トジハジ日記

日記代わり、家族への発信用として利用させていただいてます。内容はいろいろですが登山が趣味で、公開は山行記録がメイン。

2022年9月26日 新潟焼山

2022-09-28 17:37:11 | 日記

焼山山頂と火口湖

雲海の向こうに富士山が見えた。右は八ヶ岳連峰。 

正面の山々を超えてやってきた。帰りも長い。バックは北アルプス。後立山連峰から穂高連峰まですべて見えた。

コースタイム
金山登山口 3:27  焼山頂上:9:26  金山登山口 15:07

かなり自宅から遠いので躊躇していたが、以前から行ってみたかった新潟の焼山へいってきた。天狗原の美しさと活火山である焼山の荒々しさが魅力の山旅だが毎度のことながら今の自分の体力でできるのかどうかが心配。しかし、来年は無理だろうと思い、思い切って実行することにした。

25日日曜日の午前11時頃に家を出て16時ころに小谷温泉に到着。途中、コンビニで夕食のカツどんを購入した時に下車しただけなのでさすがにほぼ5時間連続の運転は堪える。金山登山口で車中泊。 山奥に一人だけなので毎度のことながら暗闇の不気味から妄想が広がって一睡もできない。翌日3時頃に起き上がり、カップニュードルを食して3時30分頃に登山を開始した。暗闇の中をラテを頼りに登る。1時間ほどでこのコース唯一の水場に到着。噂どおり今にも枯れそうな水の勢いだ。今回は3.5L担いでいるので補給は必要なしと判断してそのまま登り続けた。5時30頃に東の空が白み始め、山々のシルエットがくっきりと浮かび上がってきた。北アルプスの旭岳から穂高岳までまだ黒いが識別でき、反対側も遠くは八ヶ岳連峰、浅間山から志賀高原にかけての山々がみえてきて、素晴らしい一日の始まりに気持ちが高揚してくる。そんな景色を楽しみながら、まずは天狗原山を目指す。天狗原山は信州100名山の中の一つで、体調次第ではここまで登れれば十分と内心決めているところだ。樹林帯を抜けると一気に明るくなり、しばらく進むと笹原が広がりはじめ高山の雰囲気に変わってきた。天狗原山らしき丘が近づいてきたら、丘に続く道の正面に突然、黒い塊が目に飛び込んできて、ついに焼山が姿を現した。登山開始から約3時間で第一目標の天狗原山山頂に到着。広々とした高原の雰囲気がなんとも心地よい。周囲の山々を眺めていると、遠くにかすむ富士山が見えた。見えるとはまったく思っていなかったので大感激した。こんな絶景は久しぶりだ。先はまだ長いのでゆっくり休んではいられない。次のピークである金山はすぐ近くに見え、そこまで実に気持ちのよさそうなトレースが水平に続いているようにみえたが、アップダウンがあって、このあたりからペースが急激にダウンし始めた。約1時間後に金山山頂に到着。ここを経由して雨飾山へも行ける。積雪期ならここでテント泊すれば焼山ピストン後に雨飾山周回が楽しめるだろう。金山からは、たおやかな稜線が富士見峠まで伸びていて、小さなアップダウンはあるが気持ちの良い稜線漫歩だった。富士見峠では笹ヶ峰からのトレースを探したがわからなかった。この富士見峠から焼山の頂上までは距離的に近い。道でもあれば1時間以内で頂上に立てるだろう。しかし実際の登山道は反対側の笹倉温泉からのルート上にある避難小屋の泊岩まで下降気味の長いトラバースをしなければならない。それが焼山を回り込むように続いていて、どんどん焼山山頂からは離れていってしまう。樹林帯まで高度が下がるとやっと笹倉温泉ルートに合流した。合流後10分程度の登りで避難小屋のある泊岩に到着。名前の通り岩の中にあるような小さな避難小屋だった。ちょっと立ち寄ったあと最後の登りにかかる。再び樹林帯を抜けると、歩きにくいザレ状の道にかわった。もうすぐ頂上かと思ったら、すっかり事前調査の知識から消えていた鎖場のある岩場が現われて一瞬戸惑う。果たしてこんな岩塔のようなところが登れるのだろうかと不安になる。岩塔の割れ目の間をロープと鎖を頼りに登るが、疲れた脚と重荷でバランスが悪く、慎重に登った。この岩塔を乗り越すと、少し離れたところに今度は間違いのない頂上が見えた。9時30分頃に新潟焼山の頂上に到着。達成感が込み上げてきた。頂上はさすがに風が強くて下着1枚では寒くて長居はできない。記念の写真を取り終えると安全に大休止できる場所まで引き返した。例の岩場を慎重に下り、火口の底のようなところで風を避けてザックをおろしてマットを敷いて横たわる。昨年に痛めた腰のせいで、6時間も歩くとたまらなく痛だるくなり仰向けでしばらく寝ないと歩き続けれなくなってしまった。だから2/3等身大に近いマットを最近は持ち歩いている。雨飾山の頭付近が見えるこのお鉢の中での休憩場所は風も無く快適、そして賽の河原のような雰囲気のところだった。エネルギーをしっかりと補給した後、長い帰途にかかる。かなり疲れたので、遅いペースになってしまったが休憩はほとんどとらず淡々と歩いた。天狗原山に戻った時は、まだここから3時間程度の下りが残っているのだが、間違いなく日没前には下山できる確信が持てて一安心した。例の枯れかけの水場に14:38到着。がぶ飲みしたら、不思議なことに一気に体力回復(14:38)。今までのヨタヨタした足取りがしゃきっとなった。ものの本には浸透圧云々のため、がぶ飲みしても尿として排出されるだけと書かれているが、カサカサ気味の皮膚がジトッとしてきたので、がぶ飲み問題なし! そしてそれから約30分後の15時7分、無事、愛車の待つ金山登山口に降り立った。

*翌日、360度の大展望があり、雨飾山を正面間近に見ることができる大渚山を登ってから帰途についた(記録はYAMAPに掲載)。
<忘備録>
水: 3.5L持参
ザック総重量 10kgオーバー(ビバークも考え、いろいろ持ちすぎた)
食したもの: アンパン1,メロンパン1,バナナ1,エナジー2,スティック状羊羹6、飴1,ブドウ糖1,
手をつけなかった行動食:カロリーメイト1箱、ビスケット2袋、柿ピー2袋、干しブドウ&ナッツ1袋、スティックパン5本、アーモンドチョコ1箱、一口飴類多数、梅干し2個、他
軌跡: YAMAP クラハイ小牧A 参照





2022年9月13日  鶴平新道から妙法山、野谷荘司山、三方岩岳

2022-09-18 19:57:27 | 日記

やっと目の前に現れた妙法山。ここから100m下って100m登り返すと頂上。

約1カ月半振りの登山で、スタミナがとても心配だが以前から行ってみたかった白山と三方岩岳のルートの途中にある妙法山へ出かけた。私の足では最低10時間はかかるので家を時半に出た。野谷荘司山へまっすぐ突き上げる尾根コース(鶴平ルート)の登山口に6時過ぎに到着。慌ただしく準備を整え6時15分に登山を開始。数年前の積雪期にこのコースを下ったことがあるのだがもうほとんど記憶がない。登山口は標高710mくらいなのでまだ残暑の時期とはいえ,涼しいだろうと期待してきたのだが、涼しいどころか蒸し暑くて登り始めて10分もしないうちに汗が額から吹き出し始める始末。赤頭山というピークまでは急登が続き、この暑さでかなり体力が奪われてしまった。野谷荘司山にほぼコースタイム通りの3時間で到着。なんとか到着したもののバテバテで、ここから妙法山を4時間かけて往復するのだが、この日差しの中ではまったく自信がない。3L持参した水では全く足りない状況だったので、妙法山はあきらめて、もう三方岩岳経由で戻ろうという気になってしばらくの間、立ちんぼう。意を決して妙法山へスタート。幸い、途中に小規模な湿原があり、池塘があったので帰りに水が補給できると思うと気が楽になった。妙法山は稜線を進んでもそれらしきピークがなかなか見えてこない。妙法山とわかるピークがやっと見えると100m強の下りと登りが最後に待っていて、休み休みのペースながら10時44分に待望の三角点のある妙法山頂上に着いた。こじんまりした頂上だが、草木が無くてごろ寝ができた。頂上からの展望は期待通りだった。ここまできても白山がまだま遠くに見える。ここから白山までは日本の数少ない原生林の秘境だ。いつの日かは歩いてみたいと若い時から思い続けてきたのだが……..。頂上からの展望は抜群。山スキーで登った猿ケ馬場山や人形山方面山々がよく見える。山体崩壊で帰雲城を呑み込んだ帰雲山がすぐ前に見える。反対側にはおいづるケ岳や大笠山など過去に登っきた懐かしい山々が見え山座同定などで1時間近くも滞在してしまった。これほど頂上で滞在したことは今までになかった。11時30分頃、妙法山を後にする。体力が少し回復し、順調に毛氈平までくると、これなら欲張って三方岩岳経由での下山も可能と思い始めた。池塘で1L補給し熱中症に備えることができて勇気百倍。今回、珍しく浄水器を持参して正解だった。野谷荘司山に集会コースへ行くタイムリミットである13時頃に戻ることができたので三方岩岳経由の周回で戻ることに決定。約1時間で“三方岩岳頂上“と書かれた真新しい金属プレートが岩に埋め込まれている頂上に到着。以前に来た時は雪で隠れていると思っていた三角点がやはりここには見当たらない。おかしいと思いながら下っていくと三方岩岳と書かれた標識があった。恐らくそちらの方にあるのだろうと帰り道から外れて進むと三方岩岳と書かれた標柱があった。再び帰りの道に戻り、馬狩下山口へ向かう。約1時間30分でこちら側のコースの登山口である白山白川郷ホワイトロードの馬狩料金所に到着。もう誰もいなかったが広い料金所の片隅に自動販売機をみつけコーラを買う。ここで飲んだコーラは格別の美味さだった。ここからしばらくホワイトロードを歩き、車を停めてある鶴平新道登山口に戻った。16時57分着。1ヶ月半振りの山は体力不足を身にしみて感じたが、それでもまだ一人山旅の楽しさの方が上回っているようなのでまだ暫くは山登りを続けられそうだ。

コースタイム:
鶴平登山口 6:15  赤頭山  8:22   野谷荘司山 9:01  美濃原山  10:16  妙法山  10:44
美濃原山  11:52  野谷荘司山  13:04  三方岩岳頂上  14:02  三方岩岳三角点  14:47
馬狩料金所登山口  16:13   鶴平登山口  16:50