元旦。
宮城と桜木、彩子と晴子は、天皇杯1回戦を観戦するため、東京体育館を訪れていた。
現在行われている試合は、山王工業(東北代表)×縦川システム(社会人2位)。
「ほーーーぅ。」
感心したような素振りを見せる桜木。
「11点差・・・。」
「やっぱり・・・。」
晴子と彩子は、驚きと納得の表情。
「けっ、可愛げのないやつらだ。」
宮城は、嬉しくも思った。
第2Q 残り3分。
山王 48
縦川 37
山王は、11点差の大差をつけ、リードしていた。
「おっ!沢北も出場しているようだな。」
「選抜は、少ししか出場していないと聞いていたわ。」
「#14・・・、誰だ?あれは?」
「リョーちん、知らないのか?ったく、何も知らねぇんだから。」
「うるせー!!」
「桜木花道は、立場が逆になると、途端に強気になるよね?」
「くすっ。桜木君は、ホントに面白いね。」
「はい!私は、晴子さんのスマイルエンジェルですから!ハッハッハ!!」
「で、桜木花道。あのこは何者?」
「ぐっ。」
「なーんだ。花道も知らねぇんじゃねぇかよ。」
「あのこは、桜木君と同じ1年生。」
「晴子ちゃん、知ってるの?」
問いかける彩子に迅速に答える。
「うん。お兄ちゃんから聞いたの。沢北さんの後継者は、#14の柳葉さんだって。
180cmにも満たない身長でダンクするんだって。」
「なっ!」
驚く宮城とは反対に桜木は。
「少しはやるようだな。チビ猿君は。」
「今度はチビ猿か・・・。」
彩子は少し呆れていた。
「丸男も試合に出ているな。あとはピョン吉と丸ゴリか。」
「弟を入れてきたのは、相手の高さに対抗するためね。
やはり、体格は社会人のほうが上だもの。」
「というと、山王は速さで勝負するしかねぇな。」
「そういうことね。」
「わーーーー!!!!」
場内一気に歓声があがる。
『ドガァ!!!』
「なんだとーー!!」
「目立ちがり屋の小坊主め!」
沢北は、自身よりも高いマークマンを抜き、更に相手センターを抜いて、ダンクを決めた。
「・・・。さすが、山王。スピードだけではないということね。」
『バチィン!』
「ナイスブロックだ!河田!」
「次は、河田のブロックか。これは、スピードと高さの両方で山王のほうが勝っているな。」
「チーム身長は、縦川のほうが高いんだけど、制空権は完全に山王ね。」
『ビィーー!!』
第2Qが終了した。
山王 55
縦川 41
「このままいけば、後半はもっと開きそうだな。」
「さすが、山王だわ。」
「負けてれば、応援してやろうと思ったが、やーめた。」
「すーーーーー。」
空気を思いっきり吸い込む桜木。
「ヤマオーーーー!!!」
観客席中段から、いきなり大声で叫んだ。
「!!!」
「!!」
驚きで言葉も出ない宮城ら。
「ん!?」
「なんだピョン?」
「あっ、あれは!!」
「桜木!!!!」
「うはっ。応援にきてくれたのか?」
「なんだ?なんだ?」
「あいつだ!!あいつが叫んだんだ!!」
「誰だ?あの赤い頭は!!」
会場が一斉にざわつく。
遠くのほうから、警備員がかけてくる。
「ヤマオーーー!!社会人ごときに負けるなよーーー!!!!」
「なっ!!」
「なんだと!!!」
縦川ベンチが一斉に立ち上がる。
縦川応援団も声をあげる。
「ちょっちょっと、桜木君!!」
「やめないさい!桜木花道!!みっともない!!」
「ダメだ。こいつ・・・。」
「大人しく見てろ!!」
と笑う沢北。
「ちゃんと応援しろよ!!うはっ。」
「相変わらず騒がしいやつだピョン。」
懐かしい顔に嬉しそうな表情を見せる山王ベンチ。
「ふん!軽い挨拶だ!!」
大きな仕事をやりきったような桜木だったが、
駆けつけた警備員に散々注意を受けたことはいうまでもない。
「バカ道のせいで、俺たちまで怒られたじゃねぇか!!」
「バカ!!」
「もう!桜木君は!!」
「ハッハルコさん・・・、すいません・・・。」
---------------------------------------------------------
第1回戦 第4試合
山王工業 98 × 縦川システム 83
---------------------------------------------------------
第3Q、山王は控え選手と投入すると、縦川システムは、社会人の意地を見せ、4点差まで詰め寄った。
だが、第4Qに再びベストメンバーを投入すると、勝負どころで、沢北が爆発。
見事社会人2位の縦川システムを振り切ったのであった。
翌日、IHの覇者名朋工業が登場。
ベストメンバーで挑んだ2回戦だったが、JBLのチームに惨敗する。
博多商大附属もJBLに惨敗、山王工業は名稜大学に惜敗し、高校生チームは全て姿を消した。
黄金世代といわれた彼らだったが、大学生、社会人、プロの壁は厚かった。
続く。
宮城と桜木、彩子と晴子は、天皇杯1回戦を観戦するため、東京体育館を訪れていた。
現在行われている試合は、山王工業(東北代表)×縦川システム(社会人2位)。
「ほーーーぅ。」
感心したような素振りを見せる桜木。
「11点差・・・。」
「やっぱり・・・。」
晴子と彩子は、驚きと納得の表情。
「けっ、可愛げのないやつらだ。」
宮城は、嬉しくも思った。
第2Q 残り3分。
山王 48
縦川 37
山王は、11点差の大差をつけ、リードしていた。
「おっ!沢北も出場しているようだな。」
「選抜は、少ししか出場していないと聞いていたわ。」
「#14・・・、誰だ?あれは?」
「リョーちん、知らないのか?ったく、何も知らねぇんだから。」
「うるせー!!」
「桜木花道は、立場が逆になると、途端に強気になるよね?」
「くすっ。桜木君は、ホントに面白いね。」
「はい!私は、晴子さんのスマイルエンジェルですから!ハッハッハ!!」
「で、桜木花道。あのこは何者?」
「ぐっ。」
「なーんだ。花道も知らねぇんじゃねぇかよ。」
「あのこは、桜木君と同じ1年生。」
「晴子ちゃん、知ってるの?」
問いかける彩子に迅速に答える。
「うん。お兄ちゃんから聞いたの。沢北さんの後継者は、#14の柳葉さんだって。
180cmにも満たない身長でダンクするんだって。」
「なっ!」
驚く宮城とは反対に桜木は。
「少しはやるようだな。チビ猿君は。」
「今度はチビ猿か・・・。」
彩子は少し呆れていた。
「丸男も試合に出ているな。あとはピョン吉と丸ゴリか。」
「弟を入れてきたのは、相手の高さに対抗するためね。
やはり、体格は社会人のほうが上だもの。」
「というと、山王は速さで勝負するしかねぇな。」
「そういうことね。」
「わーーーー!!!!」
場内一気に歓声があがる。
『ドガァ!!!』
「なんだとーー!!」
「目立ちがり屋の小坊主め!」
沢北は、自身よりも高いマークマンを抜き、更に相手センターを抜いて、ダンクを決めた。
「・・・。さすが、山王。スピードだけではないということね。」
『バチィン!』
「ナイスブロックだ!河田!」
「次は、河田のブロックか。これは、スピードと高さの両方で山王のほうが勝っているな。」
「チーム身長は、縦川のほうが高いんだけど、制空権は完全に山王ね。」
『ビィーー!!』
第2Qが終了した。
山王 55
縦川 41
「このままいけば、後半はもっと開きそうだな。」
「さすが、山王だわ。」
「負けてれば、応援してやろうと思ったが、やーめた。」
「すーーーーー。」
空気を思いっきり吸い込む桜木。
「ヤマオーーーー!!!」
観客席中段から、いきなり大声で叫んだ。
「!!!」
「!!」
驚きで言葉も出ない宮城ら。
「ん!?」
「なんだピョン?」
「あっ、あれは!!」
「桜木!!!!」
「うはっ。応援にきてくれたのか?」
「なんだ?なんだ?」
「あいつだ!!あいつが叫んだんだ!!」
「誰だ?あの赤い頭は!!」
会場が一斉にざわつく。
遠くのほうから、警備員がかけてくる。
「ヤマオーーー!!社会人ごときに負けるなよーーー!!!!」
「なっ!!」
「なんだと!!!」
縦川ベンチが一斉に立ち上がる。
縦川応援団も声をあげる。
「ちょっちょっと、桜木君!!」
「やめないさい!桜木花道!!みっともない!!」
「ダメだ。こいつ・・・。」
「大人しく見てろ!!」
と笑う沢北。
「ちゃんと応援しろよ!!うはっ。」
「相変わらず騒がしいやつだピョン。」
懐かしい顔に嬉しそうな表情を見せる山王ベンチ。
「ふん!軽い挨拶だ!!」
大きな仕事をやりきったような桜木だったが、
駆けつけた警備員に散々注意を受けたことはいうまでもない。
「バカ道のせいで、俺たちまで怒られたじゃねぇか!!」
「バカ!!」
「もう!桜木君は!!」
「ハッハルコさん・・・、すいません・・・。」
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第1回戦 第4試合
山王工業 98 × 縦川システム 83
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第3Q、山王は控え選手と投入すると、縦川システムは、社会人の意地を見せ、4点差まで詰め寄った。
だが、第4Qに再びベストメンバーを投入すると、勝負どころで、沢北が爆発。
見事社会人2位の縦川システムを振り切ったのであった。
翌日、IHの覇者名朋工業が登場。
ベストメンバーで挑んだ2回戦だったが、JBLのチームに惨敗する。
博多商大附属もJBLに惨敗、山王工業は名稜大学に惜敗し、高校生チームは全て姿を消した。
黄金世代といわれた彼らだったが、大学生、社会人、プロの壁は厚かった。
続く。
監督がおっしゃるなら、爽やかに運動してみようかな。
水泳は得意なんです。
高校ナンバーワンでも勝てないんですね。
水泳ですか!時期的には、いい感じじゃないですか!
目指せ、遠泳!目指せ、トライアスロン!とか(笑)