3月13日午後4時からCSテレビのザ・シネマで観た。
『ラヴィ・ド・ボエーム』(フランス語:La Vie de bohème、フィンランド語:Boheemielämää)は、アンリ・ミュルジェールの古典文学『ボエーム』を原作とする、パリを舞台にモノクロ撮影されたアキ・カウリスマキ監督の恋愛コメディ映画。
1992年に公開され、同年のベルリン映画祭において国際批評家賞を受賞した。
あらすじ
家賃が払えずパリのアパートから追い出された作家のマルセル(アンドレ・ウィルム)は、レストランでアルバニア人の画家志望ロドルフォ(マッティ・ペロンパー)と出会う。
意気投合した二人はマルセルのアパートに向かうが、そこにはすでに売れない作曲家のショナール(カリ・ヴァーナネン)が入居しており、貧しい彼らは共同生活を始める。
助け合って暮らしながら、友情を深める三人。
ロドルフォにはやがてミミ(イヴリヌ・ディディ)という恋人ができる。しかしロドルフォは、不法入国が発覚して国外退去を命じられてしまう。半年後に戻ってくると、ミミは他の男と付き合っていた。
結局元の鞘に収まり、つましく暮らすロドルフォとミミ。だが、ミミの体は病魔に冒されていた。
キャスト
その他
- エンディングに流れるのは日本語の歌『雪の降るまちを』(歌:トシタケ・シノハラ)。
- 2011年の映画『ル・アーヴルの靴みがき』には、元作家と思しき主人公マルセルをアンドレ・ウィルムが演じているほか、『ラヴィ・ド・ボエーム』の出演俳優が多数再出演する。
- ただし、役名や設定が必ずしも本作と一致するわけではない。
ルイ・マルの認識は無いながらサミュエル・フラーの異質な存在感が逸品で前作『コントラクト・キラー』からジャン=ピエール・レオを引き続き、アキ・カウリスマキの常連マッティ・ペロンパーが脇での好演かと思いきや主演としてラストは悲しくも意表を突いた日本の歌が流れて『過去のない男』でのクレイジーケンバンドの前から日本贔屓なアキ、タランティーノが『キル・ビル』で梶芽衣子の「怨み節」をエンディングに起用して驚いたがそんなのはアキの方が早かった。
作家、画家、音楽家と困窮しながらも日々を奔走するアキ作品では珍しい?男たちの行動が積極的で振り回される女たち、でも悪気は無い男たち三人の憎めないキャラクターに仄々しながらもヒヤヒヤしたり切なかったり笑えたり、でも悲観的には描かない物語が心地良くも胸に響く感動が、あったり、なかったり。。。
芸術家の町、パリ。作家のマルセル(アンドレ・ヴィルムス)は家賃不払いのためアパルトマンを追い出され、途方に暮れて入ったレストランでロドルフォ(マッティ・ペロンパー)というアルバニアからやって来た画家に出会い、意気投合する。芸術談議に花が咲いた2人はそのままマルセルのアパルトマンへ戻るが、そこには既に次の住人、音楽家のショナール(カリ・ヴァーナネン)が。かくして3人のボヘミアンな生活が始まった。やがてマルセルは新聞王ガソット(サミュエル・フラー)をだまして雑誌編集の仕事を手に入れ、ロドルフォにも肖像画を依頼してきた資産家のブランシュロン(ジャン・ピエール・レオー)というパトロンが見つかった。さらにロドルフォは隣室の友人を訪ねてきた女性ミミ(イヴリヌ・ディディ)と知り合い、2人の間に恋が芽生える。
一時は不法在留がばれ、ロドルフォはアルバニアに強制送還され、その間ミミは別の金持ちの男とつきあっていたが、ロドルフォがパリに戻ってくると2人のよりもまた戻る。
こうしてロドルフォ、ミミ、マルセル、その恋人ミュゼット(クリスティーヌ・ムリーニョ)、ショナール、そしてロドルフォの愛犬ボードレールたちの、束の間だが幸福な生活が続いた。だが雑誌の赤字が続きマルセルはガソットに見捨てられてしまい、貧乏な生活に愛想がついたミュゼットは故郷の地主に嫁ぐことを決め、ミミも前の恋人のところに戻ってしまう。
再び3人に戻った男たちは、味気ない日々を送ることとなった。時が流れ、ミミが再び彼らのもとに姿を現わした。
彼女は不治の病に冒されていた。
男たちは全てを投げ売って手術費用を稼ぎ、ミミを入院させるが、花が咲く美しい季節の訪れとともに遂にミミは帰らぬ人となる。「ひとりにしてくれ」と呟くロドルフォ。
静かに病院をあとにする男たちの後ろ姿に、「雪の降る町を」の歌がかぶさっていく…。