前金剛頂上
北アルプス劔岳(右奥)から続く北方稜線
今回は富山県と岐阜県の県境付近にある200名山のひとつである、いかにも信仰の山という感じのする名のついた金剛堂山です。奈良時代に山岳信仰の山として開かれたそうで全国から多くの信者が訪れるそうです。
五箇山IC経由で栃谷の登山口からスタート。前半は落ち葉を踏みしめ気持ちのよい登高が続く。気温はかなり低いが登りはやはりすぐに汗が出てきて下着一枚で十分。3km付近から恐らく昨日降ったであろう雪が笹に積もって登山道に覆いかぶさるようなところが多くなってきた。すぐにでも雨具を着るべきだったが、ついつい面倒で下着のまま笹をかき分けながら進み、全身ぐしょぬれになってしまった。さすがに体が冷えるので途中で上下とも雨具を付けたが遅すぎた。ぎりぎりになってからしか行動しない性格なので失敗ばかりして反省するのだが学習能力が無い。頂上近くになってくると白く雪を冠った北アルプスの全貌が望めるようになってきて気分も高揚してくる。とくに真っ白な山並みにあって岩壁の山、劔岳のピラミダルな姿が圧巻だ(写真で表現する力がないのが口惜しい)。昨年の早春に訪れた劔岳から続く北方稜線の毛勝三山も大きく見えた。途中で先行した単独に人にあった。奥金剛までいってきたと言っていた。我々はそこを超えて一回りしてくる計画だが、このコンディションでは先行きが少々気懸り。200名山の前金剛頂上には11:15時に到着。とても広々としていて立派な社や方位盤もある。シーズン中は多くの人で賑わうことだろう。展望は360度で今まで足跡を残してきた山々の多くが見える最高の眺望に恵まれた。来春、山スキーで行きたいと思っている人形山は西にひときわ大きく見える。残念ながら富士山は雲で見えなかった。15分程度の休憩で腹ごしらえをして次の中金剛(最高峰)、奥金剛を目指す。ここからの草原の景色がまた格別。この風景は奥金剛を少し超えるまで続くので200名山の前金剛を登っただけで満足して戻るのは余りにももったいないと思う。草原も雪景色も素晴らしかったが、雪をまとった遠くの樹々がまるで桜が満開したかのように見えたのが強く印象に残った。奥金剛に12:07到着。風が出てきてじっとしていると寒いので、わずかな立ち休憩をして通過した。ここから東俣登山口までの間は部分的に視界のきかない藪漕ぎがあるので方向を誤まらないようにしないといけない。しばらくして東俣登山口に到着し、ここから東俣谷林道入口までとても広い車道のような道を下る。4WDならここまで上がってこれそうだ。東俣乗越に14:08に到着。後は時間の問題なので、ここで今日初めて腰を下ろして休んだ。ここから今日のスタート地点の栃谷登山口まで約5km。今日の思いがけない雪景色の登山を振り返りながら満ち足りた気分で最後の林道歩きを楽しんだ。
コースタイム(休憩など含む)
栃谷登山口 8:40 ⇒ 前金剛 11:15 ⇒ 奥金剛 12:07
⇒東俣乗越の林道入口 14:08 ⇒ 栃谷登山口 15:43