司法書士内藤卓のLEAGALBLOG

会社法及び商業登記に関する話題を中心に,消費者問題,司法書士,京都に関する話題等々を取り上げています。

消滅時効の完成後に債務の一部を弁済しても,債務者が時効援用権を喪失しない(宇都宮簡裁判決)

2013-04-03 11:44:16 | 消費者問題
 月刊登記情報2013年4月号に,判決速報「債務者が消滅時効の完成後に債務の一部を弁済しても、債務者において時効を援用しないと債権者が信頼するに足りる状況が生じたとはいえず、債務者の時効援用権は喪失しないとした事例(宇都宮簡判平24・10・15)」が紹介されている。

 消滅時効の完成後に,10円でも弁済させれば,債務の承認であるとして,時効援用権を喪失する,というネタ話があるが,上記は,「債務の承認による時効援用権の喪失の有無は,事案の内容,時効完成前の債権者と債務者との交渉経過,時効完成後に債務を承認したと認め得る事情の有無,その後の債務者の弁済状況等を総合し,債権者と債務者との間において,もはや債務者が時効を援用しないであろうと債権者が信頼することが相当であると認め得る状況が生じたかどうかによって判断することが相当である」として,信義則上,被告が時効を援用することが否定されることはない場合があるとしたものである。ちなみに,被告訴訟代理人は,司法書士小澤吉徳さん(静岡県会)。

 宇都宮簡裁では,同じ貸金業者について,同内容の判決が続いているようだ。

cf. 名古屋消費者信用問題研究会HP
http://www.kabarai.net/judgement/other.html
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