毎年、この時期に、神奈川県相模原市の橋本駅前にある、杜のホールで、「若手落語家選手権」が開催されている。
私が応援している、柳家吉緑が、今日開催の予選第2日目の勝利者となり、3月8日の本戦に駒を進めた。
この大会は、二つ目の落語家が、持ちネタの中の自信のあるネタを演じ、観客の投票で勝利者を決めると言う方式である。
毎回5人ずつ、4回の予選会の勝者と各回の2番手の内最も惜敗率の高位の1人計5人で、決勝戦が行われる。
会場は、有料である上、チケットのまとめ買いも枚数制限があり、いわゆる組織票を集めることは難しくなっている。
演じる順番は、当日、壇上で抽選で決めるが、今日の出演者の順番と出し物は、次の通りである。
柳家吉緑「締め込み」
立川志の彦「そば清」
瀧川鯉白「ハローワーク」
桂伸べえ「新聞記事」
三遊亭伊織「棒鱈」
いつもの高座なら、話を楽しむだけですむが、大会と言うことなので、自分なりに次の項目を採点しながら聴いた。
・前ふりから導入までの展開
・語り口の滑らかさ
・登場人物の語り分け
・動作・身ぶり手ぶり
・「落ち」の切れの良さ
さすがの吉緑も、一番バッターと言うことで、最初は緊張が見られ固さが感じられたが、総じて、ほぼ実力通りの熱演だったと思えた。
私の予想では、学士会寄席や「いだてん」のエキストラなどで活躍しており、地元・神奈川県大和市出身でもある三遊亭伊織が、吉緑のライバルになると考えていた。
結果的にも、語り口・動作には差が無く、語り分けでは吉緑の方が女性らしさが優れていたと言う、僅差だと思った。(「落ち」についても、伊織は「唐突さ」があり分かりにくかった)
全員が演じ終わり、観客の投票が終わったところで、3つの協賛団体から特別賞が提供された。
何と、三者とも、三遊亭伊織に与えられたので、この時点では、「伊織の勝ち」と思われた。
しかし、投票結果の発表で、「吉緑の勝ち」が告げられると、吉緑の満面に喜びが溢れた。
私の周りでは、「よかった」と言う、安堵の声が溢れた。
伊織は、第2位になり、惜敗率でも、第1日目の2位を上回り、決勝戦進出の可能性を残した。
吉緑には、自信を持って、是非、体調万全で決勝戦に臨んで欲しい。
「多摩丘陵越え雪の富士輝ける」(笛吹朗人)
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私は、柳家吉緑さん(千葉県東金市出身)を応援しています。
柳家吉緑オフィシャルサイト
yanagiyakichiroku.wixsite.com/kichirokuofficial