司法書士内藤卓のLEAGALBLOG

会社法及び商業登記に関する話題を中心に,消費者問題,司法書士,京都に関する話題等々を取り上げています。

新株予約権付ローンの拡がり

2008-03-14 00:34:22 | 会社法(改正商法等)
http://veritas.nikkei.co.jp/scramble/index.aspx?id=MS3Z06012%2006032008

 新株予約権付ローンの普及には、「持ち合い復活による買収防衛策ではないか」との批判が出ている。

 以下は、東証社長の記者会見要旨である。

「最近では、新株予約権付ローンという仕組みについて、我々は注視しております。これは新株予約権を担保とするローンですけれども、新株予約権が行使されますとローンが消滅する仕組みでして、事実上、ローンの貸付人である金融機関に対して、CBを割り当てているのと同様の効果を持つものであります。
 もちろん、この手のローンがすべて問題であるということを申し上げているわけではございませんが、CBの中でもMSCBが問題になっているように、このローンの場合も設定される条件次第では、1つは議決権や経済的価値が大幅に希釈化するおそれがあります。それから2番目は、買収防衛目的だけに利用される可能性がある。それから、メインバンクさんがこれを引き受ける場合、当該のメインバンクによる権利濫用の可能性が非常に高まるということであります。
 こういった懸念があるということで、この手のローンをお使いになる場合には、くれぐれも株主の権利、特に既存の株主の権利に配慮しながらお使いいただきますように、上場会社の皆様初め、それをアレンジします証券会社、あるいはローン等々を出します銀行など、関係者の皆様にも、当然、資本市場の育成、あるいは秩序という面からも、十分良識ある行動をとっていただくようお願い申し上げたいと思います。」
http://www.tse.or.jp/about/press/080228.pdf
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