キカクブ日誌

熊本県八代市坂本町にある JR肥薩線「さかもと駅」2015年5月の写真です。

SHERLOCKで英語 ベルグレービアの醜聞-17 コベントリー

2013年05月14日 |   └─和訳「ベルグレービアの醜聞」


<凡例>
赤文字:英語がよくわからない、解釈できない部分。
青文字:(私のとっての)新出単語
紫文字:感想、原作(正典)との比較など。
灰色文字:ト書き
日本語として滑らかにすることよりも、なるべく直訳して英語のまま理解したいと考えています。



IA:There was a man, an MOD official and I knew what he liked. One of the things he liked was showing off. He told me this email was going to save the world. He didn’t know it, but I photographed it. He was a bit tied up at the time. It’s a bit small on that screen, can you read it?
ある人がいてね、MOD(国防省)の役人だったんだけど、私、彼の好みを知っていたの。彼の好みの一つに「ひけらかし」があったわ。彼が私に言ったの、このEメールが世界を救うことになるって。彼は知らなかったけど、私それを写真に撮っておいたの。彼、ちょっと縛り上げられてたのよね、そのとき。ちょっとその画面では小さいけど、読めるかしら?

007 Confirmed allocation
4C12C45F13E13G60A60B61F34G34J60D12H33K34K


SH:Yes.
読める。

IA:Code, obviously. I had one of those best cryptographers in the country take a look at it,though he was mostly upside-down, as I recall. Couldn’t figure it out. What can you do, Mr Holmes? Go on, impress a girl.
暗号ね、明らかに。私、この国で指折りの暗号解読の専門家にそれを見せたの、でも彼ほとんど逆さまになってたんだったわ、そういえば。解読できなかった。あなたには何が出来るの?ホームズさん?やってみて、女の子を感動させて。

cryptographers:暗号解読専門家
recall:思い出す、回収する、呼び戻す、解任する
as I recall:そういえば


SH:There’s a margin for error, but I’m pretty sure there’s a 747 leaving Heathrow tomorrow at 6:30 in the evening for Baltimore. Apparently it’s going to save the world, I’m not sure how that could be true, but give me a moment, I’ve only been on the case for eight seconds.
誤差はあるが、しかし僕はかなり確信をもっている、ある747型機が明日夕刻6:30にヒースローからボルチモアに飛ぶ。おそらく、それが世界を救うことになるらしい。僕にはそれがどうやれば真実になるのかよくわからない。しかしもう少し時間をくれ、たったの8秒しかこの件にはかけてないから。

a margin for error:誤差

Oh, come on, it’s not code, these are seat allocations on a passenger jet. Look! There’s no letter I because it can be mistaken for a one. No letters past K, the width of the plane is the limit. The numbers always appear randomly and not in sequence, but the letters have little runs of sequence all over the place. Families and couples sitting together. Only a jumbo is wide enough to need a letter K or rows past 55, which is why there’s always an upstairs. There’s a row 13, which eliminates the more superstitious airlines. Then there’s the style of the flight number, 007, that eliminates a few more. And assuming the British point of origin, which would be logical, considering the original source of the information and assuming from the increased pressure on you lately that the crisis is imminent, the only flight that matches all the criteria and departs within the week is the 6:30 to Baltimore tomorrow evening from Heathrow airport.

おい、分からないのか、これは暗号じゃない。これらは座席の配置だよ、ジャンボ旅客機の。いいか!「I」という文字がない、なぜなら「1」と取り違える可能性があるからだ。「K」を超える文字もない。飛行機の横幅がその限界だ。数字は常にランダムに登場し、順番には並ばない。しかし文字の方は多少の順序をもっている。そこいらじゅうにね。家族やカップルが一緒に座るからだ。ジャンボジェットだけが「K」という文字を必要とするに十分な横幅をもち、(長さも)55列以上ある。それには2階席がついているからだ。13列目があり、このことで、より迷信深いエアラインは除外される。そして、便名の形式をとった数字の「007」、これでもう少々除外できる(絞り込める)。そしておそらく英国発だ。論理的になるならばね、情報の出所を考慮に入れ、そして、君への圧力が最近とみに増してきていることから類推すれば、危機はもう目前で、全ての抽出条件に合致し、ここ1週間のうちに飛びたつ唯一の便は6:30発ボルチモア行きだ。明日夕刻ヒースロー空港から飛ぶ。

all over the place:そこいらじゅう、乱雑に
criteria:抽出条件、基準



Please don’t feel obliged to tell me that was remarkable or amazing. John’s expressed that thought in every possible variant available to the English language.
頼むから、僕にそれが目をみはるようだとか素晴らしいとか言わないといけないと思わないでくれ。その考えはジョンが表現している。ありとあらゆる英語の多様な言葉で。

obliged:せざるをえなくて
expressed :表現する


IA:I would have you right here, on this desk, until you begged for mercy twice.

私、あなたをまさにここでものにしちゃうところよ。この机の上で、あなたが慈悲を二回請うまで。

Haveの意味を調べたら、こんなのがありました。
《俗語》異性を性的にものにする,性交する 《受身不可》.


SH:John, please can you check those flight schedules, see if I’m right?
ジョン、それらのフライトスケジュールをチェックしてもらえるか?僕が正しいかどうか。

JW:Yeah, I’m on it, yeah.
わかった、やってるよ。

SH:I never begged for mercy in my life.
僕は生涯で慈悲を乞うたことなど一度もない。

IA:Twice.
二回ね。

JW:Uh, yeah, you were right, flight 007.
ああ、そうだ、お前の言ったとおりだ。007(ダブルオーセブン)便。

SH:What did you say?
今なんて言った?

JW:You’re right.
お前の言ったとおりだ。

SH:No, no, after that, what did you say after that?

ちがうちがう、そのあとだ、そのあとなんと言った?

JW:007. Flight 007.
ダブルオーセブン。ダブルオーセブン便。


SH:007, 007, 007, 007. Something. Something 007, 007. What?
ダブルオーセブン、ダブルオーセブン、ダブルオーセブン、ダブルオーセブン、何かだ。何かのダブルオーセブン、ダブルオーセブン、何だ?


(TEXT MESSAGE) 747 TOMORROW 6:30PM HEATHROW
(メール) 747機 明日6:30PM ヒースロー

(TEXT MESSAGE) Jumbo Jet. Dear me Mr Holmes, dear me.

ジャンボジェット。おや、まぁ、ホームズさん、おや、おや。



SH:Coventry.
コベントリー。

IA:I’ve never been. Is it nice?
一度も行ったことないわ。ステキなところ?

SH:Where’s John?

ジョンはどこに?

IA:He went out, a couple of hours ago.

彼は出かけたわ。2~3時間前に。

SH:I was just talking to him.
たった今彼と話してた。

IA:He said you do that. What’s Coventry got to do with anything?
彼があなたがそうするって言ってたわ。コベントリーが何なのかしら?


SH:It’s a story. Probably not true. In the Second World War, the Allies knew that Coventry was going to get bombed because they’d broken the German code but they didn’t want the Germans to know that they’d broken the code so they let it happen anyway.
物語だ。おそらく真実ではない。第二次世界大戦中、連合軍はコベントリーが爆撃されることになると知っていた。なぜなら、彼らはドイツ軍の暗号を解読したから。しかし、連合軍はドイツ軍に暗号解読したと知られたくなかった。そこで、爆撃を起きるに任せた。


IA:Have you ever had anyone?

誰かをモノにしたことある?


SH:I’m sorry?
なんだって?


IA:And when I say had, I’m being indelicate.
私が、ものにするっていう時は、私下品にしてるの。

SH:I don’t understand.

意味が分からない。

IA:I’ll be delicate, then. Let’s have dinner.
上品に言うわね、じゃあ。ディナーをいただきましょう。

SH:Why?

なぜ?

IA:You might be hungry.
お腹が空いているでしょ?

SH:I’m not.
いや。

IA:Good.

いいわね。

SH:Why would I want to have dinner if I wasn’t hungry?
なぜ、空腹でもないのにディナーしたいなんて思う?


IA:Mr Holmes, if it was the end of the world, if this was the very last night, would you have dinner with me?
ホームズさん、もしこれが世界の終わりだったら、もしこれが最後の夜だったら、私とディナーをとってくださるかしら?


MrsH:Sherlock?
シャーロック?


IA:Too late.
遅すぎたわ。

SH:That’s not the end of the world, that’s Mrs Hudson.
世界の終わりじゃない。あれはハドスン夫人だ。

MrsH:Sherlock, this man was at the door, is the bell still not working? He shot it.

シャーロック、こちらの方が玄関に。まだ呼び鈴が壊れたままなの?彼が撃ったんですよ。

SH:Have you come to take me away again?
また僕を連れ去りに来たのか?

MAN1: Yes, Mr Holmes.

そうです、ホームズさん。

SH:Well, I decline.

よし、拒絶する。

MAN1: I don’t think you do.

あなたはそうはしないと思いますよ。

4 コメント

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嬉しい気づき (しましま)
2013-05-15 20:17:50
こんばんは。
素敵なシーンだったので特に英語に言うことがなくてもコメントを・・・
私はこのエピソードはアイリーンを100%受け入れられないのですが、
ここに出て来るシーンは大好きなんです。
いままで実ははっきりわかっていなかったのですけど、
Let's have dinner.はお誘い文句だったのですね!!
それがindelicateとdelicateの別の言い方のところを読んでいて
やっとわかりました!すごくスッキリしました。
そしてそのメタファーがわからないシャーロックにまた大感動!
今思うと、どうして私今まで気づかなかったんでしょうか?!
ありがとうございます!

*all over the place そこいらじゅう
 暗号の数字と文字の並びの初めから終わりまでという意味ではないでしょうか?
Unknown (YOKO)
2013-05-16 14:35:41
確かここの訳、吹き替えでは delicate を「遠まわしに言う」としていました。
have の訳はどうしてたか失念。

こんな言葉、吹き替えの助けがなければ訳せてないですね。
have の辞書の意味の後ろの方にのっている訳語。
第3シリーズを訳する時が来たら、この手の難しい言葉はどんどん積み残していくか、頓珍漢な訳をつけてしまって、話がどんどんずれていくか、どっちかになりそうです。
そんな「珍訳」自分なりになってみようとは思ってますけど^^


Let’s have dinner. って散々メールでも誘ってますが実はそういう意味だったのですよね。もちろん、脚本家はそのつもりで書いてますよね。
こわいよ~アイリーン姐さん。
うっかり食事に出かけたら、食べられちゃう。

そして、相変わらず文字通りにしか受け取らないシャーロック。
モリーのコーヒー飲まない?
もそうでしたね。
でも、私は、ここもシャーロックはわかってやってると思うのです。
分かってて気がつかないふり。

なぜなら、こういうのが分からなければ、事件の推理とかできないだろうと思うのです。パズルは解けても。事件は人の心が起こすものだから。
な~んて。
果たして、真相はいかに?
Unknown (しましま)
2013-05-16 21:50:33
さっきは文字しか見てなかったのでDVD見てきました!
「お腹が空いてないのになぜ食事を?」の場面。
シャーロックはメタファーを受けてメタファーで返していたすごい色っぽかった~!!!
「Let's have dinner.」がお誘いだとは私も前からわかってはいたのですが、
アイリーン自身がその意味を特定していた事になぜか気づいてませんでした。

あと英語でひとつ、暗号を解いた後にシャーロック「don't feel....」に対してアイリーン「I would have you....」と言ってるwould は、「私ならむしろ~する」の意味ですね。
YOKOさんもご存じでしょうけど。ジョンのように賞賛などしないでいただいちゃうわよ、と。
慈悲を2回、というのは聖典からの台詞らしいけど、もとは何だったのでしょうね。
そっか! (YOKO)
2013-05-17 18:07:47
しましまさん、would のところ。
そうか~前後の流れでちゃんと読むと、そうなりますね。私なら、そんな口頭でほめるなんてまだるっこしいことはしないで、行動に移しちゃうわよってことなんですね。
ますます姐さん怖いわw。

「慈悲を二回」の出所気がつきませんでした。
脅し文句に使いそうな感じですよね?
なんだろう??

そうそう正典からの引用と言えば、昨日HOUSE.M.Dみてたんですけど、出てきました。「手がかりが7つある」的な台詞が。
(シャーロックも「Great GAME」で使ってました)
あのドラマも、ホームズがうすーく下敷きなので、いろいろ楽しめます。

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