人生の目的は音楽だ!toraのブログ

クラシック・コンサートを聴いた感想、映画を観た感想、お薦め本等について毎日、その翌日朝に書き綴っています。

2021年クラシックコンサート「最も印象に残った公演 マイベスト3」の発表

2021年12月31日 07時24分50秒 | 日記

31日(金)。2021年の最後の日を迎え、この1年を振り返ってみると「波乱と変化の年」でした 10月に階段から転げ落ちて救急病院に運ばれ、頭を5針縫い9日間入院したのは生まれて初めての経験でした マイナンバーカードを取得、自動車運転免許を自主返上、新型コロナウイルス・ワクチンを2回接種したのも今年でした 洗面ルームを全面リフォームしたりパソコンを買い替えたりと、大きな出費が嵩んだ年でもありました 来年は健康第一に過ごしたいと思います

さて、恒例により12月・1か月間の3つの目標の達成状況をご報告します    ①クラシック・コンサート12回、②映画鑑賞0本、③読書4冊で最低記録です ただし、②については、Netfrixで「日本沈没(7~10話)」「華氏119」「監視資本主義」「浅草キッド」「ダンサー・イン・ザ・ダーク」「アメリカン・ファクトリー」「ドント・ルック・アップ」「地獄が呼んでいる(全6話)」を観たので、実質的に8作品は観ています 年間トータルの達成状況については毎年1月1日のブログにアップしていますので、そちらに譲ります

ということで、わが家に来てから今日で2547日目を迎え、北朝鮮の金正恩朝鮮労働党総書記が2011年12月に父の金正日総書記の死去に伴い朝鮮人民軍の最高司令官に就任してから30日で10年目の節目を迎えたことに伴い、北朝鮮の朝鮮労働党機関紙「労働新聞」は同日の社説で、金正恩氏が軍を「世界最強の精鋭武力へと強化・発展させた」と業績を称賛し、「国家防衛の柱である人民軍強化を最優先に」と、人民軍のさらなる強化を求めた  というニュースを見て感想を述べるモコタロです

 

     

     「人民軍強化を最優先に」してたら 国民はいつまで経っても貧困から抜け出せない

 

         

 

昨日、山形から帰省した息子が山形牛のすき焼き肉を昨日中に届くように送ってくれたので、夕食は「すき焼き」にしました 1年ぶりに家族3人そろい、とても美味しくいただきました

 

     

     

 

順番は逆かもしれませんが、息子が赤ワインをお土産に持ってきてくれたので、生ハム・サラミ、カマンベールチーズと一緒にいただきました ワインは濃厚で、チーズによく合いました

 

     

 

         

 

今年はクラシック・コンサートを130回聴きました ジャンル別内訳は①オーケストラ=85回、②室内楽=35回、③オペラ=10回となっています この中から独断と偏見で2021年の「マイベスト3」を、というよりも「最も印象に残った3公演」を選びたいと思います 候補の10公演は演奏日順に次の通りです

1⃣3/14「クァルテット・エクセルシオ ✕ カルテット・インテグラ」①シューマン「弦楽四重奏曲第2番」、②シューベルト「同第14番」、③メンデルスゾーン「弦楽八重奏曲」

 

     

 

2⃣5/18「井上道義指揮 都響:定期」①サティ「パラード」、②サン=サーンス「ヴァイオリン協奏曲第3番」(Vn:辻彩奈)、③同「交響曲第3番」

 

     

 

3⃣6/26「飯守泰次郎指揮 東響:定期」①ライネッケ「ハープ協奏曲」(Hp:吉野直子)、②ブルックナー「交響曲第7番」

 

     

 

4⃣8/14「読響 三大協奏曲」①メンデルスゾーン「ヴァイオリン協奏曲ホ短調」(Vn:石上真由子)、ドヴォルザーク「チェロ協奏曲」(Vc:北村陽)、③チャイコフスキー「ピアノ協奏曲第1番」(Pf:角野隼斗)

 

     

 

5⃣8/28「ヴァイグレ指揮 読響:マチネーシリーズ」①モーツアルト「フィガロの結婚」序曲、②ドヴォルザーク「ヴァイオリン協奏曲」(Vn:戸澤采紀)、③ベートーヴェン「交響曲第5番」

 

     

 

6⃣9/3 「藤岡幸夫指揮 東京シティ・フィル:定期」①千住明「月光」、②大島ミチル「箏と尺八のための協奏曲」、③ショスタコーヴィチ「交響曲第5番」

 

     

 

7⃣9/12「久石譲指揮 新日本フィル:扉定期」①久石譲「交響曲第3番」、②マーラー「交響曲第1番」

 

     

 

8⃣10/1「新国立オペラ『チェネレントラ』」ソプラノ=脇園彩ほか

 

     

 

9⃣11/13「ウルバンスキ指揮 東響:定期」①シマノフスキ「ヴァイオリン協奏曲第1番」(Vn:弓新)、②オルフ「カルミナ・ブラーナ」

 

     

 

🔟12/5「新国立オペラ『蝶々夫人』」ソプラノ=中村恵理ほか

 

     

 

以上10公演から選んだ「最も印象に残った3公演」は次の通りです。順位付けはしません

1⃣「読響 三大協奏曲」(8月14日・東京芸術劇場)のうち石上真由子ヴァイオリン独奏、小林資典指揮によるメンデルスゾーン「ヴァイオリン協奏曲ホ短調」の演奏

 石神真由子は1991年京都市生まれ。8歳でローマ国際音楽祭に招かれる。日本音楽コンクール第2位、ルーマニア国際音楽コンクール優勝など受賞歴多数 また、京都府立医科大学を卒業し、医師免許を取得している異能の持ち主でもあります 石上の演奏の最大の特徴は自然で美しいヴィブラートです 私はこれまで何回となくこの曲をライブで聴いてきましたが、彼女の演奏ほど強く印象に残った公演はありません とりわけカデンツァは見事でした 石上はその後、10月24日に東京文化会館で開かれた「東京ハルモニア室内オーケストラ」定期演奏会に出演し、メンデルスゾーン「ヴァイオリンと弦楽のための協奏曲ニ短調」を弾きましたが、これも素晴らしい演奏でした 彼女のツイッターを見ていると、いつ休んでいるんだろう?と疑問に思うほど全国各地を駆け巡って演奏活動を展開しています

 

     

     

 

2⃣「読響:マチネーシリーズ」(8月28日・東京芸術劇場)のうち戸澤采紀ヴァイオリン独奏、セバスティアン・ヴァイグレ指揮によるドヴォルザーク「ヴァイオリン協奏曲」の演奏

 戸澤采紀は2016年の日本音楽コンクール最年少(15歳)で優勝、2017年のティボール・ヴァルガ国際コンクール第2位(最高位)など数々のコンクールで入賞 現在、チェルカトーレ弦楽四重奏団の一員としても活躍していますが、東京シティ・フィルのコンマス戸澤哲夫氏の娘さんであることはよく知られています

滅多に演奏される機会のないドヴォルザークのヴァイオリン協奏曲を選び、艶のある音色、芯のある演奏で作品の価値を高めました

 

     

 

3⃣「藤岡幸夫指揮東京シティ・フィル:定期演奏会」(9月3日・東京オペラシティコンサートホール)①千住明「月光」、②大島ミチル「箏と尺八のための協奏曲」、③ショスタコーヴィチ「交響曲第5番」

 ①と②は尺八と箏のための協奏曲ですが、尺八独奏の藤原道山と箏独奏の遠藤千晶の演奏が素晴らしい 和楽器がオーケストラによく溶け込んでいました ③については、プレトークで藤岡氏が「フィナーレで金管のファンファーレが鳴り響く場面で、弦楽器がそれを否定するかのように激しくキザミますが、金管のファンファーレがフォルテ2つなのの対し、弦楽器のキザミがフォルテ3つなのです 要するに”偽りの勝利の歓喜”を否定する力の方が大きいのです」と解説していましたが、このような具体的で説得力のある解説は初めて聞きました フィナーレで金管のファンファーレが高々と鳴り響く中、藤岡氏は「偽りの勝利を否定するんだ」とばかりに弦楽セクションを煽り立て、楽員は渾身の演奏で応えました 藤岡氏のプレトークを含め、ショスタコーヴィチの第5交響曲に対する従来の解釈を覆し、新しい解釈を音として表現した素晴らしいコンサートでした

 

     

 

2021年クラシックコンサート「最も印象に残った公演  マイベスト3」は以上の通りですが、今年はコロナ禍の影響で中止になったコンサートの中に、チョン・ミョンフン指揮東京フィルによるマーラー「交響曲第3番」(2/24)、ウィーン・フィル主要メンバーを中心とする「ウィーン・プレミアム・コンサート」(3/24)などが含まれていたので、もし中止にならなければ「マイベスト3」に入っていた可能性は高いと思います

さて、あなたの2021年クラシックコンサート「マイベスト3」はどの公演だったでしょうか? 来年こそは新型コロナウイルス・オミクロン株による公演中止がないことを祈るばかりです

 

         

【忘備録】

2021年12月31日におけるtoraブログのトータル・アクセス数とランキング

①トータル閲覧数     6,705,210 P V

②トータル訪問者数  2,018,181 I P

③gooブログ全体におけるランキング 3,080,770 ブログ中 74 位。

④日本ブログ村「コンサート・演奏会感想」におけるランキング   54 ブログ中 1 位。

⑤フォロアー数 1986 人(ツイッター分を含む)

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Netfrixで韓国ドラマ「地獄が呼んでいる」を観る ~ 「イカゲーム」に次ぐ面白さ / 瀬戸内寂聴「老いも病も受け入れよう」、ブレイディみかこ「ヨーロッパ・コーリング・リターンズ」他を買う

2021年12月30日 07時18分37秒 | 日記

30日(木)。整骨院で椎間板症ですね、と言われ、腰が痛いのであまり動きたくないのですが、昨日午後、暖かくなってからレンジフードの掃除をしました 油汚れが凄いので毎年苦労しますが、最近は油汚れが良く落ちる洗剤や掃除用具が出ているので、比較的楽になりました ほかのところは掃除する気が起きません

ということで、わが家に来てから今日で2546日目を迎え、「桜を見る会」前日の夕食会費用補填問題を巡り、東京地検が安倍晋三元首相を再び不起訴としたことを受け、告発した市民団体が28日、声明を発表し「おざなりな再捜査による結果と言わざるを得ない」と批判した  というニュースを見て感想を述べるモコタロです

 

     

     今や自民党最大派閥となった安倍派への 忖度が見え隠れする 東京地検の判断だな

 

         

 

昨日、夕食に「鶏の唐揚げ」を作りました いつもは2週間おきの金曜日に作るのですが、年末特別シフトに移行しました

 

     

 

         

 

手元の本があと1冊となったので、池袋のジュンク堂書店で5冊購入しました

1冊目は今年11月9日に亡くなられた瀬戸内寂聴さんの「老いも病も受け入れよう」(新潮文庫)です

 

     

 

2冊目はブレイディみかこ「ヨーロッパ・コーリング・リターンズ」(岩波現代文庫)です これは2014年から2021年までに書かれた社会・政治時評集です

 

     

 

3冊目は原田ひ香著「三千円の使い方」(中公文庫)です これはタイトルからしてノウハウ本かと思ったら、小説のようです

 

     

 

4冊目はホリー・ジャクソン著「自由研究には向かない殺人」(創元推理文庫)です この本は新聞の書評に載っていました

 

     

 

5冊目はジョセフ・ノックス著「スリープウォーカー」(新潮文庫)です 帯にある「2022年版 宝島社『このミステリーがすごい!』海外編・第3位」という謳い文句に惹かれました

 

     

 

いずれも、今読んでいる本を読み終わり次第、当ブログでご紹介していきます

     

         

 

Netfrixオリジナル配信 韓国ドラマ「地獄が呼んでいる」(シーズン1:全6話)を観ました

本作は韓国の社会派漫画家チェ・ギュソクによるウェブトゥーン「地獄」を原作に映画化されたものです 現在 配信されている「シーズン1」は全6話から構成されていますが、第1部(1話~3話)、第2部(4話~6話)の2部構成になっています

第1話=2022年の韓国。謎の超常現象の動画が話題になる中、白昼堂々、人目のある大通りに3体の巨大な化け物が突然現れ、「地獄に落ちる」と宣告された若い男を追い回した揚げく暴行を加え焼き殺す その事件を担当することになった刑事ギョンフンは、この事件を『神の意思』だと語る新興宗教団体「新真理会」の初代議長チョン・ジンスと出会い、新たな事件に巻き込まれてしまう

第2話=2人の子どもを持つシングルマザーのパク・ヨンジャが地獄行きの「告知」を受ける その話を聞いた新真理会は、大金と引き換えに予言が実行される日を生放送で中継したいと申し出る 彼女は残された子供たちのためにも出演料を受け取りたいと弁護士ミン・へジンを仲介に、申し出を受ける そして生中継が行われる中、3体の化け物が現れ公衆の面前でヨンジャは殺害される

第3話=全世界が衝撃を受ける中、チョン・ジンスは善行を行うよう訴える そんな中、刑事ギョフンは行方不明になった娘を探す。弁護士へジンは「矢じり」という新真理会の熱狂的な若者集団の的になってしまう ジンスは自身が20年前に死亡「告知」を受けていたことを刑事ギョフンに明かし、その直後 化け物に殺害される

第4話=初代議長ジンスが神の裁きを受けてから4年後。2代目議長キム・ジョンチルのもと新真理会の教義は世界中に広まっていた 一方、弁護士ミン・へジンは「告知」を受けた者が「罪人」のレッテルを貼られずにこの世を去れるように手助けをしていた テレビ局で働くペ・ヨンジェは、連絡が取れなくなった同僚を探していたが、釣り堀で同僚が化け物に殺害されるのを目の当たりにする。同僚も「告知」を受けていたのだった

第5話=ペ・ヨンジェとソン・ソヒョン夫妻の間に生まれたばかりの子どもが「告知」を受ける ヨンジェは「生まれたばかりの子どもに罪はないはずなのに、なぜ『告知』を受けなければならないのか」と新真理会の教義に疑問を抱く

第6話=罪のない赤ん坊が「告知」を受けたことが世間に知られると、自分たちにとって都合の悪い状況になると判断した新真理会は、組織の権力が脅かされないようにするため動き出す 弁護士ミン・ヘジンは新真理会からヨンジェ夫妻と赤ん坊を守るため彼らを匿っていたが、ついに「告知」の日を迎えてしまう

 

     

 

「イカゲーム」を観た時も思ったのですが、どうして韓国映画ってこんなに面白いんだろう 1話50分程度ですが、1話観終わると続きが観たくてたまらなくなります 4話まで一気に観たら日付が変わってしまったので一旦中断して、翌日5・6話を観ました

上にご紹介した通り、前半は怪しい新興宗教団体「新真理会」(初代議長チョン・ジンス)と警察や社会との対立を描いており、後半は世界的規模に拡大した「新真理会」(2代目議長キム・ジョンチル)とその正体を暴こうとする反対勢力の戦いが描かれています 前半では新真理会の教義は「神が罪人を裁く」というものでしたが、後半に入ると、必ずしも罪人ではない者が裁かれる現象が現れ、新真理会への不信感が生じてきます 前半で殺されたと思っていた弁護士ミン・ヘジンが、後半では生き残っていたことが分かり、彼女が率いるグループとともに「新真理会」を出し抜き、彼らの欺瞞を暴いていくストーリー展開はスリル満点です

とても面白い映画ですが、最後まで観終わって いくつかの疑問が残りました まず、なぜ「告知」を受けた赤ん坊が生き残り、「告知」を受けていない両親が殺害されたのか?ということです 両親が身をもって赤ん坊を守ったから、ということでは説明がつきません ただ エンターテインメントとして観ると、両親の犠牲により罪のない赤ん坊が「告知」から奇跡的に救われることにより、世間の新真理会への不信感が増大していく、というストーリー展開は共感を呼ぶと思います

次に、前半で化け物に殺害されたシングルマザーのパク・ヨンジャは、なぜ最後に復活したのか? 父親の異なる子供を二人産んだからという理由で「告知」を受け殺害されたはずなのに「生き返る」というのは、あとで「神による裁きの基準」が変わったのか?という疑問です 1人が復活するのなら、これまで殺害された他の人も復活する可能性があるのではないか、と思ってしまいます 前半で20年前の「告知」により殺害された初代議長チョン・ジンスだって復活するかもしれません ひょっとして、「シーズン2」では 初代議長 VS 2代目議長の主導権争いが描かれるのか? と下衆の勘繰りをしてしまいました

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日経「今年の収穫 音楽」~ ファビオ・ルイージ ✕ N響、脇園彩の「チェネレントラ」、反田恭平 VS 小林愛実ほか

2021年12月29日 07時22分08秒 | 日記

29日(水)。わが家に来てから今日で2545日目を迎え、岸田首相は2022年1月4日に就任3か月を迎えるが、新聞各社の世論調査で内閣支持率が軒並み上昇している  というニュースを見て感想を述べるモコタロです

 

     

     菅前政権の「後手」を教訓に生かした早めの対応は良いけど 朝令暮改の連発は困る

 

         

 

昨日の夕食は、大学時代の友人S君が送ってくれた「鯵を塩焼き」にして、「生野菜とアボカドのサラダ」「舞茸の味噌汁」を作り、「鮪と鰤の刺身」といっしょにいただきました 鯵は肉厚でとても美味しかったです

 

     

 

         

 

27日付日経夕刊 文化欄に「今年の収穫~音楽」が掲載されていました クラシック関連については3人の音楽評論家が「クラシック」「オペラ」「クラシック(関西)」について、それぞれ今年のベスト3公演を掲げています

「クラシック」については江藤光紀氏が、①ファビオ・ルイージ指揮NHK交響楽団(11月、東京芸術劇場)、②クリスチャン・ツィメルマン  ピアノリサイタル(12月、サントリーホール)、③VSシリーズ1「 反田恭平 ✕ 小林愛実」の3公演を挙げています ①では、「来期より首席になるルイージは、独墺系の様式感と南欧のパッションを併せ持った、今のN響にとって理想的な指揮者」と評価しています ②では、「美音、サウンドのコントロール力、プログラミングの妙と語り口の多彩さなど、あらゆる点で高水準」と書いています ③では、「2つの個性が寄り添いながら、ニュアンスにあふれる表現を紡いでいった 若い聴衆も多く、未来の可能性を感じた」と評しています

「オペラ」については山崎浩太郎氏が、①「チェネレントラ」(10月、新国立劇場)、②東京・春・音楽祭「マクベス」(4月、東京文化会館)、③「オンリー・ザ・サウンド・リメインズ」(6月、東京文化会館)の3公演を挙げています ①では、「主役の脇園彩が素晴らしく、花も実もある新たなスター歌手という印象を決定づけた」と評価しています。②では、「今年80歳のムーティの情熱が若い歌手と演奏者の可能性を引き出し、ヴェルディの音楽とドラマの圧倒的な力を満喫させた」としています。③では、「サーリアホ作曲のこの作品で、謡曲の英訳を台本に、普遍的神話としての世界性を、幻想的な音楽がもたらした」と評しています

「クラシック(関西)」については藤野和夫氏が、①飯守泰次郎指揮関西フィル(1月、ザ・シンフォニーホール)、②ムーティ指揮ウィーン・フィル(11月、フェスティバルホール)、③鈴木秀美指揮神戸市室内管弦楽団・混声合唱団「メサイア」(12月、神戸文化ホール)の3公演を挙げています ①では、「創設50周年記念ワーグナー特別演奏会だが、楽劇の一切を熟知した飯守にしかできない神業 『指環』の本質が細部に宿り、諸断片が結晶として全体を映し出す」と評しています。②では、「シューベルトの『グレート』第2楽章の白昼夢を通して愛と死を凝視するムーティ。終楽章では、アポロ的造形美を背後から襲うディオニュソス的な根源の威力に圧倒された」としています。③では、春に音楽監督に迎え、神戸が培ってきた両演奏団体の潜在力が瞬く間に世界水準に達した 古楽奏法の絶妙なアクセントとリズム感が躍動感に満ちた鮮烈な喜びを放射する」と評価しています

上記のうち「クラシック」のファビオ・ルイージ指揮NHK交響楽団については、残念ながら他のコンサートとダブっていて聴けませんでしたが、以前聴いたワーグナー「ワルキューレ」冒頭の集中力に満ちた気迫あふれる音楽を今でも忘れられません 「オペラ」のうち「チェネレントラ」(ロッシーニ)については、オペラパレスで初日公演を観ましたが、メゾ・ソプラノ脇園彩の歌唱力と演技力が光る公演でした 脇園彩が新国立劇場で初めて歌ったのはモーツアルト「ドン・ジョバンニ」ドンナ・エルヴィーラでしたが、その時から注目していた歌手です ロッシーニ「セヴィリアの理髪師」ロジーナも適役でした

今年はクラシック・コンサートをオペラを含め130回聴きました 31日のブログで今年のマイベスト3をアップする予定ですが、現在どれにしようか迷っているところです

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Netfrixオリジナル・ドキュメンタリー「ロバート・ライシュ:資本主義の救済」を観る ~ 選挙での投票の力よりも大企業の政治献金の力の方が強くて良いのか?

2021年12月28日 07時16分10秒 | 日記

28日(火)。わが家に来てから今日で2544日目を迎え、26日の新華社電によると、中国の習近平国家主席はこのほど開いた共産党政治局常務委員会の会議で、農業政策を巡り「いかなる時も食べ物は自分たちの手中になければならない」と食料確保の重要性を強調した  というニュースを見て感想を述べるモコタロです

 

     

     漁業政策では 領海侵犯してでも獲物は自分たちの手中にしなければならないってか

 

         

 

昨日の夕食は、「焼きあごだし鍋つゆの素」を使った寄せ鍋にしました 材料は鶏肉、牡蠣、人参、葱、白菜、シメジ、モヤシ、豆腐です。寒い夜はどうしても鍋料理が食べたくなります

 

     

 

         

 

Netfrixオリジナル・ドキュメンタリー「ロバート・ライシュ:資本主義の救済」(2017年製作・アメリカ映画:73分)を観ました

本作は、米クリントン政権下で労働長官として働いていたロバート・ライシュが、現代の資本主義における巨大資本による政治への過剰な介入について警鐘を鳴らすという内容です

 

     

 

この映画でデータとして明らかにされているのは、市民による選挙での投票よりも、大企業による政治献金の方が政治家を動かす影響力は圧倒的に強く、企業に有利な法案が次々と可決され続けているということ。それによって大企業はますます富を蓄積し栄える一方、圧倒的多数の市民は置いてきぼりになっているということです さらに、現代のアメリカの政治構造は、民主党対共和党という対立関係ではなく、既得権益者とその反対勢力との対立関係になっており、両者の間に経済格差が広がっているということです

印象的なシーンがあります いくつかの企業を経営する女性経営者がロバート・ライシュに「私は貧しい家庭に生まれたが、一生懸命働いて現在の富と地位を築き上げ、きちんと税金を納めて国に貢献してきた。ただアメリカン・ドリームを実現して成功しただけなのに、どうして批判されなければならないのか」と食って掛かるシーンです。これに彼は反論していません しかし、彼の素晴らしいところは、主義主張の異なる人の意見にも耳を傾け真摯に向き合うところです

一昔前は「アメリカン・ドリーム」を目指して頑張ればそれなりに成功したかもしれないが、一握りの支配層に富が集中するようになった強欲資本主義の世界ではそれが叶わなくなってしまった、平等にチャンスが与えられるように「ルール」を守り、ロビィストやダークマネー(政治献金)の影響力を排除する必要がある、それをコントロールするのが政府の役割であるというのが、ロバート・ライシュの主張だと思います 本作は、2016年の米大統領選挙で民主党候補のヒラリー・クリントンが共和党候補のトランプに負けたのは、ビジネスマンのトランプが「クリントンは大企業から莫大な献金を受けている。彼らの影響を排除できない」と非難したことが大きな要因になっていたことも指摘しています

元大統領のトランプも、現役のバイデン大統領も、次回の米大統領選挙に立候補する意欲満々ですが、どこまでロビィストや政治献金の影響力から逃れられるのか、国民本位の自由に基づく民主主義が実現できるのかが問われています

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Netfrix配信映画「ドント・ルック・アップ」を観る ~ 半年後に巨大彗星が地球に衝突する危機を訴えた天文学者と教え子の奮闘を描いたブラック・コメディ

2021年12月27日 07時17分24秒 | 日記

27日(月)。わが家に来てから今日で2543日目を迎え、自民党の安倍晋三元首相は26日のBSテレ東番組で、岸田文雄首相の経済政策について、岸田政権で強調される「分配」を念頭に、「社会主義的になると取られると市場も大変マイナスに反応する」と指摘し、「根本的な進む方向を(阿部氏自身が首相時代に進めた経済政策)『アベノミクス』から変えるべきではない」との認識を示した  というニュースを見て感想を述べるモコタロです

 

     

     相変わらず安倍氏の眼は 国民ではなく株式市況に向いている と解るコメントだな

 

         

 

Netfrixでアダム・マッケイ監督による2021年製作アメリカ映画「ドント・ルック・アップ」(145分)を観ました

冴えない天文学者ランドール・ミンディ教授(レオナルド・ディカプリオ)は ある日、教え子の大学院生ケイト(ジェニファー・ローレンス)とともに、半年後に地球に衝突する恐れのある直径6~9キロの巨大彗星の存在を発見し、世界中の人々に迫りくる危機を知らせようと躍起になる 二人は、仲間のオグルソープ博士(ロブ・モーガン)らの協力を得て、オーリアン大統領(メリル・ストリープ)とその息子で大統領首席補佐官のジェイソン(ジョナ・ヒル)と対面する機会を得たり、陽気な朝のテレビ番組「デイリー・リップ」に出演したりして、熱心に危機を訴える しかし、半年後に彗星が地球に衝突するなど信じない人々を説得するのは至難の業だった 他の科学者達が彗星の衝突説を支持するようになり、やっとオーリアン大統領が腰を上げ、衝突する前に核弾頭搭載ミサイルで彗星を爆破させることになる ところが、ミサイルを発射したものの、大統領命令によって彗星を破壊する前にミサイルは引き返してくる。そこには巨大資本の陰謀が隠されていた

 

     

 

この映画はブラックユーモア満載の極めてアメリカ的な作品です。登場人物で真面目なのはランドール教授とケイトしかいないんじゃないか、と思うほど 他の出演者はおふざけキャラを演じています 次の選挙で当選することしか考えていないオーリアン大統領、首席補佐官とは名ばかりのマザコン息子ジェイソン、セクシーな女性キャスターのブリー(ケイト・ブランシェット)、恋人に振られた歌手ライリー・ビーナ(アリアナ・グランデ)など、豪華キャスト陣は、よくもこんなブラック・コメディ映画に出演したもんだな、と思うほどです

「ドント・ルック・アップ」(見上げるな!)というタイトルは、ランドール教授らが人々に「空を見上げて近づく彗星を見ろ」と警告するのに対し、「空を見上げるな」(何も起こらない。心配するな)という大統領の楽観的な主張を意味しています

Netfrixでも配信された「日本沈没」もそうでしたが、人は「想像の範囲を超える大災害がやってくる」という警告は信じたくないものです そんな危機はないものとして日々の生活を送りたい、と思うものです しかし、阪神淡路大震災も東日本大震災も予告なしにやってきました また、アメリカの竜巻や世界各地の異常気象は地球温暖化の影響であることは分かっていますが、トランプ前米大統領のように科学を信じない政治家も世界にはいます 少なくともわれわれは、科学者の言うことを信じて対応策を考えなければ地球は危ないと思います 本作はコメディながら そんな危機感を抱かせる映画でした

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伊坂幸太郎著「フーガはユーガ」を読む ~ 誕生日に身体が入れ替わるテレポーテーション能力を持つ双子兄弟が連続殺人犯を追い詰める物語

2021年12月26日 07時27分10秒 | 日記

26日(日)。わが家に来てから今日で2542日目を迎え、ロシア・モスクワの裁判所は、第2次世界大戦の退役軍人の肖像に放尿した19歳の男に禁固4年の有罪判決を言い渡した というニュースを見て感想を述べるモコタロです

 

     

     退役軍人は水も滴るいい男だったのか? 日本だったらシッコー猶予が付いたと思う

 

         

 

昨日は娘の誕生日だったので、クリスマスのお祝いを兼ねて夕食会を開きました 料理は「鶏の丸焼き」「焼き肉」「ブロッコリー、人参、里芋の煮物」「参鶏湯スープ」で、スパークリングワインで乾杯しました 「鶏の丸焼き」は残念ながら私の料理ではありません とても食べきれないので、日曜に残りをいただきます

 

     

 

食後に30分ほど休んでから、FRENCH  POUND  HOUSE に注文しておいた苺ショートを紅茶でいただきました 花は巣鴨駅アトレヴィの Aoyama Flower Market で手配しました

 

     

 

         

 

伊坂幸太郎著「フーガはユーガ」(実業之日本社文庫)を読み終わりました 伊坂幸太郎は1971年千葉県生まれ。2000年「オーデュボンの祈り」で第5回新潮ミステリー倶楽部賞を受賞しデビュー 2004年「アヒルと鴨のコインロッカー」で第25回吉川英治文学新人賞を受賞したほか、数々の文学賞を受賞しています

 

     

 

物語の主人公は常盤優我(兄)と常盤風我(弟)の一卵性双生児の兄弟です 優我は勉強が得意で大学に進学したが、おとなしい性格。一方の風我は運動が得意で大学には行かずアルバイトをしていますが、性格としては口が悪い

小説の冒頭は、仙台のファミレスで常盤優我とテレビ・ディレクターの高杉が向かい合っている場面です 優我は双子の弟である風我のこと、兄弟が持つ不思議な能力のこと、暴力を振るう父親と、それを見て見ないふりをした挙句 家を出て行った母親のことを語ります    不思議な能力とは、毎年誕生日の1日だけ、10時10分から2時間ごとに身体が入れ替わるという不思議なテレポーテーション能力です     優我は高杉に、テレビに出て有名になりたいから2人を番組に出演させてほしいと頼み込んでいます

【以下、ネタバレ注意】

常盤優我が番組出演を口実に高杉に接近したのには理由がありました 実は高杉は、常盤兄弟が子どもの頃に遭遇したひき逃げ事件の犯人らしく、調べにより、富裕層の子どもとして育ち、残虐な方法で子どもを殺してきたと確信します そこで、警察に届け出る前に自分たちで真相を究明すべく高杉に接近し証拠をつかもうとしたのです しかし、高杉への質問が核心に触れると、高杉は危険を察知し優我を拉致してアジトに連れて行ってしまいます そこから優我と風我のテレポーテーション能力を駆使した救出作戦が展開します

この作品を読んで真っ先に感じたのは、伊坂作品には珍しく、これまでにない残虐な内容が書かれている、ということです 父親の二人への虐待、いじめられっ子のワタボコリへの同級生の虐待、秘密クラブでの水槽を使った少女の虐待・・・どれもが残虐な内容です しかし、日常生活の中で、テレビや新聞で報道される親から子供への虐待や、子供から親への虐待などを観れば、現実の出来事を小説で書いているに過ぎないとも言えます ライターの瀧井朝世氏が巻末の『解説』で「双子たちも、降りかかる暴力に抗いきれずにいる。それでも智恵を絞って邪悪な存在に立ち向かっていこうとした時、彼ら、特に風我の原動力になっているのは純粋な正義感ではなく、怒りだ」と書いていますが、その通りだと思います 「こんな酷いことが許されてたまるか」という怒りです 伊坂幸太郎の眼はいつも、抵抗できない弱者に注がれています

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Netfrixで「アメリカン・ファクトリー」を観る ~ アメリカのラストベルトに進出した中国企業のストーリー / 原田慶太楼氏の公演辞退問題のその後

2021年12月25日 07時22分43秒 | 日記

25日(土)。昨日のブログで、原田慶太楼氏がツイートした下記のジャパンアーツの「指揮者交代のお知らせ」を取り上げました

「指揮者・原田慶太楼は、今秋、新日本フィルハーモニー交響楽団から依頼を受けた公演への説明がないままキャンセルとなったため、原田本人と協議した結果、現在予定されている公演を辞退することとなりました。代役等につきましては新日本フィルホームページをご覧ください」

原田氏はジャパンアーツの「お知らせ」をそっくりそのままツイートしているだけで、本人のコメントがありません また、ツイッターを見ていたら、Tさんが「これどういうこと?新日本フィルが原田さんに出演依頼したのに何も事情説明しないで勝手にキャンセル → ジャパンアーツ激おこで原田さんの出演を全部取りやめた、ってこと?!」とツイートしていました これを見て、自分だけでなく同じように考えている人がいるんだなと思い、私は次のように書きました

「ジャパンアーツの説明を素直に読めば、『今秋(9~11月?)、新日本フィルが同氏にコンサートへの出演を依頼したが、原田氏は何の説明もなしに勝手にキャンセルした。彼のマネジメントをしているジャパンアーツが怒って、原田氏と協議し、今後予定していた新日本フィルのコンサートへの出演を辞退することになった』ということになります」

これについて、ブログをご覧になったころわんさんから「最初にジャパンアーツの発表を読んだとき、新日本フィルの方から説明せずにキャンセルしてきたのだと理解しました」とコメントをいただきました あらためて「お知らせ」を読んでみると、なるほどそうとも読めるかなと思いました つまり、「お知らせ」は読む人によって受け取り方が全く異なるあいまいな表現になっている、ということです 私は今だにどちらなのか判断できませんが、あいまいな表現はいらぬ誤解を招きます。発表文書は誤解されないよう明快に書いてほしいと思います また、原田氏側に落ち度がないのであれば、「原田慶太楼氏は いい加減な人間ではない」と申し添えておきます

ということで、わが家に来てから今日で2541日目を迎え、トランプ前米大統領は23日、連邦最高裁に、今年1月6日に発生した米議会議事堂襲撃事件を調査する下院特別委員会へのホワイトハウスの文書提出を差し止めるよう求めたが、トランプ氏の弁護団は申し立てで、下院特別委の要求は「あまりに広範囲」で「過去に例のない大統領特権の侵害」と主張した  というニュースを見て感想を述べるモコタロです 

 

     

     「過去に例のない大統領特権の乱用」をやったのは どこの誰だったか 知らない?

 

         

 

昨夜は、全世界的にクリスマスイヴでしたが、わが家の夕食は「肉豆腐」でした 娘は外食なので一人分だけ作りました ずいぶん慎ましい夕食だとお思いになるかもしれませんが、クリスマスの日が娘の誕生日なので、毎年12月25日に誕生祝を兼ねて夕食会をしています

 

     

 

         

 

Netfrixのオリジナル・ドキュメンタリー「アメリカン・ファクトリー」(2019年製作アメリカ映画・110分)を観ました

2008年、米オハイオ州のラストベルト(錆びついた工業都市)と言われる地方都市デイトンで、ゼネラル・モータース(GM)の工場が不況のため閉鎖され、従業員は解雇されてしまう 2010年、中国の自動車ガラス製造メーカーの「フーヤオ」が進出してくる。フーヤオは国際市場開拓のためにGMが所有していた工場に自社工場を開設し、地元に大きな雇用を生み出す 失業中のアメリカ人たちは雇用先が決まり喜んでいたが、いざ働き始めると、彼らにとってフーヤオの労働環境はアメリカの標準からはかけ離れていた 給料は安く、ガラスを扱うのに安全面での配慮もないまま働かされ、中国人社員とアメリカ人社員との間にはほとんどコミュニケーションがなく、お互いを陰で軽蔑し合っていた そんな中、工場内で労働者の権利を守るため、労働組合を発足させるべきだという声が上がってくる それに対しフーヤオは、組合ができると権利だけ主張し労働効率が落ちるとして組合の設立に猛反対し、労働者から強い批判を受ける しかし、従業員の投票の結果、組合の設立は否定されてしまう

 

     

 

フーヤオで働く中国人労働者は1日12時間の労働(休憩含む)で月に1,2日しか休みがなく、社員の多くは単身赴任で働いており、妻や夫や子どもには滅多に会えない厳しい労働環境にあります それに対して、アメリカ人労働者は1日8時間労働で週休2日制をとっています 中国人労働者から見れば、アメリカ人労働者は「無駄口をたたきながらチンタラ働いている怠け者だ」ということになります 一方、アメリカ人労働者から見れば、中国人労働者は「ほとんど文句も言わず奴隷のように働かされている。ガラスを扱っているのに怪我に対する意識が低い」ということになります

ドキュメンタリーなので、アメリカ側、中国側の双方を平等に扱おうという意識が働いていますが、どうしてもアメリカ人が製作する映画なので中国批判が見え隠れします フーヤオ創業者の曹会長は、最初のうちは中国とアメリカの文化の融合を目指してアメリカ人の現地社長を雇いますが、そのうち中国人社長に挿げ替えてしまいます

フーヤオの管理職が中国人労働者向けに語るレクチャーが面白い アメリカ人と一緒に働くことになるので、「アメリカ人を理解しよう。アメリカ文化の特徴は”褒めて育てる”文化だ 褒められると自信過剰になる。しかし、おだてて働かせる方が利口なやり方だ 我々中国人の方がアメリカ人より優秀なのだ」と自尊心をくすぐり、褒めて育てます

フーヤオは2018年から黒字化、初任給は依然として時給14ドル、現在中国人200人、アメリカ人1200人が働いているとのことです 「中国文化とアメリカ文化の融合」は、口では何とでも言えますが、この映画を観ると、実際には困難を極める難題であることが良く判ります

この映画はオバマ元大統領夫妻の製作会社ハイヤー・グラウンド・プロダクションが製作していると言いますから驚きます スティーヴン・ポグナーとジュリア・ライカートが共同監督して、2020年「第92回アカデミー賞」のドキュメンタリー賞を受賞しました

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原田慶太楼氏の新日本フィル 1月・6月公演への出演辞退問題を考える / N響1月定期公演=指揮者・ソリスト変更

2021年12月24日 07時18分28秒 | 日記

25日(金)。NHK交響楽団から「2022年1月定期公演  出演者・曲目の一部変更のお知らせ」ハガキが届きました それによると、「政府による『オミクロン株に対する水際措置の強化』により、外国人の新規入国ができないため、1月度定期公演の指揮者・ソリスト等を次の通り変更する」としています

1⃣1月21日、22日開催の池袋Cプログラム

 指揮者:トゥガン・ソヒエフ ⇒ ジョン・アクセルロッドに変更

 ヴァイオリン:ワディム・グルズマン ⇒ 服部百音に変更

   曲目は①ブルッフ「ヴァイオリン協奏曲第1番」、②ブラームス「交響曲第3番」で変更なし。

2⃣1月26日、27日開催のサントリーホールBプログラム

 指揮者:トゥガン・ソヒエフ ⇒ ジョン・アクセルロッドに変更

 ピアノ:ハオチェン・チャン ⇒ 吉川隆弘に変更

   曲目は①ハチャトゥリアン:組曲「仮面舞踏会」から「ワルツ」(追加)、②プロコフィエフ「ピアノ協奏曲第3番」、③同「交響曲第5番」

アクセルロッドはもともと11月下旬に京都市交響楽団を振るために来日しましたが、その後の政府のコロナ対策強化措置により、新たに外国人指揮者が来日できなくなったため、その代役として読響の「第九」公演(全6回)をはじめ国内のオーケストラから引っ張りだこになっています N響よ、おまえもか といった感じです アクセルロッドは来年1月いっぱいまではアメリカに帰らずアクセル全開でタクトを振り回すことになりそうです

ということで、わが家に来てから今日で2540日目を迎え、中国の習近平国家主席は22日、北京を訪れた香港政府トップのキャリー・ラム行政長官と面会し、全90議席のうち89議席を親中派が獲得した19日の香港の立法会選挙について、「香港の実情に合った民主の発展が進んだ。良い制度だ」と評価した  というニュースを見て習近平とキャリー・ラムの一人芝居をするモコタロです

 

     

     ラム「習のだんな 立法会を中国の愛国者で固めました」 周「おぬしもワルよのう」

 

         

 

昨日、夕食に「キャベツとソーセージの中華卵炒め」「生野菜とアボカドのサラダ」「もやしの味噌汁」を作りました 「キャベツ~」は初挑戦ですが、コスパ抜群で美味しいです

 

     

     

         

 

12月22日付の新日本フィルのホームページの「News」欄に下記の「ニューイヤー・コンサート2022(1/3)すみだクラシックへの扉第8回(6/17・18)指揮者変更のお知らせ」が掲載されていました

「2022年1月3日(月)『ニューイヤー・コンサート2022』および6月17日(金)18日(土)『すみだクラシックへの扉第8回』は、諸事情により指揮者を変更し開催いたします。『ニューイヤー・コンサート2022』については、原田慶太楼に代わり藤岡幸夫が指揮を務めます。『すみだクラシックへの扉第8回』につきましては、指揮者が決定次第発表いたします。お客様におかれましては、間際でのご連絡となり大変ご迷惑をおかけいたしますが、何卒ご了承くださいますようお願い申し上げます」

両公演とも原田慶太楼が指揮をとる予定でしたが、現時点で1月と6月ともに降板するというのはどういう理由でしょうか

原田氏は22日付のツイッターで、所属マネジメント会社「ジャパンアーツ」の下記の「指揮者交代のお知らせ 原田慶太楼」を引用ツイートしています

「指揮者・原田慶太楼は、今秋、新日本フィルハーモニー交響楽団から依頼を受けた公演への説明がないままキャンセルとなったため、原田本人と協議した結果、現在予定されている公演を辞退することとなりました。代役等につきましては新日本フィルハーモニー交響楽団ホームページをご覧ください

【辞退公演】

2022年1月3日(月)すみだトリフォニーホール「ニューイヤー・コンサート2022」

2022年1月8日(土)三重県文化会館「ニューイヤー・コンサート2022」

2022年6月17日(金)18日(土)すみだトリフォニーホール「#8  すみだクラシックへの扉」(以上)

上記「ジャパンアーツ」の説明を素直に読めば、「今秋(9月~11月?)、新日本フィルが原田氏にコンサートへの出演を依頼したが、原田氏は何の説明もなしに勝手にキャンセルした 彼のマネジメントをしているジャパンアーツが怒って、原田氏と協議し、今後予定していた新日本フィルのコンサートへの出演を辞退することになった」ということになります

原田氏はジャパンアーツの「お知らせ」をそっくりそのままツイートしているだけで、本人のコメントを付していないので、どういう経緯、どういう理由でキャンセルしたのかが分かりません 新型コロナの感染拡大防止の観点から、外国人の入国制限措置により、当初予定していた指揮者やソリストが入国できなくなり、ほとんどのオーケストラで国内在住の指揮者やソリストに代役出演を依頼せざるを得ない状況下にあります そうした状況の中で、新日本フィルの秋の公演で、来日出来なくなった海外在住指揮者の代役として原田氏に出演を依頼したところ、本人は出演を承諾したが、その後、何らかの理由(本人は説明しなかったが)でキャンセルしてきた・・ということが考えられます あるいは、新日本フィルからの原田氏への出演依頼をジャパンアーツが受けていたが、それが原田氏に伝わっていなかったためキャンセルとなってしまった、そこで原田氏と協議して今後の出演を辞退することになった・・ということも考えられます いずれにしても、本当のところは本人でなければ分かりません

原田氏の出演を楽しみにしていた人も少なくないと思うし、私も原田氏は若手の中で将来有望な指揮者だと思っています それだけに、どういう経緯でどういう理由でキャンセルしたのかを自らの言葉で語ってほしいと思います そうしないと「原田という奴は約束も守れない いい加減な人間だったのか」と誤解されたまま残念な結果を招きます   ツイッターでも何でもよいから是非説明してほしいと思います

【追記:12月25日22時10分】

ジャパンアーツの「お知らせ」は誤解を招く表記のため、読み誤った可能性があります。25日付toraブログをご覧いただくようお願いいたします

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ゲルハルト・オピッツ ✕ 愛知室内オーケストラによりベートーヴェン「ピアノと木管楽器のための五重奏曲」、ブラームス「ピアノ五重奏曲」他を聴く / 水野蒼生の「クラシックの常識をぶっ壊す」

2021年12月23日 00時24分34秒 | 日記

23日(木)。昨日の日経朝刊文化欄の囲み記事「Nextストーリー  クラシックの常識  ぶっ壊す」は、前日の反田恭平に次いで水野蒼生(みずの あおい・27)を取り上げています 内容を超略すると次の通りです 

「水野は日本の音楽大学の指揮科に入ったが、『(新入生向けの)オリエンテーションのときから違和感を覚えた。教授のための組織のような雰囲気があった』。大学は半年で退学、ドイツ語を学んで2014年にオーストリアのザルツブルグにあるモーツアルテウム大学で指揮を学んだ 2018年には名門レーベル『ドイツ・ブラモフォン』からアルバム『MILLENNIALSーWe Will  Classic  Youー』でデビューを果たした 留学中から帰国した際には仲間のピアニストと『東京ピアノ爆団』と名付けたイベントをライブハウスなどで開き、DJプレーを披露した クラシック界には『若者を呼び込まなければ衰退する』という危機感がある 他の文化芸術分野と比べて音楽会に出掛ける20~30代の割合は少ない とがった挑戦が求められていた。再現芸術であるクラシックは過去との対話を深めていく必要がある。だが水野は『社会の営みや価値観、技術などは日々変化する。現在の視点から新しい可能性を見つけることもできるのではないか』と指摘する。2作目『BEETHOVENーMust  It  Be? It  Still  Must  Beー』では、『ベートーヴェンが今に生きていたら、新しい楽器や技術を取り入れたのでは』と想像した 交響曲第5番”運命”はエレキ弦楽器とドラムが聴き手に衝撃を与えた ただし、『本来の音楽のコンテクスト(文脈)や主義主張は壊さない』。自らの作品や活動は初心者がクラシックを楽しむための入門編と位置付ける 『こんな金髪の若造がライブハウスでクラシックをやっていれば、ハードルはきっと下がる。来てもらえさえすれば僕が思うクラシックの本質を届ける』。20日にはクラウドファンディングで集めた資金をもとに、東京・渋谷で初のワンマンライブを開いた DJ活動を通じ、クラシック以外の音楽家とたくさん巡り合った。『新しい世界が広がった。他のジャンルのアーティストや彼らのファンからもクラシックの魅力に気付いたと言われる』、『他ジャンルとクラシックを行き来する交易船のような存在になれれば、すごく楽しい』」

水野蒼生の名前や活動はある程度見聞きして知っていましたが、残念ながら、まだ彼のアルバムもライブも聴いていないので、彼の音楽に関しては何とも言えません しかし、記事にもある通り、クラシック界には『若者を呼び込まなければ衰退する』という危機感があります 記事では「他の文化芸術分野と比べて音楽界に出かける20~30代の割合は少ない」と指摘していますが、実質的には60歳未満のコンサートゴアーの割合が少ないのです 若者を中心とするこの幅広い層を引き込まないと、本当に10年以内にコンサート会場はガラガラになります こうした危機感のもと、今までクラシックを聴いたことのない若年層を引き込む手段として、”とんがった”行動を仕掛ける水野の活動は素晴らしいと思います プロのオーケストラにも、今まで以上の危機感の共有と聴衆層拡大の努力が求められていると思います

ということで、わが家に来てから今日で2539日目を迎え、安倍政権下で配布したいわゆる「アベノマスク」に関して岸田総理大臣は「品質基準等を明確に定めた仕様書を作成していなかったことなどから、約7100万枚のうち約1100万枚、約15%が不良品だった」とし、会計検査院の決算報告で検品費用におよそ7億円近くかかったことなどを説明した  というニュースを見て感想を述べるモコタロです

 

     

     不良品じゃコロナ菌の侵入を防げないだろ  希望者に配布してもゴミになるだけだ

 

         

 

昨日、夕食に「ビーフカレー」と「生野菜とアボカドのサラダ」を作りました ビーフといってもわが家のは牛バラ肉を使います。とても美味しいです

 

     

 

         

 

昨夕、浜離宮朝日ホールで「愛知室内オーケストラ  特別演奏会」を聴きました プログラムは①モーツアルト「フルート四重奏曲第1番 ニ長調 K.285」、ベートーヴェン「ピアノと木管楽器のための五重奏曲 変ホ長調 作品16」、ブラームス「ピアノ五重奏曲 ヘ短調 作品34」です 演奏は②③のピアノ独奏=ゲルハルト・オピッツ、管弦楽=愛知室内オーケストラです

愛知室内オーケストラのメンバーは、ヴァイオリン=亀谷希恵、岩月菜那、ヴィオラ=加納明美、チェロ=中条誠一(ゲスト)、フルート=世良法之、オーボエ=熊澤杏実、クラリネット=芹澤美帆、ファゴット=野村和代、ホルン=向なつきです

 

     

 

この公演のチケットはほんの2、3日前にネットで取りました チケットの郵送が間に合わないので現地清算にしました。浜離宮朝日ホールは何年ぶりだろうか? 久しぶりにホールのロビーに着いてびっくりしました 深紅の絨毯で高級感を醸し出しています。雰囲気がすっかり変わってしまいました

自席は1階10列4番です。ギリギリに手配した割には比較的良い席が取れました。通路側ではありませんが

1曲目はモーツアルト「フルート四重奏曲第1番 ニ長調 K.285」です この曲はウォルフガング・アマデウス・モーツァルト(1756-1791)がアマチュア演奏家ドジャンの依頼により1778年に作曲した数曲のフルートのための作品の一つです 第1楽章「アレグロ」、第2楽章「アダージョ」、第3楽章「ロンド」の3楽章から成ります

フルートの世良、第1ヴァイオリンの亀谷、ヴィオラの加納、チェロの中条の4人によって演奏に入ります

伸び伸びとした世良のフルートを3人が支える形で演奏が展開しました 演奏自体は良かったのですが、一つだけ注文すると、第2楽章から第3楽章に移る時は間髪入れず すぐに入ってほしかったということです この曲の魅力は第2楽章(短調)から第3楽章(長調)に移る時の曲想の急変にあるからです。悲し気な気分に落ち込んでいたかと思うと、次の瞬間にはもうモーツアルトは笑っている、そんな”落差”を演奏で表現してほしかったのです

2曲目はベートーヴェン「ピアノと木管楽器のための五重奏曲 変ホ長調 作品16」です この曲はルートヴィヒ・ヴァン・ベートーヴェン(1770ー1827)が1796年のプラハとベルリンへの旅行中に書かれたと考えられています    ピアノ、オーボエ、クラリネット、ホルン、ファゴットで演奏される五重奏曲は、先輩のモーツアルトが作曲していることから、モーツアルトを意識して書いたことは間違いないと思われます モーツアルトもベートーヴェンもピアノの名手だったことも根拠になるかもしれません 第1楽章「グラーヴェ ~ アレグロ・マ・ノン・トロッポ」、第2楽章「アンダンテ・カンタービレ」、第3楽章「ロンド:アレグロ・マ・ノン・トロッポ」の3楽章から成ります

ピアノのオピッツを中心に、オーボエの熊澤、ホルンの向なつき、ファゴットの野村、クラリネットの芹澤がスタンバイします と思ったら、ファゴットの野村がオピッツに何やら耳打ちしています そして舞台袖に引き上げていきました。何かと思っていたら楽譜を携えて戻ってきました 要するに楽譜を舞台袖に忘れてきたのか、違う楽譜を持ってきてしまったのか、といったところでしょう このシーンを見ていて、その昔、コダーイ・カルテットのコンサートの際に、一人が楽譜を忘れて出てきて、取りに行ったままかなりの時間待たされたことを思い出しました そのホールの建物は宿泊施設があるので、どうやら部屋まで楽譜を取りに行ったようです この話は事実で、決して コダ イではありません

オピッツのピアノ独奏で序奏が演奏されますが、かなりゆったりしたテンポです     次いでテーマに移りますが、緩やかなテンポは変わりません    どうやらオピッツのペースで音楽が進行しているようです     3つの楽章のうち一番良かったのは第2楽章「アンダンテ・カンタービレ」です     各楽器が良く歌います。特にホルンとオーボエの演奏が際立っていました

 

     

 

プログラム後半はブラームス「ピアノ五重奏曲 ヘ短調 作品34」です この曲はヨハネス・ブラームス(1833-1897)が1861年に弦楽五重奏曲として構想し作曲しましたが、その後、2台のピアノ用のソナタに編曲されました     しかし、ブラームスは作品に満足できず、1864年にピアノと弦楽四重奏の編成による五重奏曲として完成しました 第1楽章「アレグロ・ノン・トロッポ」、第2楽章「アンダンテ、ウン・ポコ・アダージョ」、第3楽章「スケルツォ:アレグロ」、第4楽章「フィナーレ:ポコ・ソステヌート ~ アレグロ・ノン・トロッポ」の4楽章から成ります

オピッツ、亀谷、岩月、加納、中条の5人の演奏で第1楽章が開始されます ブラームス特有の「ほの暗い情熱」とでも言うべき音楽が奏でられます 今月4日にノット指揮東響で聴いたブラームス「ピアノ協奏曲第2番」の演奏の時も感じたのですが、オピッツの横顔を見ていると、まるでブラームスがピアノを弾いているような錯覚に陥ります 顎鬚といい、全体的な体型といい、ブラームスそっくりなのです オピッツのピアノは中庸を得た、というか、節度のある演奏です 全体的な印象としては第1楽章と第3楽章、そして第4楽章後半が生き生きとした演奏で良かったと思います

新たにチケットを買わない限り、これが今年最後のコンサート。とても寂しいです 31日には「今年のマイベスト5」を発表するつもりです

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反田恭平=夢は音楽院創設 ~ 日経の記事から / 中山七里著「ふたたび嗤う淑女」を読む

2021年12月22日 07時12分46秒 | 日記

22日(水)。昨日の日経朝刊 文化欄の囲み記事「Next  ストーリー」は「クラシックの常識  ぶっ壊す ①反田恭平」をテーマに掲げ、「社長と二刀流  オケを会社に  ~  若手に活躍の場  音楽院の夢も」という見出しで、今年のショパン国際ピアノコンクール2位入賞の反田恭平を取り上げています 西原幹喜記者による記事を超略すると以下の通りです

「反田恭平(27)は2018年に音楽事務所「NEXUS」を設立、その後、DMG森精機が設立した「森記念製造技術研究財団」と NEXUSの共同出資による株式会社のオーケストラ「Japan  National  Orchestra(JNO)」を今年5月に設立し社長に就任した 会社を設立したのは「周囲を巻き込み、一緒に楽しむ理想の音楽家を目指すため」だ 現在、所属音楽家は反田自身を含め17人だが、今年のエリザベート王妃国際音楽コンクールで第3位に入賞した務川慧悟(28)、同じく今年のミュンヘン国際音楽コンクールで優勝したヴァイオリンの岡本誠司(27)と、次世代のスターが並ぶ 反田は 若い音楽家が継続的に活動できるようになるには、経済的基盤を整える必要があるとの思いが強く、『オケをつくることが最終目標ではなく、演奏による収益で大きく成長させ、新しい事業をして上を目指す』と考える 目下の目標は『JNOを欧州ツアーに連れて行き、オケの地位を確立すること』で、『最終的には学校をつくりたい』と語る 2016年夏、留学先のモスクワで寝ていると、子どもたちに囲まれ『先生、先生』と慕われていた。目覚めると涙が出ていた。『やるべきことはこれなのかな・・・。俺、学校をつくろう』。JNOを大きくして利益を積み上げ、奈良の練習場を核に世界的な音楽院をつくるのが目標だ 『30年後ぐらい』と考えていたが、森精機の森社長に発破をかけられ、9年後の2030年に目標を定めた

20代の若さで、自分のオーケストラをつくり、経営を安定化させて所属アーティストの経済基盤を確保したうえで、海外進出を目指す。さらにその先の夢として世界的な音楽院をつくる。こういう発想をしたアーティストはこれまでの日本には存在しませんでした スケールが違います。ただし、課題として①当面は森記念製造技術研究財団にかなりの部分で経済的な支援を仰がざるを得ないのではないか、②いくら優秀な演奏家を集めても、たった17人のメンバーだけでは満足に室内楽さえ演奏できないのではないか、という懸念があります 実質的なスポンサーであるDMG森精機の経営が安定しているうちは良いが、リーマンショック級の大恐慌に陥ったりすれば、一企業としてはオーケストラの支援は二の次になるのではないか、と思ってしまいます 反田氏の新しいことへの挑戦は素晴らしいことなので、何とか夢が叶うよう祈るばかりです

ということで、わが家に来てから今日で2538日目を迎え、米国のトランプ前大統領は20日、トランプ氏の一族が経営する企業トランプ・オーガニゼーションに対する民事詐欺調査(不動産価格の評価を操作したかどうか)の中止を求め、米ニューヨーク州のジェームズ司法長官を提訴した  というニュースを見て感想を述べるモコタロです

 

     

     調査されると困ることがあるから提訴するのは明らか  ”元大統領”が聞いて呆れる

 

         

 

昨日、夕食に大学時代の友人S君が送ってくれた「赤尾鯛を塩焼き」にして、「マグロの山掛け」「生野菜サラダ」「豚汁」を作りました 魚はヘルシーで美味しいです

 

     

 

         

 

 中山七里著「ふたたび嗤う淑女」(実業の日本社文庫)を読み終わりました 中山七里は1961年岐阜県生まれ。2009年「さよならドビュッシー」で第8回「このミステリーがすごい!」大賞を受賞し、翌年デビュー 以後、ミステリー系の作品を中心に精力的な執筆活動を続け、「中山七里は7人いる」と言わしめるほど数多くの作品を生み出しています 2020年には作家デビュー10周年を迎え、12か月連続で新作刊行を達成し出版界に話題を撒きました

 

     

 

3年前、稀代の悪女・蒲生美智留は巧みな話術で人を騙し、被害者の人生を狂わせていた 世間を震撼させた凶悪事件から3年後、今度は野々宮恭子と名乗る美貌の生活プランナー(投資アドヴァイザー)が現れる 彼女こそ、3年前の蒲生美智留の共犯者だった 野々宮恭子が今回ターゲットにするのは、国会議員・柳井耕一郎の資金団体「女性の活躍推進協会」事務局長・藤沢優美、柳井の後援会長・倉橋兵衛、柳井の秘書・咲田彩夏、新興宗教団体「奨道館」副館長・伊能典膳、そして柳井耕一郎本人です 野々宮恭子は助手的存在・神崎亜香里とともに「金と欲望に執着する」標的たちを次々と暗黒に突き落としていきます ところが、野々宮恭子自身にはお金に対する執着心はなく、ただ人を不幸に陥れることだけに喜びを感じている異常人格者です

例によって、「どんでん返しの帝王」の異名を持つ中山七里の どんでん返し が最後に待っています 本作では、主役の影に隠れた人物が一番怪しいようです いつものように面白くて一気読みしました

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