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管理人・葉山羽魚(ハヤマ ウナ)の人生は読書演劇妄想人形美酒シゴト。

映画感想「コンスタンティン」

2005-05-26 | エッセイ
映画感想「コンスタンティン」

※私、葉山羽魚は「マトリックス」とネオ役のキアヌ・リーブスが大好きです。
(他の彼の映画は「スピード」くらいしか見たことない)
 でも愛ゆえにこの映画には意地悪くツッコミます。
 が、もちろん、映画マニアではないですし、ましてや評論家でもありません。
 素人が好き勝手に、でも責任もって語ってるだけです。
 そういう人間が書いたものであることを予めご承知下さい。
 基本的には私はこの映画が好きですよ!!
(ネタバレありです)


さて。
コンスタンティンのテーマはズバリ「禁煙」です(笑)
15のときから悪ガキで(嘘)
1日30本のニコチン中毒(これは本当)コンスタンティンが
いかにして煙草を止められたかというお話です。
悪魔退治とかは全部、おまけです。

映画には、その監督の「フェチ」がしばしば表れます。
マトリックス。これはみなさん、ご承知の通り、
「グラサン・フェチ」です。
あれはサングラスのプレゼン映画だと思うと
さらに素敵な映画になります。

この映画のフェチは「煙草」です。
私は最初、コンスタンティン君が煙草を吸ってるのを見て
「も、もしや?」
と思っていましたら、
悪魔退治をする前に火の点いたままタンスの上に置いといて、
退治した後、またそれを吸ってるではありませんか。
ぞくぞくしました。
煙草の映画です!

それからも、コンスタンティン君は、
悪魔にやられながら、肺ガンで血を吐きながら、
自殺を試みながら、煙草を吸い続けます。

結局、死ぬまで煙草吸ってたわけですが、
なんと彼は悪魔によって拷問のような苦しみの後
無理矢理生き返らされます!
その後で、彼はエンディングで
常であれば煙草を取り出し、
ジッポーで火を点けるであろうシーンで
おもむろにガムらしいものを口に入れるのです!!!!
あれはやっぱりニコレットなのか?!(笑)
「止めたんだ煙草!!!」
なんか、ある意味でのエンディングです。
ガブリエル(天使みたいな顔だったマジ)の言うとおり
「あなた変わったわね! いい感じよ!」です。
ってゆうか止めるなよ煙草!

さて問題はここです。 

コンスタンティン君は
悪魔に腹の中に手を突っ込まれ、
激痛に身をよじって生き返らされて
(しかも、もうすぐ天国行けそうだったのに・笑)
そのときから煙草を止めたわけです。
つまり、そのよーに、
恐ろしいというか気持ち悪い硫黄臭の魔物と戦い、
派手に傷を負い、悪魔に生き返らされるくらい
すごい衝撃を受けないと、
禁煙する気なんか起こらないってことです
よ。
ってゆうか、普通の人には無理、っていうメッセージですね。

筒井康隆の「最後の喫煙者」は
喫煙レジスタンスとして、地下に潜ってましたが、
時代はそっちに近づいてるような。
マナーは守り、子供の誤飲に気をつけ、副流煙を出さないように。
ってことは、一生1人で生きていくか、
喫煙コミュニティで生きるしかないわけだよな。

そういえば、私は自分はノンスモーカーの癖して、
煙草の風景を偏愛しているのです。
こんなに、主人公がやさぐれながら煙草を吸いまくるのは
「不夜城」の金城武以来です。至福。

コンスタンティン君のスモーキングスタンスは
「人生なんて煙草でも吸わなきゃやってらんないぜ」です。

そう、「マトリックス」主人公ネオとは違い、
このジョン・コンスタンティンは、
めちゃめちゃ人生やさぐれ屋なのです。
その癖に、ちゃんとお仕事はするのが
いいところです。
天国に行きたいからだけど。(なんかこう書くとすごい理由)

ちなみにこの映画の良さは
「コンスタンティン」という名前の選択が全てだと思います。
すごい響きでしょう? 
コンスタンティン。東ローマ帝国か。

これはよく出来た映画ではないと思います。
ユーモアは空回りしてるし、
悪魔退治にしてはちょっと軽すぎだし、
コンスタンティンが銃で悪魔を倒すCGも
「もうそれだけじゃ驚かないよ!」という感じだし、
ホラーにしては気味悪さはハンパだし。
「ブレイド」(意図してないのにギャグ映画)もだが、
「インタビュー・ウィズ・バンパイア」くらい
ちゃんとがっつりやってくれよ。
後、びみょーに続編がありそーな感じで終わるの止めて(笑)

とはいえ、ファンですので
キアヌ君のやさぐれにはほれぼれしましたし、
「女のためではない」という距離感も非常によろしいです。
ただ、彼は以後もこの路線で行ってしまうのか気になります。
ぜひ癖のある悪役をやっていただきたいものです。
美しいんだから。40歳なんて詐欺だぜ。
彼の隣家はディカプリオの家(トリビア)。


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