<うそごと>はお好き?

管理人・葉山羽魚(ハヤマ ウナ)の人生は読書演劇妄想人形美酒シゴト。

シングズ ライク  シャイニングスターズ!!

2006-02-27 | エッセイ
広い。明るい。清潔。おしゃれ。安価。
あたらしいものがいっぱい。
かわいいものがいっぱい。
きれいになるものがいっぱい。

無機質なものがいっぱい。

駅近くの、巨大なお店がずっと気になっていた。
友だちと「ドラッグ・・・ストア?」と言いつつ入る。
チェーン店ぽくなくて、
品もちょっと変わったのが置いてあって
(だから逆に普通の薬局っぽい=身近=野暮ったい商品が少ない)
二人で別行動。
ぐるぐるまわった。

昔は、スーパーマーケットが好きだった。
イメージとしてのsupermarket。
アメリカの巨大なスーパーの絵を見るたび
夢のようだとため息をついた。
食べ物がいっぱいある場所は幸せだ。
輸入お菓子がある「明治屋」とかも幸せだ。

今日の私は、
大量のコスメティックスとサプリメントとボディソープやらに
うずもれて、とても幸せだった。
こういのって、大量消費の恩恵というか陰というか、
なんとも後ろめたい幸せなのかもしれないけど。

弱っているとき、
無機質で人工的できらきらしたものがほしくなる。
湿っている生きたものは、ちょっとこわい。
必ずいつか腐敗することに、自分が耐えられなくなるから。
温度のない、軽い透明な物質が。
冷たくて、ケミカルなものが。
ひつようになる。

アクリルガラスの鎧がほしいなあ。
色とりどりのタブレットを、
プラスティックのボトルからドリンクを飲み干す、
そんな風に生きて生きたいなあ。

でも私はきっとそんな風には生きていけやしないのさ。

それにしてもナプキンとゴム一緒に買う女の子っていう図は
矛盾に満ちているような合理的なような・・・。

FOLLOW ME GO SHOPPIN’to DRUGSTORE!!★!!

AMEBIC<アミービック>

2006-02-26 | エッセイ
さあ私の太陽神よ舞い上がれ 安宿に泊まる私を照らせ

っつうね、いいコピーですよね。やられました。
(本文中のフレーズでした)
「二度見て欲しかったらそのとき買え」
ていうのが私の本買いの法則である。
二度、というのと
「そのとき」というのがポイントだ。

読み始めて5秒で
「うわビョーキだなあ」と思った。
なぜなら、そんとき、私は元気だったからだ。
私の元気とは、
精神が平和で安定して淡々としてて
何か暗いものがきても
跳ね返せる自信があることをいいます。

そのとき私は元気だった。
だから「これ読んで落ちたら困るなあ」
でも「落ちてるときに落ちるもの読んだらもっと落ちる」から
「今が読み時かな」と
ふと思ったのだ。

その後
立派にこの本と同じ精神状態になり(=「落ち」て)

錯乱しているこの主人公に非常な親近感を覚えつつ読み終える。
しかも小説に影響されたんじゃなくて
種々の私的+自然の要因により。

なんとまあ、便利なのであろう。
小説を読み始めると勝手にその本にベストな体調になるという。
でも読み時ってのは外していない。

カフカ君といい、アミービックといい、
私は、本に選ばれている様だ。
「今、わたしを読みなさい」と。
一種の才能だろうね。
なんの社会の役にも立たないけど・・・。一身専属(法律用語)。

で、この本の主人公
(女。二十代前半。客観的には限りなく著者自身にみえる)
故あって「食事を摂らない」。

ものを食べない。

飲み物(も極力飲まないのだが)と酒と
サプリと薬と
たまに、きゅうりと大根のつけもので
生きている。

しかし、この主人公は何かのコンプレックスとか
痩せたいからとかで拒食症になっているのではない。

食べる=生きることへの違和感。
生命維持、生命への執着の違和感。
生きるのは普通、への違和感。
世界への違和感。

とかなんとかが色々重なって、結局彼女は食事を摂らなくなった。
そういう「食べて出して生きる自分」を
「切り捨てた」のである。(私見ですが)

”私たちは切り捨てた自分にあまりに無関心である。”

何?!と思った。怖かった。
だって、これこそが
私が考えてたことの1つなんだと、気づかされたから。

この本は「分裂」する自己の話だ。
それが統合できなくて
分裂した何千の「自分」たちから
孤立してしまった「私」の話なのだ。

私も、失ってしまった自分について考えている。
どこで、何を私は失ったのだろう。

それを与えてくれるような気がして
いつかどこかに落としてきた(あるいは切り捨てた)自分を
もう一度完全にしてくれるような気がして
「コノ人ガ私ノ片割レ」と思ったこともあったけれど。

とまあ難解な小説でもあるのですが
普通に恋愛の話もあるし
錯乱してるよおもしれーでも読めますし。

恋愛は自己との対話ですね。
相手のこと考えてるふりして
こんなにも自分の心と対話させられる機会ないですから。
そんで自分がとことん嫌になったりするわけだけど、
最終的に私は「私」側にしか立たない。立てない。

だから私はものを食べる。
食べて生きる。
ひとみちゃんに「デブ」と罵倒されようと(笑)

しかし児童文学翻訳者のおとーさんから
なんでこうも「反社会的」(褒めてる褒めてる)な娘さんが
育つのでしょうか。
(お父さんは金原瑞人といって
 多分柴田元幸くらい有名な英訳者だそうです)

錯文(錯乱してるときの文章)は
一度でもワケわかんなくなったことある人は
すごく分かると思う。

錯乱、
これ上半期の私のフェイバリットワードになりそうです。
(そんな単語かい・笑)

酒とバカの日々

2006-02-22 | エッセイ
飲み友だちA(京女)との会話。

私「君の彼氏は煙草を吸うんだったね」
A「うん。ヘビースモーカーだね!」
私「やめてほしいとか言わないの?」
A「ほんとは体のためにも止めてほしいけど。
 ケッコンして子供できたら止めて欲しい」
私「そりゃそこで禁煙できなきゃ父親じゃないね。
  私は煙もうもうの家庭で育ったけどさ(母も吸ってました。)」
A「まあでもその煙草の30本(・・・。)で疲れが癒えるならさー、いいかなって・・・」
私「なによそれー」
A「私たち女子のダイエットしなきゃと一緒よ。
 禁煙しなきゃって」
私「あー、そっか、禁酒だと辛い。ていうか無理」
A「当然よ。酒ダメっていう男とは別れる。
私「よくぞ言った!!!」

そんな私は土曜の夜、Aと酒を飲んで、
久しぶり(1ヶ月ぶり)に悪酔いし
タクシーでAの家に搬送されました。馬鹿だ。
幸い損害賠償を請求されることは起こさず、翌日元気でしたけど。
それに懲り、日本酒系(←弱い)と一週間の酒断ちを思ったのだが

二日で破れる。

ああ昨日も飲んだよ! たのしいんだもん!
おいしいんだもん!!!(居酒屋の食事が大好き。)
沖縄風居酒屋だからいろいろ美味しいのさ!
ソーメンチャンプルーとかー
ゴーヤーの薄切りのフライとかー
シマらっきょうとかー(ネギみたい。)

ダイエット宣言もおかげで二日で破れたり。

ううううう。

今日は休肝日です。

死に至る病

2006-02-20 | エッセイ
私が言ってるのは精神的なという意味です。

絶望とは愚か者の所行です。はいそうです。

朝、会社に行くのはちょっといやだ。
夕方、家に帰るのはもっともっともっと、

「   」!!

こうやって精神的に死んでくんだなーと思う。
でもそれってずっとずっと前からそうだったなー
でもそれはもう転がる石のように止められなくて
なんとなれば
私は1人では暮らしていけず
(掃除洗濯料理をほんとにまったくしないため
 一応生きてはいけるがまったく動物のようになる。)
ここでは生きていけない。

私はここで、「活きては、いけない」
私が活きるの禁止なんですよー。
私が生きてると思うことが、ここでは許されてないんですよー。
軽く拷問。軽く地獄。
私、透明人間のように。(酒鬼薔薇と同じ歳だし)

生きることは死ぬこと、死に向かうことで、
そんなん7歳のとき知ったよ。
(正確には<生は死によってぶったぎられる>だが。)

虐待もネグレクトもなにも受けてないけれど
とてもとても客観的には恵まれたこの場所は

私を殺す場所。

でもこんなとこでこんなとこで死にたくない。
こんなとこで死んでもなんにもならん。
てゆうか死とは「舞台」から「はける(退く)」ことで
はけた人のことなんか2秒で人は忘れる。(マジで)
ということは死ぬまでに死ぬ前に何かしなくては意味ない。

こういうことは10代でやっとかなきゃいけないのですが
まあ仕方ない、今来てるから今やるしか、
といいつつ足かけ何年やってるんだろう、
小学校6年生のときからやってるのか、
大学3年のときからやってるのか。
そうか。

外よりなによりここが外。
外が内、内が外。

そうやって私は1つの戦法を編み出した。
私が心のない答えをしても全然気づかない。
なんだこの程度か?

人から受けたこの肉体という器ごと取り替えたいとは思わない。
人の血の混じったこの赤い液体をすべて抜き変えたいとも思わない。



ただこの血が私だけの物だということを
私の大事な人びとに
認めて欲しいだけだ。

海辺のカフカ君。

2006-02-19 | 感想
★海辺のカフカ(村上春樹)は、

読むと家出をしたくなる!

絶対そうだって。
ライ麦畑(キャッチャーインザライ)っていうかー
世界は密室でできている(舞城王太郎)っていうかー
青春恋愛ファンタジー純文学ロードムービーな
まぎれもないムラカミハルキの小説です。
いろいろ要素があるので、いろんな読み方ができて
オールラウンドに読者を集めるでしょう。

恋愛中の人は、恋愛小説として。
悩んでる少年少女は、ファンタジーとして
(ファンタジー=魂の成長「往きて還りし」物語という意味です)
ちょっと大人になったけどなんか迷っている人には、青春小説。
ムラカミハルキ好きな人の期待も裏切らない!

そんな感じ。

やっぱ大島さんでしょうなあ。

私も森の家に行かなくちゃいかんかなあ。

ホシノ君もかっこいいけど。

こんな強いタフな息子いねー・・・。
って思ったけど
そんなタフな息子になりたい
とも思ったのでした。

これ、息子じゃないと話が成り立たないんだよなあ。
息子と父の絆は、ものすごく太くて堅い木の幹だ。
だから斬るのが大変なのだ。
でもいつかはきっと斬ろうとして男の子は強くなる。

母と娘のつながりは、全然違う種類のものだ。
それは柔らかな植物の茎のように
湿っていて、切ろうとしても切れない。
切ったつもりが切れていない。

やっぱり息子と父だな!(何の話だ)

ちなみに

★ブラームスはお好き(サガン)

も読んだよ。最近。
サガンは、フランソワーズ・サガンという
少し古い時代のフランスの女流作家です。

これは自分が40歳近くになったら
読み返すような気がする。それまでとっておこう。

今は
★アミービック(金原ひとみ)
を読んでますー。
落ち込む話です。空虚で苛々して出口見えない。
やっとビョウキから脱したのにまた引きずられそうですが。
まあいいでしょう。

だって今日は雨なんだものね。