トジハジ日記

日記代わり、家族への発信用として利用させていただいてます。内容はいろいろですが登山が趣味で、公開は山行記録がメイン。

2024.3.14 奥美濃 高丸、烏帽子

2024-05-14 12:27:30 | 日記

烏帽子頂上から高丸を望む。左の尾根が登りのルート。

体調不良でこの3,4か月間、山らしい山へ行っていないし、行く気にもなかなかなれなかったが、所属していた山岳部後輩の若手Y君から”高丸に行きませんか”との電話があった。私の理解では高丸は能郷白山に次ぐ奥美濃第二の高峰だ。にも関わらず国土地理院の地図にはその名がのっていない。すぐ尾根続きで隣にある三周ヶ岳は大人気の山なのだが。以前、三国岳や、笹ヶ峰から見た高丸(別名:黒壁)は堂々としていて私も以前からいつかは登ってみたいと思っていたので行くことを即快諾した。

5時40分頃、高丸に続く尾根の取りつき点近くにある橋に到着。曇天だが時々青空がみえるので気分のよい稜線漫歩と奥美濃の山々の眺望が期待できそうで気持ちがはやる。準備をしているとけたたましいエンジン音の軽トラがすごい勢いで走ってきてすぐそばに止まった。言葉を交わすと我々の逆コースをとるとのこと。このコースを何度も経験されているようだった。途中で会いましょうといって別れ我々はまず高丸に続く林道に向かった。林道から少し進み、尾根に突き上げる斜面の取りつき点に来たが残雪が斜面に無く、恐らく尾根上もブツシュで面倒そうなので林道を終点まで行って、そこから突き上げる尾根にルートをとることにした。林道には数日前に降雪があったせいか雪がしっかり残っており、ズボズボと埋まるのでしばらく歩いてからワカンを装着。ワカンをつけると快適で、はやり装着を面倒くさがってはいけない。体力が持てば烏帽子まで行くので、その時に使う下りの尾根の雪の付き具合などを見ながら林道を進み、7時50分頃に林道終点に到着。ここから主尾根に向かって枝尾根を登った。取りつき付近はブツシュこぎで先が思いやられたがすぐに快適な雪の斜面に変わり、淡々と疎林の中を気持ちよく登高。雪が緩んできて時々踏み抜きなどがあったが10時14分に高丸と烏帽子をつなぐ稜線上に到着。ほとんど休憩もせず、そのまままずは左に折れて高丸に向かう。果たして高丸から見える景色はどんなであろうかと期待が膨らむ。途中でポールが灌木に引っ掛かり強引に進もうとしたらぽっきりと折れてしまった。やはりや安物はいけない。一本しかもってこなかったのでピッケルに変えたがズボズボ埋まって実に歩き難いので、Y君の1本を貸してもらった。11時頃、予定より早く待ち焦がれたの高丸頂上に到着。狭い頂上を予想していたが、予想に反してとてもだだっ広いところだった。しばらくの間、奥美濃の山々の素晴らしい眺望を堪能してから、烏帽子へ向かう。一旦もと来たジャンクションまで下り、そこからアップダウンのあまりない尾根を進む。遠くからみると烏帽子はその名の通り鋭い山容だ。烏帽子側のジャンクションピーク近くまで来ると真っ白な急斜面に小さく動いている黒点が見えた。恐らく今朝、言葉を交わした人だろうが、なんだかえらく急斜面のところを登っているように我々も苦労しそうに思えた。ジャンクションにつくと、烏帽子を登っているいる人のトレースが下から続いていた。ここからトレースはやや複雑についていて、その巧みさに感心するところもあった。烏帽子の登高者が下降し始め、それを目で追いながら進み、我々が烏帽子の斜面に取りつく手前で、下降してきた人に会った。我々は早朝にあった人とすぐにわかったが、先方は我々の進み具合が早かったので、先方はしばらく朝に会った我々とは理解できなかったようだった。ようやくわかっていただき、しばらくの間、奥美濃の山々のことについて話し込んだ。やはり今朝、はやり奥美濃の精通者でいろいろ山座同定に助けていただいた。年齢をお聞きすると71歳とのことだった。私も自分の年齢も言うと少し驚いてみえた。これから高丸に向かうのですかと問うと今からではもう遅いから高丸手前のジャンクションピークから下降するとおっしゃってみえた。いよいよ最後の烏帽子の登りにかかり、13時ころ烏帽子山頂に到着。高丸の往復だけで十分と思っていたので、ここまで来れたことに大満足。頂上からはラッセルで苦労させられた想い出深い蕎麦粒岳や、土倉、大ダワ、横山岳方面の山々の景色を堪能。この頂上で今日、初めて大休止をとり腹ごしらえをした。下山は烏帽子山から少し下ったところにある奥美濃の主が登りに使った尾根にルートをとった。芸術的とも思われる一糸乱れぬワカンのトレースが延々と続いていて、主の技術力、体力に感服させられた。そしてそれを我々の乱れた足取りで崩していくのは実に気が引けた。一か所、慎重さを要求されるよう注意箇所があったが、意外に長かった尾根を16時頃に無事に下り終え駐車地に続く林道に降り立った。16時50分に駐車地到着。奥美濃の主の車はまだそこにあった。我々がその場を去る時、すでに日没が迫っていたが、主は初志貫徹で高丸まで行ってしまったのだろうか。

行動時間: 10時間57分
忘備録: アイゼン未使用。ワカンはほぼ終始使用。雪のある時はテントはどこでも張れそうなので次回はのんびりと三周ヶ岳までいってみたい。









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