福岡総合体育館。
選抜優勝大会 決勝戦 山王工業×湘北
第3位決定戦 名朋工業×喜多島
地元博多商大附属が敗退したにもかかわらず、会場は選手を応援する観客たちの熱気で、
汗ばむほど盛り上がっていた。
現在、第3位決定戦の試合中。
体勢は、ほぼ決定していた。
コート脇の出入口には、山王工業の選手たち、反対方向の出入口には湘北高校の選手たちの姿があった。
観客席。
空席を探しながら、試合を観戦している5人の男。
「喜多島は、よく走るな。」
「身長が低い分、横の動きで名朋に勝つしかないからな。」
陵南の上杉、黒川が話している。
『キョロキョロ。』
「席、ありまへんな。」
と彦一。
「相変わらず速水の体力は、無尽蔵だな。」
と仙道がいった。
「あぁ。」
福田がうなずいた。
「仙道さんも一目置く速水かけるさん!要チェックやでーー!!!」
彦一を無視するかのように、指を差す上杉。
「仙道さん、あそこ空いています。」
「あぁ。」
「ところで、監督、遅いなーー。」
ここに田岡の姿はなかった。
-----------------------------------------------------------------------
<<回想>>
今朝 6時30分。
新横浜駅。
福岡にて行われる選抜の決勝戦を観戦するため、田岡、上杉、黒川が待ち合わせをしている。
そこへ、彦一に引っ張られるように、仙道が辿り着いた。
「ふぁーーー。」
あくびをしながら、仙道。
「遅れて、すいません。」
『ペコリ。』
「計算どおりだ。問題ない!!」ギラ。
「おぉ!仙道さんの遅刻を計算しているとは、さすが監督やで。」
仙道の遅刻を計算にいれ、集合時間を早めた田岡。
成長の証であった。
「これで、全員だな。よし、いくぞ!」
「はい。」
声を出す上杉ら。
『コク。』
最後尾で静かにうなずくサングラスと帽子をかぶった男。
「ん!?」
振り向く田岡。
「ふっ福田!」
「フクさんやて!?」
振り向くメンバー。
そこにいたのは、紛れもなく福田であった。
「なんで、福田さんがここに!?」
「今日は、練習の予定だったはずなのに!」
「俺も・・・。」
ボソッと声を出す福田。
「福田、お前は練習だぞ。つれてはいけん!!」
「かっ監督!そないなことゆうたって、もうきてしまったんやないですか?
フクさんも一緒にいってええんちゃいますか?」
「しかし、お前のチケットはないぞ。」
田岡の手には、5枚の新幹線のチケットが。
「なら、仕方ないですね。」
そういいながら、田岡を見る仙道。
他のものも田岡を見た。
『ギクッ。』
『ジリジリ・・・。』
後ずさりをする田岡。
『ジリジリ・・・。』
詰め寄る彦一たち。
「わかった・・・。お前たちは、先にいけ。俺は、次の新幹線でいく・・・。」
「おぉぉーー!!さすが、監督!寛大な人や!!」
「ぐっ。」
彦一の言葉に、素直に喜ばれずにいた。
-----------------------------------------------------------------------
「監督、遅いな。」
「駅で迷ったか・・・?」
黒川の予想は当たっていた。
博多駅で、地図を見つめながら、おろおろする田岡の姿があった。
「どっどっちだ・・・。完璧に迷ってしまったぞ。」
陵南選手たちが観客席につくと同時に、会場にブザーが響き渡る。
「うぉぉぉーーー!!!」
「わぁぁぁーー!!」
「森重ーーー!!!」
「名朋ーーー!!!」
「おめでとうーー!!!」
「よくやったぞーー!!!」
コート上で、挨拶をしている選手たち。
会場にアナウンスが流れる。
「第3位決定戦 愛知県代表名朋工業対福井県代表喜多島高校の結果、88対67、名朋工業の勝利となりました。」
「やはり、森重を抑えることはできなかったですね。」
「あの身長差では仕方ないだろう。」
「速水もよくやったけどな。」
「さぁ、いよいよ湘北だ。」
「続きまして、決勝戦 秋田県代表山王工業対神奈川県代表湘北高校の試合を始めます。」
流れるアナウンス。
「待ってましたーーー!!!!」
「サンノー!サンノー!サンノー!」
「ショーホク!ショーホク!ショーホク!」
「押せ押せ!山王!!!」
湧き上がる会場。
観客のテンションは、最高潮を迎えていた。
そして、彼らも。
「よっしゃーーー!!山王をぶっ倒して、俺たちが一番だーーー!!!!」
「おうよ!!!」
「はい!!!」
「流川、待ってたぜ!このときを!昨年の夏のリベンジを果たす!!!」
「前人未到の選抜4連覇!!いくぞーー!!」
「おう!!!」
十分すぎるほどの気合に満ちた両校の選手たちが、コートになだれ込んだ。
続く。
選抜優勝大会 決勝戦 山王工業×湘北
第3位決定戦 名朋工業×喜多島
地元博多商大附属が敗退したにもかかわらず、会場は選手を応援する観客たちの熱気で、
汗ばむほど盛り上がっていた。
現在、第3位決定戦の試合中。
体勢は、ほぼ決定していた。
コート脇の出入口には、山王工業の選手たち、反対方向の出入口には湘北高校の選手たちの姿があった。
観客席。
空席を探しながら、試合を観戦している5人の男。
「喜多島は、よく走るな。」
「身長が低い分、横の動きで名朋に勝つしかないからな。」
陵南の上杉、黒川が話している。
『キョロキョロ。』
「席、ありまへんな。」
と彦一。
「相変わらず速水の体力は、無尽蔵だな。」
と仙道がいった。
「あぁ。」
福田がうなずいた。
「仙道さんも一目置く速水かけるさん!要チェックやでーー!!!」
彦一を無視するかのように、指を差す上杉。
「仙道さん、あそこ空いています。」
「あぁ。」
「ところで、監督、遅いなーー。」
ここに田岡の姿はなかった。
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<<回想>>
今朝 6時30分。
新横浜駅。
福岡にて行われる選抜の決勝戦を観戦するため、田岡、上杉、黒川が待ち合わせをしている。
そこへ、彦一に引っ張られるように、仙道が辿り着いた。
「ふぁーーー。」
あくびをしながら、仙道。
「遅れて、すいません。」
『ペコリ。』
「計算どおりだ。問題ない!!」ギラ。
「おぉ!仙道さんの遅刻を計算しているとは、さすが監督やで。」
仙道の遅刻を計算にいれ、集合時間を早めた田岡。
成長の証であった。
「これで、全員だな。よし、いくぞ!」
「はい。」
声を出す上杉ら。
『コク。』
最後尾で静かにうなずくサングラスと帽子をかぶった男。
「ん!?」
振り向く田岡。
「ふっ福田!」
「フクさんやて!?」
振り向くメンバー。
そこにいたのは、紛れもなく福田であった。
「なんで、福田さんがここに!?」
「今日は、練習の予定だったはずなのに!」
「俺も・・・。」
ボソッと声を出す福田。
「福田、お前は練習だぞ。つれてはいけん!!」
「かっ監督!そないなことゆうたって、もうきてしまったんやないですか?
フクさんも一緒にいってええんちゃいますか?」
「しかし、お前のチケットはないぞ。」
田岡の手には、5枚の新幹線のチケットが。
「なら、仕方ないですね。」
そういいながら、田岡を見る仙道。
他のものも田岡を見た。
『ギクッ。』
『ジリジリ・・・。』
後ずさりをする田岡。
『ジリジリ・・・。』
詰め寄る彦一たち。
「わかった・・・。お前たちは、先にいけ。俺は、次の新幹線でいく・・・。」
「おぉぉーー!!さすが、監督!寛大な人や!!」
「ぐっ。」
彦一の言葉に、素直に喜ばれずにいた。
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「監督、遅いな。」
「駅で迷ったか・・・?」
黒川の予想は当たっていた。
博多駅で、地図を見つめながら、おろおろする田岡の姿があった。
「どっどっちだ・・・。完璧に迷ってしまったぞ。」
陵南選手たちが観客席につくと同時に、会場にブザーが響き渡る。
「うぉぉぉーーー!!!」
「わぁぁぁーー!!」
「森重ーーー!!!」
「名朋ーーー!!!」
「おめでとうーー!!!」
「よくやったぞーー!!!」
コート上で、挨拶をしている選手たち。
会場にアナウンスが流れる。
「第3位決定戦 愛知県代表名朋工業対福井県代表喜多島高校の結果、88対67、名朋工業の勝利となりました。」
「やはり、森重を抑えることはできなかったですね。」
「あの身長差では仕方ないだろう。」
「速水もよくやったけどな。」
「さぁ、いよいよ湘北だ。」
「続きまして、決勝戦 秋田県代表山王工業対神奈川県代表湘北高校の試合を始めます。」
流れるアナウンス。
「待ってましたーーー!!!!」
「サンノー!サンノー!サンノー!」
「ショーホク!ショーホク!ショーホク!」
「押せ押せ!山王!!!」
湧き上がる会場。
観客のテンションは、最高潮を迎えていた。
そして、彼らも。
「よっしゃーーー!!山王をぶっ倒して、俺たちが一番だーーー!!!!」
「おうよ!!!」
「はい!!!」
「流川、待ってたぜ!このときを!昨年の夏のリベンジを果たす!!!」
「前人未到の選抜4連覇!!いくぞーー!!」
「おう!!!」
十分すぎるほどの気合に満ちた両校の選手たちが、コートになだれ込んだ。
続く。
負のスパイラルに陥っちゃいますよ。
単純に好きだから好きな時に書く!
それだけでイイ。
読者はついてきますよ、きっと。
こんにちは。
コメントまで読んでくれてありがとうございます。
負のスパイラル、恐怖の言葉ですね。
よし!!決勝戦!!
気合を入れて書いていきますよ!!
応援ありがとうございます。