自宅は住宅街で
家に帰る途中、ふと見上げると
高級なマンションの窓から
高級な明かりが見える。
(うちのマンションはまったく高級ではなく築20年くらいの普通のやつ)
高級な明かりはそれぞれ微妙に色合いが異なるが
すべてあたたかな暗いオレンジ系統の色で
(つまり白色の蛍光灯ではなく白熱電球的な)
それが高級で均一な四角い窓ガラスを通して
タイルアートのように見えるわけである。
きっと
その高級なマンションの各フロアには
ドアがずらりと並んでいるのだろう。
しんしんと静かに。
でもどこのドアだって一枚向こうは魔窟だよ。
だってそこには人間の「家族」が暮らしているんだもん。
人間が、他人なのに他人ではない人間が何人も棲んでいるんだもん。
幸せな家庭は似ているが不幸な家庭はそれぞれだ、
みたいなことをロシアの大作家だかが言ってたと思うが
それは文面通りの意味ではないと思う。
不幸も似たり寄ったりだって。
だってどこかで聞いたような話ばっかりだ。
たぶん
幸福な家庭はおもしろくないけど幸せで
不幸な家庭は幸せじゃないけどおもしろいと
そういうことなんじゃないかと思う。
そのおもしろさ、は、狂気にかぎりなく近い。
家に帰る途中、ふと見上げると
高級なマンションの窓から
高級な明かりが見える。
(うちのマンションはまったく高級ではなく築20年くらいの普通のやつ)
高級な明かりはそれぞれ微妙に色合いが異なるが
すべてあたたかな暗いオレンジ系統の色で
(つまり白色の蛍光灯ではなく白熱電球的な)
それが高級で均一な四角い窓ガラスを通して
タイルアートのように見えるわけである。
きっと
その高級なマンションの各フロアには
ドアがずらりと並んでいるのだろう。
しんしんと静かに。
でもどこのドアだって一枚向こうは魔窟だよ。
だってそこには人間の「家族」が暮らしているんだもん。
人間が、他人なのに他人ではない人間が何人も棲んでいるんだもん。
幸せな家庭は似ているが不幸な家庭はそれぞれだ、
みたいなことをロシアの大作家だかが言ってたと思うが
それは文面通りの意味ではないと思う。
不幸も似たり寄ったりだって。
だってどこかで聞いたような話ばっかりだ。
たぶん
幸福な家庭はおもしろくないけど幸せで
不幸な家庭は幸せじゃないけどおもしろいと
そういうことなんじゃないかと思う。
そのおもしろさ、は、狂気にかぎりなく近い。