら進めば危険はない。けど、精神的に滅入るかもしれない。

トンネルは途中から洞門になっていて、出てみるとスゴイ崖につくられているのがわかる。

 

トンネル内の柱の間から下をのぞきこむと、こんなふうに見える。

 

青崩隧道から10分ほどで3番目のトンネル 
崩隧道。ここからのトンネルは出口も見えるのでライトは要らない。

 

さらに20分ほど進むと
前方に玄倉ダムが見えてきた。発電のための小さなダムで貯水能力はない。

 

 

ダム湖とその近くの水は、コバルトブルーというかエメラルドグリーンというのか、神秘的な色。

 

 

ダム湖のすぐ先にある4番目のトンネルは素掘りで名札はなかった。
ヘビ小屋隧道とか???

 

 

素掘りのトンネルを過ぎると渓谷の紅葉は色づきも深まり、林道には陽射しが降りそそいで
歩くのがとても気持ちいい

陽当りのいい林道脇でひっそり咲いている 
イワシャジンを見つけた。この一輪だけ咲き残っていてくれた。

 

ひときわ目を引く大きなカエデは紅葉真っ盛り。

 

谷間の紅葉も素晴らしい

 

5番目のトンネルは名無し 

 

 

 

6番目のトンネルも素掘りの洞角隧道。トンネル内の壁はゴツゴツしていてワイルド。

 

7番目のトンネル名は、そのまんま7号隧道

 

このあたりまで来ると山深さも増し、丹沢の秘境と呼ばれるのも頷ける。

 

  

落ち葉の積もる林道、見上げる木々は美しく紅葉して、静けさとともに在る。

 

 

林道は玄倉川沿いに続いているが、川原に降りられるようなところはほとんどない。
それがめずらしく川原に降りる道ができていたので、広い川原に降りてみた。
夏の頃なら、水遊びするのにいい場所だ。

ここで景色を眺め独りロマンティック、、、
怪しげな雲が広がってきているが、それ以外は解放感あふれる寛げる場所。
時計を見たら12時近いので、お茶とおにぎり、チョコなど食べつつマッタリ~

 

  

林道にもどり歩きだす。赤い実をいっぱいつけた木がある、何だろう?
葉と実が艶々と明るく輝いている様子がとてもきれいで、しばし見上げてウットリ
リンドウもいくつか見かけたけど、どれもまだ蕾で開店準備中。

 

  

おっと忘れてた、いちばん数多く咲いていた花、野菊なんだけど名前は?。

玄倉から8km、ユーシンまで0.4km地点まで来た。ゴールまでわずか。
スギが植林された斜面には、雨山峠へ向かう登山道がある。
雨山峠を経て、茅ノ木棚沢ノ頭から鍋割山に至るルートを以前に歩いたことがあるけど、
丹沢の山深さを味わえる、静けさに満ちたとてもいいルートだった。

 

  

分岐を左に行くとユーシンロッジ、直進すると林道最後のトンネル9号隧道があって、
大きな素掘りのトンネルだそうだが、確認していない。
沢に架かる錆びた橋を渡り
、檜林(神奈川の美林50選)を通り抜けると、奥にロッジがある。

 

ユーシンロッジ到着、12:50。 林道閉鎖によって営業休止中のロッジだが、トイレや
一部施設は使用できるようになっているとか。さびれた様子もなく、きれいに手入れされている。
ベンチに一組のハイカーがいるだけで、あたりは静まりかえっている。

 

 ロッジ周囲の紅葉が見頃
休んでいるうちに4組くらいのハイカーがやってきた。さぁ~て、林道をもどって帰るとしよう。

 

 

長い林道歩きの往復となると、たいていはゲッソリするものだけど、
紅葉の美しい時期、渓谷美を堪能しつつのんびり歩く林道は悪くない。
往路と復路では目にする景色も微妙に違い、新しい発見があったりする。
陽の射す方向によってコントラストが強い渓谷は、時間帯によって景色の見え方が
ずいぶん違う。上の写真のブナ?の木(川原にブナって妙だけど)も、往路では日陰に
なってとくに目立たなかった。ところが帰りには陽が射して、白い木肌に紅葉が鮮やかに
映り、あいだにあるカエデも輝いて美しい。

帰り道、ロッジから一緒になったおじさんと、「綺麗だね~!」を連発しながら歩いた。
真っ暗な青崩隧道も、行き帰りともうまい具合に連れができて不安なく通過。
トンネル前でおじさんがザックから出したライトは、赤い家庭用の懐中電灯だった。
デカイわりには闇を照らす光量は乏しく、50円玉ほどの光が灯るばかりで、足元の一点を
照らすのがやっとだった。私のLEDヘッドライトの光はトンネルの奥の方まで明るく照らす。
こんなにも違うんだ…地震に備えるのもヘッドライトがベストね。

 

色づきはじめたゲート手前のモミジ。 
ゲートからはおじさんのクルマに乗せていただき、ラクに早く出発地点にもどれた。
ありがたや! 15:10着 往復6時間を費やしての林道歩き、この時期ならではの
渓谷美に、少しも退屈することなく楽しく歩けたユーシン渓谷、よき一日に感謝!

 

 そうそう、この日はさらにオマケ付きで、、、
川原で見たあの怪しげな雲は、天気雨となって追いつき、東名を走っていると、
空に見事なダブル レインボーを描いて見せてくれたヽ(゜∀゜ )ノ  ― 完 ―

 

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