人生の目的は音楽だ!toraのブログ

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牧野知弘著「だから、日本の不動産は値上がりする」を読む~田町ー品川間に新駅が

2013年10月11日 07時00分31秒 | 日記

11日(金)。牧野知弘著「だから、日本の不動産は値上がりする」(祥伝社新書)を読み終わりました 本の帯に「日本経済が上向くとき、必ず不動産が動く!」とあります。私は不動産管理会社に勤めている関係で、この種の本を読むことがままあります

著者の牧野知弘さんは1959年生まれ、ボストンコンサルティンググループを経て、三井不動産に勤務し、2006年にJ-REIT(不動産投資信託)の日本コマーシャル投資法人を上場しました。現在はオラガHSC株式会社代表取締役としてホテルや不動産のアダバイザリーを務めています

「かつて不動産は、読んで字の如く『動かすことのできない資産』だった。だが、証券化の手法が導入され、JーREITの普及とともに、バーチャル化、流動化が進みつつある。資産の少ない個人も不動産の一部所有が可能になったことのインパクトは大きい 経済が拡大するとき、日本はまず不動産が動く

アベノミクス効果で経済は上向きにベクトルが向かいつつあると言われています その一方で、来年4月からの消費税の税率アップが消費マインドを冷やすのではないか、という懸念も指摘されています そうした中で、たしかに、大都市を中心に不動産価格が少しずつ上昇に向かっているようです

 

          

 

著者は「品川・田町開発の野望」という文脈の中で、2012年1月に新聞で報道された「山手線に約40年ぶりに30番目の新駅が開設される」というニュースを紹介しています

「現在の山手線の最も新しい駅は1971年に開設された西日暮里駅で、以降40年以上にわたって山手線に新駅は開設されていない この発表の裏には何があるのか。山手線で駅間の距離が最も長いのが品川と田町の間で、現在そこは車両基地になっている。広さは15ヘクタール、東京ドーム約3.2個分にも及ぶ

「JR東日本によると、2014年をめどに、現在は上野駅が終着駅になっている常磐線、高崎線、宇都宮線をいずれも東京駅まで延伸する計画である。これらの線が日本の鉄道の大動脈である東海道線とつながることで通勤通学の利便性を一気に向上させようというもの 東急東横線と東京メトロ副都心線、西武池袋線、東武東上線の直通運転を超える、劇的な交通導線の改革である

「その結果、現在の田町車両基地にあった東海道線などの車両基地はすべて他の車両基地に移転され、15ヘクタールの広大な敷地が遊休地として活用可能となる 現在の予定では、都営浅草線の泉岳寺駅近くに2020年頃を目処に新駅が開設される予定である。東京都はこの車両基地跡を含む品川周辺を『アジアヘッドクォーター特区』と名付け、多くの外国企業の誘致と外国人の居住を促そうとしている この地域の企業には特例により法人税を減免する。現在40%以上の法人税を約28.9%程度に減免する。この水準はアジアの多くの国々の法人税率に近い水準になるので、アジア系の企業を誘致する誘い水になると期待されている

山手線に新しい駅が一つ出来るということが、いかに日本の経済界に大きなインパクトを与えるかがよく分かる話だと思います しかし、低税率をインセンティブにアジア諸国の企業を誘致するのは良いのですが、同じ国内で経済活動を行う日本の企業からクレームが出ないのでしょうか。日本の中の治外法権的なアジアの存在は、返って日本経済を脅かすことにならないでしょうか

いずれにしても、田町と品川の間に出来る新駅は現在の泉岳寺駅近くとのこと。この周辺の土地は近い将来高騰することは間違いないでしょう

 

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