うまがスラムダンクの続き

うまがスラムダンクを勝手にアレンジ。
スラムダンクの続きを書かせていただいています。

#347 【くらえ。山王。】

2010-08-18 | #11 湘北 選抜編
試合終了まで残り32秒

山王 79
湘北 77




沢北を止めた流川のテイクチャージ。


湘北の奇跡の逆転劇へ。


シナリオが、また一行、また一行と書き綴られていく。



「どっどしよう。またアイソレー。」


『パン。』


「わぁ!」


美紀男の腰を叩いた沢北が話しかけた。


「美紀男。そんなに緊張するな。まだ、時間は十分にある。1本入れられたって同点だ。
しかも、うちのボール。それを叩き込めば、山王は優勝だ。緊張することは何もない。」

「さっ沢北さん・・・。あっありがとうございます・・・。少し楽になりました。」

「桜木を頼んだぜ。」

「ふぁい!」


(とはいえ、美紀男じゃ桜木を止めることは難しい。となるとやはり・・・。)



『ダムダム・・・。』


安西、宮城の指示はない。



だが。



湘北は動いた。



『サッ!』


『キュ!』




「まっまただ!また桜木で攻める気だーー!!!」

「河田に止められるのかーー!!」




(だろうな。)


(にゃろう。何か企んでやがる。)


桜木と河田を見つめる沢北を流川の視線は捉えていた。



『パシ。』


ボールは、桜木へ。


3Pラインの外。




「キタで!キタで!キタで!!!」

「桜木さん!!!」

「桜木!!」

陵南選手にも力が入る。




「サークラギ!サークラギ!サークラギ!サークラギ!」

「ミキオ!ミキオ!ミキオ!ミキオ!ミキオ!ミキオ!」




「へっ。大声援って気持ちのいいもんだな。」

「・・・。」


「丸男。これで同点だぜ!」

「違うよ!!!」


河田は、桜木の動きに全神経を集中した。


桜木の赤い髪の1本1本までが、はっきりと見えるほどに。



『キュ!』


『キュッキュ!』


軽いピボッドを踏む。



「!!」


河田は、桜木の凝縮した筋肉の変化を感じた。



「くるぅ!!」



『ズバッ!!』



『バッ!!!』



『ダムッ!』



「!!!」


河田は直感した。


桜木は右手ドリブルで来ると。


大きな体を桜木のコースへと押しやった。



だが。



桜木は河田の右側を抜けていた。


初歩は、左手ドリブル。


つまり・・・。




「桜木がまた抜いたーー!!」

「どっ同点だーー!!」

「桜木がやりやがったーー!!!」



だが。



『キュッ!』



「!!」


「なにっ!!」


「!!」にや。



突然、沢北が河田の大きな体の後ろからコースに現れた。



『キュ!』


桜木の体勢が崩れる。



「小坊主ぅー!!」


「おしまいだ!桜木ー!!」



『キュ!』


ドリブルをカットするため、手を伸ばす沢北。



「!」にやっ。


(笑った?)


「やはりな。」


桜木が薄ら笑いを浮かべながら、言葉を放った。



と同時に。



「フン!!!」



『バチン!!!』



ドリブルで上がってくるボールに合わせ、真横にボールを弾いた。



(なっなに!!!)


「パッパス!!まさか!!」




「桜木!!」

と福田。

「野生の勘、いや読んでたか?」

と田岡。

(あいつ。)

仙道は拳を握った。




「小坊主の動きなんぞ、お見通しだ。」



桜木のパスが向かったその先には、もちろん・・・。



仙道を倒し、沢北が認め、桜木の追う男。



流川楓がいた。



『パシ!!』



「ぜってーー!決めろ!!流川ぁーーー!!!」



「てめーにいわれるまでもねぇ。」



胸の辺りで受け取ったボールを素早く頭の上に移動させる。


横から、跳び込んでくる柳葉の姿。



「ーーーー!!!」


柳が叫んでいるが、流川の耳には届かない。


流川の眼には、周囲の状況がスローモーションのように、ゆっくりと映っていた。



「くらえ。山王。」



『シュ。』



流川は、柳葉の存在を否定するかのように、柔らかなシュートを放った。



中学より幾度となく修羅場のシュートを決めてきた流川。



プレッシャーを感じない強靭な精神力が、柳葉の手にボールを触れさせない。



審判が、3本の指を上げる。




「3Pーーーーー!!!」

「決まったら、逆転だーーーーー!!!」

「まっまじかよ!!」




「リバウンドだーー!!」

加藤が叫ぶ。


福原、白田がゴール下へ向かう。


スナップの利いた流川のシュートは、高い放物線を描く。



弾道。



軌道。



パーフェクト。



『ザシュ!!』




「3Pーーーー!!!!」

「決まっちまったーー!!!」

「まさかのーー!!!」

「そのまさかのーーー!!!」

「逆転だーーーー!!!!」

「湘北が逆転したぞーーー!!!!」

「ありえない!!!」

「キセキーーー!!!」




体育館が揺れた。


湘北ベンチは、総立ち。


跳び上がって喜ぶ。




堂本が時計を確認する。


(残り18.3・・・。まだ大丈夫だ。)

「最後まで選手たちを信じよう。」

大きな汗が滴った。




湘北か。



山王か。



この試合最大の山場を迎えた。



優勝まで残り18秒

山王 79
湘北 80







続く。


6 コメント

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Unknown (カナル)
2010-08-18 07:39:30
キタ━━(゜∀゜)━━!!

最高におもろーな展開!!


期待してます!
Unknown (荒木)
2010-08-18 08:15:54
これは熱い展開(`・ω・´)
最後はやはり沢北でしょうか?
追いつめられた日本最強のエースが何か凄いことをする予感…
Unknown (kk)
2010-08-18 11:53:03
うぉ~!湘北が逆転!
桜木&流川、すげー!
超興奮。パナイ♪

いつも楽しみに読ませていただいてます。
Unknown (リョー)
2010-08-18 16:50:06
最後は沢北にやられて終わるのか?
気になる

流川が仙道を倒したのか疑問?です

Unknown (しの)
2010-08-19 06:07:45
ラスト…マッチアップ考えたら確率高いのは柳葉でしょうか?
ドライブからのジャンプショット、普通の事を普通にやるだけだ。
おはようございます (うまだんく)
2010-08-19 07:00:42
カナルさん

期待に添えられるかどうか・・・。頑張ります!


荒木さん

沢北がやってくれるのが、一番熱い展開ですよね。


kkさん

初めまして。これからもよろしくお願いします。


リョーさん

確かに流川が仙道を倒したかは疑問ですね。
まぁチームの勝敗というところでは、一応流川の勝ちですかね。


しのさん

優勝をかけた逆転のラストショットを普通に打てる人はそうはいない気がします。
足のつった柳葉にそこまでできるか・・・。