人生の目的は音楽だ!toraのブログへようこそ

クラシック・コンサートを聴いた感想、映画を観た感想、お薦め本等について毎日、その翌日朝に書き綴っています。

「サントリーホール チェンバーミュージック・ガーデン」の「ストルツマンと日本の仲間たち」公演を聴く~小菅優のパワーが炸裂

2017年09月24日 08時33分17秒 | 日記

24日(日)その2.よい子は「その1」から見てね モコタロはそちらに出演しています

昨夕,デザートに息子がゼミ合宿のお土産に買ってきた上州沼田名物「焼まんじゅう」を食しました   原材料は小麦粉の割合が多く 食感としてはパンに近いものがありましたが,味噌味(信州味噌)で美味しかったです

 

     

 

                                           

 

昨夕,サントリーホール「ブルーローズ」で「サントリーホール  チェンバーミュージック・ガーデン」の「ストルツマンと日本の仲間たち」公演を聴きました   プログラムは①モーツアルト「クラリネット三重奏曲変ホ長調K498”ケーゲルシュタット”」,②ブラームス「クラリネット・ソナタ第1番ヘ短調」,③同「ヴィオラ・ソナタ第2番変ホ長調」,④ブルッフ「8つの小品」から第2曲,第3曲,第6曲,第4曲です   演奏は,クラリネット=リチャード・ストルツマン,ヴィオラ=磯村和英,ピアノ=小菅優です

クラリネットのストルツマンは1942年アメリカ生まれ.ピーター・ゼルキンらと1972年に室内楽ユニット「タッシ」を結成しました   ヴィオラの磯村和英氏は1969年に結成された東京クァルテットの創設メンバーの一人です   小菅優さんは2005年にカーネギーホールで,翌06年にザルツブルク音楽祭でそれぞれリサイタル・デビューを飾り,世界的に活躍するピアニストです

 

     

 

自席はセンターブロック6列目の右側です.会場は土曜の祝日ということもあってか満席に近い入りです

1曲目はモーツアルト「クラリネット三重奏曲変ホ長調K498”ケーゲルシュタット”」です   モーツアルト(1756-1791)は故郷のザルツブルクを離れウィーンに出て活躍したわけですが,間もなくクラリネットの名手アントン・シュタードラー(1753-1812)に出逢います   モーツアルトは彼から刺激を受けて「クラリネット協奏曲」「クラリネット五重奏曲」「グラン・パルティータ」などの傑作を作曲しましたが,このK.498のクラリネット・トリオもその一つです   「ケーゲルシュタット」というのは,「九柱戯」(ボーリングの前身)の遊びの名称で,モーツアルトはこれで遊びながらこの曲を書いたという逸話からこの愛称が付けられました   第1楽章「アンダンテ」,第2楽章「メヌエット」,第3楽章「ロンド:アレグレット」の3楽章から成ります   ここで気が付くのは「アレグロ」がないということです

ストルツマン,磯村和英氏と小菅優さんが登場し配置に着きます   小菅さんはいつもオシャレです.エレガントな衣装で登場です   ストルツマンを見て,「ああ,タッシのストルツマンも歳を取ったなあ」と思いました.さっそく演奏に入りますが,若い小菅さんのパワフルなピアノに,磯村氏もストルツマンも圧倒されながら演奏しているように見受けられます   この作品は好きなので十分楽しめました

2曲目はブラームス「クラリネット・ソナタ第1番ヘ短調」です   ブラームス(1833-97)晩年の傑作です   ブラームスは晩年にマイニンゲン宮廷楽団のクラリネット奏者リヒャルト・ミュールフェルト(1856-1907)と出逢い,再び創作意欲が湧き出て作曲したものです   この二人の出会いから生まれた作品には「クラリネット三重奏曲」「クラリネット五重奏曲」と2つの「クラリネット・ソナタ」があります   モーツアルトにしてもブラームスにしてもクラリネットの名手との出会いが名曲を生むことになったわけです

この曲は第1楽章「アレグロ・アパッショナート」,第2楽章「アンダンテ・ウン・ポーコ・アダージョ」,第3楽章「アレグレット,グラツィオーソ」,第4楽章「ヴィヴァーチェ」の4楽章から成ります

ストルツマンと小菅優さんが登場します   ストルツマンは椅子をおもむろに持ち上げ,小菅さんの椅子に近づけました   小菅さんが「おっ,きた」と一瞬身を引いたように思いました   気のせいだと思います   第1楽章に入り,ストルツマンの憂いに満ちたクラリネットが会場を満たします   この曲でも小菅さんのピアノが圧倒します   この曲は第2楽章が良いですね.まさに今,秋の夜にピッタリの曲です

 

     

 

プログラム後半の1曲目はブラームス「ヴィオラ・ソナタ第2番変ホ長調」です   この曲はブラームスの「クラリネット・ソナタ第2番」をヴィオラ用に編曲したものです   第1楽章「アレグロ・アマービレ」,第2楽章「アレグロ・アパッショナート」,第3楽章「アンダンテ・コン・モート」の3楽章から成ります

磯村氏と小菅さんが登場し演奏に入ります   この二人の演奏で聴くと,まるで最初からヴィオラとピアノのために作曲された曲のように感じます   クラリネットとヴィオラは相関関係があるのかもしれません.この曲も名曲です

最後の曲はブルッフ「8つの小品」から第2曲,第3曲,第6曲,第4曲です   ストルツマン,磯村氏,小菅さんが登場し,さっそく演奏に入ります   最初に演奏された「第2曲」を聴いた時,「2017年9月,ドイツでブラームスの作曲による作品が新しく発見されました」と言われても信じてしまうくらいブラームスっぽい曲だと思いました   ブルッフ(1838-1920)はブラームスとほぼ同じ時代に活躍した作曲家ですが,ブラームスとは友人でありライバルでもあったと言われています   ロマン溢れる「ヴァイオリン協奏曲」が有名ですね   

この作品でも小菅さんのパワフルなピアノがストルツマンと磯村氏を煽るように激しく掻き立てます   仕掛けられた二人も「若い者には負けん   熟年パワーを目に物見せてくれるわ」とばかりに熱演を繰り広げ,さながら年金原資の配分をめぐる世代間の代理戦争の様相を呈してきました   「音楽は国境を超える」とともに「音楽は歳の差も超える」ことを演奏で証明してみせました   愛があれば歳の差なんて・・・・どこまで脱線するか

この日の演奏は,秋の夜に相応しいプログラミングで十分楽しむことが出来ましたが,このコンサートのタイトルは「ストルツマンと仲間たち」というよりも「小菅優とシニアの仲間たち」の方が相応しいのではないかと思いました

 

     

コメント
この記事をはてなブックマークに追加

「サントリーホール チェンバーミュージック・ガーデン」の「室内楽アカデミー マルシェ ワンコイン コンサート」を聴く

2017年09月24日 07時57分18秒 | 日記

24日(日)その1.わが家に来てから今日で1089日目を迎え,「亀田の柿の種」を前に何やらブツブツ言っているモコタロです

 

     

       ご主人は「柿の種」が大好物です とうとう今回は「話の種」に登場させたよ 

 

                                           

 

娘が釣ってきたマグロを自分で捌いて刺身にしてくれたので,私はあら汁を作りました   刺身は見た目が見た通りですが,新鮮で美味しかったです

 

     

 

                                            

 

昨日午後12時30分からサントリーホール「ブルーローズ」で「サントリーホール  チェンバーミュージック・ガーデン」の「室内楽アカデミー ワンコイン コンサート」を,午後7時から同「ストルツマンと日本の仲間たち」公演を聴きました   ここでは「室内楽アカデミー  ワンコイン コンサート」について書きます

サントリーホール室内楽アカデミーは,2010年10月に開講されました   プログラム冊子の解説によると「フェロー(受講生)たちは国内外の第一線で活躍する音楽家とともに,世代を超えて室内楽の喜びと神髄を分かち合い,ファカルティと共に取り組む毎月の定例ワークショップでは,演奏技術からアンサンブルをする上でのコミュニケーションの取り方まで広い視野でプロの室内楽奏者としての基礎を固めていく」とのことで,ファカルティは原田幸一郎,池田菊衛,磯村和英,毛利伯郎,練木繁夫,花田和加子の各氏です

プログラムと演奏者は①モーツアルト「弦楽四重奏曲第23番ヘ長調”プロイセン四重奏曲”K.590」から第1楽章(アミクス弦楽四重奏団),②シューベルト「弦楽四重奏曲第13番イ短調“ロザムンデ”」から第2楽章(アルネア・カルテット),③メンデルスゾーン「ピアノ三重奏曲第2番ハ短調」から第1楽章(トリオ・デルアルテ),④ドビュッシー「弦楽四重奏曲ト短調」から第1・2楽章(石倉瑤子,竹本百合子,樹神有紀,北坦彩),⑤ラヴェル「ピアノ三重奏曲イ短調」から第2・4楽章(レイア・トリオ),⑥ショスタコーヴィチ「ピアノ三重奏曲第2番ホ短調」から第4楽章(白井麻衣,秋津瑞貴,高橋里奈),⑦ブラームス「ピアノ五重奏曲ヘ短調」から第1楽章(へーデンボルク・トリオ,内野祐佳子,川上拓人)です

 

     

 

全自由席です.開場10分前の11:50分に着いたらホールの入口からカラヤン広場の中央まで長蛇の列になっていました   何とかセンターブロック右通路側のC7列12番を押さえました

1曲目はアミクス弦楽四重奏団によるモーツアルト「弦楽四重奏曲第23番ヘ長調”プロイセン四重奏曲”K.590」から第1楽章です   アミクス弦楽四重奏団は,第1ヴァイオリン=宮川奈々,第2ヴァイオリン=宮本有里,ヴィオラ=山本周,チェロ=松本亜優というメンバーです   第1ヴァイオリンの宮川さんはどこかで見たことがあると思ってプログラム冊子のプロフィールを見るとN響の第1ヴァイオリン奏者でした 

この曲はモーツアルトの最後の弦楽四重奏曲ですが,宮川さんのリードで,ヘ長調の調性どおり明るく軽快に演奏しました

演奏後,チェロの松本さんが「室内楽アカデミー」について説明し,次の出演者「アルネア・カルテット」を紹介しました   ペーパーを見ながらでしたが,非常に落ち着いていて好感が持てました

2曲目はアルネア・カルテットによるシューベルト「弦楽四重奏曲第13番イ短調“ロザムンデ”」から第2楽章です   アルネア・カルテットは,第1ヴァイオリン=山縣郁音,第2ヴァイオリン=今高友香,ヴィオラ=川上拓人,チェロ=清水唯史というメンバーです

4人は同じメロディーが繰り返されるシューベルト特有の音楽をニュアンス豊かに演奏しました

3曲目はトリオ・デルアルテによるメンデルスゾーン「ピアノ三重奏曲第2番ハ短調」から第1楽章です   トリオ・デルアルテは,ヴァイオリン=内野佑佳子,チェロ=金子遙亮,ピアノ=久保山菜摘というメンバーです  メンデルスゾーンの室内楽は大好きで,この曲などは もっとコンサートで取り上げて欲しいと思っていたので期待が高まります   ハ短調の調性の通りデモーニッシュな曲想ですが,3人は期待通りの深みのある演奏を展開しメンデルスゾーンの短調の魅力を最大限に引き出していました

ここで休憩に入りました

 

     

 

4曲目はドビュッシー「弦楽四重奏曲ト短調」から第1・2楽章です   演奏は第1ヴァイオリン=石倉瑤子,第2ヴァイオリン=竹本百合子,ヴィオラ=樹神有紀,チェロ=北坦彩というメンバーです  この曲はドビュッシーが31歳の時の作品です.前半の3曲を聴いた上でこの曲を聴くと,まるで世界が違っていることに気が付きます.色彩感に溢れ,目先がクルクルと変わります.第2楽章はピッツィカートの魅力が全開です.素晴らしい演奏でした

5曲目はレイア・トリオによるラヴェル「ピアノ三重奏曲イ短調」から第2・4楽章です   レイア・トリオは,ヴァイオリン=小川響子,チェロ=加藤陽子,ピアノ=稲生亜沙紀というメンバーです   ヴァイオリンの小川さんは東京藝大大学院生ですが,藝大フィルハーモニア管弦楽団のモーニング・コンサートなどで演奏する姿を見かけます   ラヴェルはドビュッシーと同じ時代に活躍したフランスの作曲家ですが,この曲はドビュッシーのクァルテットよりも鋭角的な曲想だと感じます   ラヴェルは「管弦楽の魔術師」と言われていますが,この三重奏曲でも色彩感溢れる特色が良く出ています   3人の演奏は緊張感に満ちた鋭角的な演奏で,聴きごたえのあるアンサンブルでした

6曲目はショスタコーヴィチ「ピアノ三重奏曲第2番ホ短調」から第4楽章です   演奏はヴァイオリン=白井麻衣,チェロ=秋津瑞貴,ピアノ=高橋里奈というメンバーです   1944年の作曲ということなので,まさに第二次世界大戦の真っ最中に作られた作品です   3人は,ショスタコーヴィチらしい皮肉に満ちた曲想をアイロニカルに,本当は高らかに演奏したいのに 時代の制約から内緒話のように囁かざるを得ない曲想をもどかし気に演奏,ショスタコーヴィチの神髄に迫りました

最後の7曲目はブラームス「ピアノ五重奏曲ヘ短調」から第1楽章です   演奏は,第1ヴァイオリン=ヘーデンボルク・和樹,第2ヴァイオリン=内野祐佳子,ヴィオラ=川上拓人,チェロ=へーデンボルク・直樹,ピアノ=ヘーデンボルク・洋というメンバーです   へーデンボルクの3人はザルツブルク出身の兄弟で,トリオを組んでいます 長男の和樹(ヴァイオリン)と次男の直樹(チェロ)はウィーン・フィルの正団員です.三男の洋(ピアノ)は6歳でモーツアルテウム音楽大学に最年少で合格,12歳でウィーン国立大学に入学したという神童です   どうでもいいことですが,この3人まったく似ていません   長男はゲルギエフのような髭面,次男は白髪,三男は坊主頭,3人の顔はまるで別人28号です

この曲は,当初1862年に「弦楽五重奏曲」として作曲されましたが,周囲の批判をうけて1864年に「2台のピアノのためのソナタ」として編曲され,同じ年にピアノと弦楽四重奏のための「ピアノ五重奏曲」として作り直され,1865年に出版されました

ヘーデンボルク・和樹のリードによる演奏は,ブラームスの流れるような音楽を大切にした流麗な演奏で,日本人2人を含めたアンサンブルは音が美しく見事のひと言でした

最後に,この日演奏された室内楽アカデミーの受講生の皆さんにもう一度拍手を送るとともに,今後の活躍を期待したいと思います

 

     

コメント
この記事をはてなブックマークに追加

パーヴォ・ヤルヴィ+デニス・コジュヒン+N響でラフマニノフ「ピアノ 協奏曲第4番」,スクリャービン「交響曲第2番」他を聴く~第1865回定期演奏会

2017年09月23日 08時13分30秒 | 日記

23日(土)その2.よい子は「その1」から見てね  モコタロはそちらに出演しています

昨日の日経朝刊に「慣用句誤用が定着」という記事が載っていました.超訳すると

「『存続するか滅亡するかの重大な局面』を意味する慣用句として『存亡の危機』を使う人が83%に上ることが,文化庁の2016年度の『国語に関する世論調査』で分かった   本来の言い方とされる『存亡の機』を使う人は7%にとどまった   同様に,『話のさわり』の意味を聞いたところ,正しい『話の要点』が36%だったのに対し『話の最初の部分』が53%だった   また『ぞっとしない』の意味では,正しい『面白くない』が23%だったのに対し『恐ろしくない』が56%だった

皆さん,ご存知でしたか? 足元をすくわれましたか? これも正しくは「足をすくわれる」らしいですよ

 

                                         

 

昨夕,NHKホールでN響第1865回定期演奏会(Cプログラム)を聴きました   N響は9月から新シーズンに入りました   今までは1階左ブロック9列9番だったのですが,センターブロック左側に移りました.列はもっと後ろですが,今度の方が良いと思います

プログラムは①グリンカ「幻想的ワルツ」,②ラフマニノフ「ピアノ協奏曲第4番ト短調」,③スクリャービン「交響曲第2番ハ短調」です   ②のピアノ独奏はデニス・コジュヒン,指揮はN響首席指揮者として3シーズン目を迎えたパーヴォ・ヤルヴィです

 

     

 

オケはいつものN響の配置です.コンマスはマロこと篠崎史紀氏です   オケを見渡すと,右手のヴィオラ・セクションの首席の席に都響のソロ・ヴィオラ奏者,双紙正哉氏がスタンバイしています.N響はまたレンタルしましたね

1曲目はグリンカ「幻想的ワルツ」です   グリンカ(1804-1857)は,1835年にマリアという女性と結婚したものの,すぐに破綻してしまったとのことです   まるで同じロシアのチャイコフスキーのようです   そんな中,彼は1839年のある日,エカテリーナ・ケルンという女性と知り合いになり,しばらくいい線を行っていたようです   この曲はそんな幸せ絶頂の中で作曲されました   最初にピアノ曲として作曲し,後で管弦楽用に編曲しました.プログラムノートによると,ロシアの高名な音楽評論家が「ロシアのワルツはすべてグリンカの『幻想的ワルツ』に含まれている」と述べたそうですが,実際に聴いてみると,まさにその通りで,チャイコフスキーのワルツを彷彿とさせるところもあります   10分弱の短い曲ですが,洒脱な演奏が楽しめました

金管楽器が追加され,ピアノがセンターに運ばれます   そして鍵盤に向けてテレビカメラが設置され,マイクがセッティングされます   いずれNHKーTVで放映されるのでしょう

2曲目はラフマニノフ「ピアノ協奏曲第4番ト短調」です   ラフマニノフ(1873-1943)はピアノ協奏曲を4曲作曲していますが,これは最後の曲で1926年に完成させ作曲家のメトネルに献呈しています   第1楽章「アレグロ・ヴィヴァーチェ」,第2楽章「ラルゴ」,第3楽章「アレグロ・ヴィヴァーチェ」の3楽章から成ります

ヤルヴィとともに,ピアノ独奏のデニス・コジュヒンが颯爽と登場します   彼は1986年ロシア生まれの31歳です.2010年にエリーザベト王妃国際音楽コンクール優勝ほか数々の国際コンクールに入賞しています

ヤルヴィの指揮で第1楽章が開始されますが,どうもピアノとオケとがしっくりいかないように感じます   曲自体がそういう曲想なのか,演奏がそうなのか,よく分かりません   しかし,それも最初のうちだけで,演奏が進むにつれて溶け合ってきました   演奏を聴く限り,第2番や第3番のようなロマン溢れる曲想というよりも,劇的な表現や力強いリズムなどの方が前面に出た曲のように思いました   コジュヒンの演奏はパワフルで,まさにそうした劇的効果を狙った演奏のように思いました

会場いっぱいの拍手に,コジュヒンはスクリャービン「3つの小品」から第1番「練習曲嬰ハ短調」をロマンティックに演奏しいっそう大きな拍手を受けました

プログラム後半はスクリャービン「交響曲第2番ハ短調」です これはスクリャービン(1872-1915)が29歳の年=1901年に作曲した作品です   調性の「ハ短調」はベートーヴェンの交響曲第5番ハ短調”運命”を想起させます   第1楽章「アンダンテ」,第2楽章「アレグロ」,第3楽章「アンダンテ」,第4楽章「テンペストーソ」,第5楽章「マエストーソ」の5楽章から成りますが,第1楽章と第2楽章,第4楽章と第5楽章は続けて演奏されます

ヤルヴィの指揮で第1楽章に入ります.冒頭,クラリネットが主題を奏でますが,この主題は後の楽章にも現れます   一番印象に残るのは第3楽章「アンダンテ」です.フルートが小鳥のさえずりのように奏でられ,ヴァイオリンのソロが美しい主題を演奏します   全曲を「ハ短調」が覆っている中で,この楽章を聴くとホッとします   第4楽章に移ると,一転して激しい嵐の音楽が展開します.そして第5楽章に入ると堂々たる輝かしい音楽が奏でられ,感動的なフィナーレを迎えます

聴き終わって思ったのは,演奏時間にして約50分の大曲は,しかも生まれて初めて聴く交響曲は,予習しておかないとまるで歯が立たない,ということです   多分,この曲は何度かCDで繰り返して聴けば好きになる作品だと思います

大迫力で演奏を終えたので大きな拍手を送りましたが,必ずしも曲そのものを十分に理解したうえで拍手をしたわけではないので,内心忸怩たる思いがあります   まだまだ予習・復習が足りないことを実感する今日この頃です

コメント
この記事をはてなブックマークに追加

「サントリーホール チェンバーミュージック・ガーデン」の「プ レシャス1pm VOl.3」でドビュッシー「フルート,ヴィオラ,ハープのためのソナタ」他を聴く

2017年09月23日 07時56分06秒 | 日記

23日(土)その1.昨日仕事休みだった娘が品川の祖父と相模湾に海釣りに行って,体長33センチのマグロを釣ってきました   娘は小型船舶操縦士免許を持っているので舟を操縦したようです.今夜お刺身にして食す予定です

 

     

 

ということで,わが家に来てから今日で1088日目を迎え,北朝鮮の金正恩委員長が21日,北朝鮮を「完全に破壊する」と宣告したトランプ米大統領の国連演説に対し,「過去最高の超強硬な措置の断行を慎重に検討する」との声明を発表した というニュースを見て感想を述べるモコタロです

 

     

      5年くらい慎重に検討しててくれないかな その間に超強硬措置を塾慮するから

 

                                           

 

昨日,夕食に「手羽先,大根と卵の煮物」と「生野菜とツナのサラダ」を作りました レシピでは「手羽元」を使うように書いてありましたが,売り切れだったので「手羽先」にしました   30分以上煮込んだので味が沁み込んで美味しかったです

 

     

 

                                          

 

昨日午後1時からサントリーホール「ブルーローズ」で「サントリーホール  チェンバーミュージック・ガーデン」の「プレシャス1pm  Vol.3」公演を,午後7時からNHKホールでN響Cプログラム定期演奏会を聴きました   ここでは「プレシャス1pm Vol.3」公演について書きます

プログラムは①ボニ「森の情景」から「ノクターン」,②バックス「哀愁的な三重奏曲」,③ドビュッシー「フルート,ヴィオラとハープのためのソナタ」,④武満徹「そして,それが風であることを知った」です   演奏は,ハープ=吉野直子,フルート=上野由恵,ヴィオラ=川本嘉子です

 

     

 

自席はセンターブロック2列目右側です.会場は6~7割ぐらい入っているでしょうか

1曲目はボニ「森の情景」から「ノクターン」です   メラニー・ボニ(1858-1937)はその才能をセザール・フランクに認められたフランスの女性作曲家です   この作品は1927年に作曲された4曲から成る組曲ですが,この「ノクターン」はその第1曲に当たります

吉野直子さんはパープル,上野由恵さんはグリーン,川本嘉子さんはブルーの衣装で登場し,早速演奏に入ります.この曲はハープから入り,ヴィオラとフルートが絡んできますが,全体的な印象として”ファンタジック”という言葉がピッタリの曲想で,独特の浮遊感があります

演奏後,吉野さんがマイクを持って,この日の演奏はドビュッシーの名曲を中心に組んだプログラムであることを説明し,2曲目のバックス「哀愁的な三重奏曲」の演奏に移りました   アーノルド・バックス(1883-1953)はイングランド生まれの作曲家で,ドビュッシーやワーグナーの影響を受けた多くの交響詩を作曲しました   この作品は単一楽章による作品です. この曲もハープから入りますが,次いで入ってくる川本さんの厚みのあるヴィオラが会場に響き渡ります   曲想としては,なるほどドビュッシーの影響を受けたような幻想的な印象を受けます

 

     

 

ここで再び,吉野さんがマイクで「川本さんと初めて出会ったのは,マールボロ音楽祭の時に同じ棟で過ごしました」と披瀝,川本さんは「上野さんは私が藝大で室内楽を教えていた時の生徒さんだったらしいのです.私は覚えていないのですが」と話し,上野さんは「尊敬する大先輩のお二人と共演できるのは最高の幸せです」と模範的な挨拶をしました

3曲目はこの日のメイン,ドビュッシー「フルート,ヴィオラとハープのためのソナタ」です  クロード・ドビュッシー(1862-1918)は1910年代に6曲から成る室内楽曲のシリーズを計画し,作曲を進めました  すなわち ①チェロとピアノ,②フルート,ヴィオラとハープ,③ヴァイオリンとピアノ,④オーボエ,ホルンとクラヴサン,⑤トランペット,クラリネットとバス―ン,⑥コントラバスと各種楽器のコンセールの6つです   この「6曲セット」という考え方は,古典派以前の「6曲一組」で作曲する形式(例えばモーツアルトの弦楽四重奏曲「ハイドン・セット」の6曲)を頭に入れたものです   この「フルート,ヴィオラとハープのためのソナタ」は1915年に書かれました  残念ながらドビュッシーは「ヴァイオリンとピアノのためのソナタ」まで作曲したものの,その後死去したため④以降の曲は作曲されませんでした   

この曲は「牧歌」「間奏曲」「終曲」の3つの楽章から成ります 「牧歌」はどこか「牧神の午後への前奏曲」を思わせるようなアンニュイな雰囲気があります   それにしても,フルートとヴィオラとハープという組み合わせを良く思いついたものだと感嘆します   比較的ゆったりした「間奏曲」を経て,「終曲」は極めた速いテンポで始まり,次第にゆったりした音楽に変わりますが,3人の息はピッタリで素晴らしいアンサンブルを聴かせてくれました

4曲目はドビュッシーの影響を受けた武満徹「そして,それが風であることを知った」です   タイトルは,19世紀のアメリカで活動した詩人エミリー・ディキンソンの作品から採られた一節です   名フル―ティスト,オーレル・二コレのために書かれた作品で,ヴィオラ=今井信子,ハープ=吉野直子との共演で初演されました

この曲もハープから入りますが,吉野さんの美しいハープにのって,上野さんのフルートと川本さんのヴィオラがモティーフを繰り返し演奏します

会場いっぱいの拍手に3人はラヴェルの「亡き王女のためのパヴァーヌ」をアンコールに演奏しました   この曲も名曲ですね   中身の濃い70分のコンサートでした

 

     

 

コメント
この記事をはてなブックマークに追加

第一生命ホール「室内楽 ホール de オペラ 林美智子の『フィガロ』!」のチケットを取る/山田洋二監督「家族はつらいよ2」を観る~新文芸坐

2017年09月22日 08時07分38秒 | 日記

22日(金).わが家に来てから今日で1087日目を迎え,米連邦準備理事会(FRB)が20日の公開市場委員会(FOMC)で,2008年の金融危機後の量的緩和政策を完全に終結し,大幅に膨らんだ保有資産の縮小を始めると決めたというニュースの一方で,日銀が21日に開いた金融政策決定会合で,短期金利をマイナス0.1%程度に誘導する金融緩和策の現状維持を決めた というニュースを見て感想を述べるモコタロです

 

     

                  アメリカは危機管理が出来ているけど 日本はいつまで物価上昇第一主義なのか?

 

                                           

 

昨日,夕食に「豚もやし炒めのおろしポン酢かけ」「生野菜とワカメのサラダ」を作りました   本当は大根おろしの上に小葱をのせるのですが,忘れました   大勢に影響はありません

 

     

 

                                           

 

来年3月18日に開催される「室内楽 ホールdeオペラ 林美智子の『フィガロ』!」のチケットを取りました   メゾソプラノの林美智子さんのプロデュースによるモーツアルトの歌劇「フィガロの結婚」の上演です   一般発売は9月26日ですが,WEB登録しているので先行発売で手配しました   出演は下のチラシ(フライヤーでしたね)に掲載の通りです.なぜこの公演のチケットを取ったかというと,昨年3月,ほぼ同じ出演者によるモーツアルト「コジ・ファン・トゥッテ」を聴いて本当に楽しかったからです

 

     

     

                                            

 

昨日,新文芸坐で山田洋二監督映画「家族はつらいよ2」(2017年・117分)を観ました   これは,熟年離婚をめぐって繰り広げられる平田家の大騒動を描いた「家族はつらいよ」の続編にあたります

平田周造(橋爪功)はマイカーでの外出を楽しみにしていたが,高齢者の危険運転を心配した家族は,周造から運転免許を返上させようと画策する   それを察知した周造は大激怒し,平田家は不穏な空気に包まれる   ある日,妻・富子(吉行和子)が海外旅行に出かけることになり,つかの間の独身貴族を楽しむ周造は,行きつけの居酒屋の女将かよ(風吹ジュン)を乗せてドライブする    その途中,高校時代の同級生・丸山と意外な形で再会を果たす.しかし,その直後に交通事故を起こしてしまうが,かよの機転で事なきを得る  その後,周造は高校時代の仲間を集め70歳を過ぎても肉体労働をする丸山を励ます会を開き,その夜自宅に泊める.ところがその翌日,平田家に大変な騒動が巻き起こる

 

     

 

「男はつらいよ」の主人公フーテンの寅さんは,地方への旅の先々で出逢った美女に恋をして,結局は失恋して,せっかく帰った故郷のおいちゃん,おばちゃんの家からフラっと旅に出て行きます   この「家族はつらいよ」の主人公・周造は3世代同居の大家族の主なので,常に家に居て唯我独尊,我がまま放題に生きています

1作目の「家族はつらいよ」のテーマは熟年離婚でしたが,「家族はつらいよ2」のテーマは孤独死です   日常的に報道される孤独死の問題に接するとき,核家族化が進む中,いかに多くのケースがあるのかを考えさせられます   山田洋二監督の映画は,深刻な問題を笑いをまぶして提供することによって,より身近な問題に引き付ける意図があるように思います

ところで,橋爪さんのご子息が覚せい剤がらみで世間を騒がせたのは,ちょうどこの映画がロードショー公開された頃だったのではないかと思います   玄関のインターフォンでコメントを求められた橋爪さんが「家族はつらいよ痛(ツー)」と言ったかどうかは分かりませんが,さすがにインタビューに来た週刊誌記者に「しつこいな,てめえ”差し詰め”インテリだな」と寅さんまがいの暴言を投げつけたという話はないようです

コメント
この記事をはてなブックマークに追加