お誕生日おめでとうございますMr.Scott Walker
76回目 彼にとって歳をとる(ん?歳を重ねるかしら?)ってどう感じかしらね。どう考えていらっしゃるのかしら?
関係ないさって笑って答えるでしょうけど。でもいろいろあるとしても気力だけは変わらないと思います。情熱というか。
音の未開地を探求する彼の仕事は命を削るようなものですから、気力体力が大事。でも夢中になっている時って疲れを感じないんですよね。
身体に気を付けて無理をしないで・・とか言いながら新作はまだかなと外野はいい気なもんです。
それにしてもまぁ私たちもずいぶん長く彼に思いを寄せてきたものです。私なんざ13の頃からだから52年!旦那より付き合い長い(笑)
すごく近くに寄りすぎちゃったと思えば遠い遠いはるかかなたのヒトと感じたり。でもいまだに声を聴けばうっとりし、ポートを見ればため息が出る。切っても切れない仲なのね・・・なぁんちゃってハハハ
さあパーティを始めましょう
今日はことのほか寒いです。暖炉は赤々と薪が燃えてサロンの中はぽかぽかですよ。暖かいレモネードやワイン、シャンパン、勿論熱燗もあります(笑)まずは乾杯
Happy Birthday Mr.Scott Walker
今日の為に頑張って2つ作っちゃいました。初めは懐かしいWBのこの曲で盛り上がりましょう!
私のだーい好きなこの曲。ずっと作りたかったんですよ。いいですなー。
そしてこれもScottの若き日のアルバム”Scott2"から
20代でこの曲を作ったなんてもう天才の片鱗を見せていますね。声も張りがあって朗々と。
この曲ってバレエみたいじゃありませんか?中世ヨーロッパの場末の酒場で飲む男たちとそれにもてあそばれる女たちの吹き溜まりみたいな場所が舞台で踊りは群舞でいろいろな表情を表しながらも混沌とした世界を沢山の踊り手たちで蒸し暑いような雰囲気を盛り上げていく・・・もう妄想が止まりませんね。ほんと振付ができたら実写でやってみたいなー。
邦題「街の少女」原題The Girls from the streets
息苦しくなるような目と
性急な愛と
最後の別れの言葉が
私の夜を押し包んだ
彼の葉巻から出る煙のように
大きなその口ひげ
咳でもするように吐き出される冗談と
まるで音の網さながらの大笑いが
おっちょこちょいのへつらいものを飲み込み
大きなスポンジのように
すべての女たちを消耗させる
給仕や女給どもは太陽を巡る惑星のように
彼の周りに集まって好きなように享楽する
そして私の周りには堕落が塵っているのだ。
叫び声は悲しげには聞こえず
物事もさほど悪くは見えぬが
しかしそれらは正義よりはるかに不正なのに
ブランデーの香りに満ちた声がささやく
「…一緒においで
俺がその鍵を握っている
今宵この街は俺たちの物だ」
唐きびの上の干し草が彼女たちの部分をたたき
凄まじい歓喜に
彼女の金色の歯は光を放ち
おがくずの地面をゆるがせる
彼は私の手を引っつかみ
植え切った夜の中に出ていく
二枚の炎と燃える葉は地面を焦がし
メリーゴーランドの小さなワルツが
脈拍ごとに光をしたたらせる
今宵、私達は街の女と寝よう
「急いで急いで、はやく、後ろを向かないで」
彼の上着の裾が音を立てる
彼の笑いが私の耳を焼き
すべての毛穴から影が繁殖している
この赤さびた部屋中に荒れ狂った
巨大な嵐の上に私はまたがる
この世界はセリにかけられ
一千もの生活が売られ
女の涙が叫びをあげている
それでも私たちはその上で踊り
今となってはもはややめられないのだ
もう今となっては、夜が明けるまで
速やかにその唇を放棄し
あなたのサイコロと悲嘆、貧欲な眼をよこせ
脈拍ごとにハラハラと涙をしたたらせ
今宵、私達は街の女と眠る
どうですか。20代でこんな詩を書いてアレンジもクラシカルで。どんだけ才能があの金髪の下でふつふつを湧いていたのでしょうか?
この詩で私が好きなところは”一千もの生活が売られ、女の涙が叫びをあげている”というところ。
Scottの詩には憐れみがあふれています。その時代、境遇、生きることへの辛さを抱えるものへの思いやりがうかがえます。
まだ描きたいことが山ほどありますが、ここでひとまず休憩タイム~
あのGillさんがこんな素敵なモノ作ってくれました。ご紹介。可愛い♡
一番新しいと言えばVOX LUXのこれしかないんです・・・早く日本でも公開されないかな。サントラだけでもいいからさー・・・