鬼山竜也の住宅業界 商売の王道

良い家づくりに真剣に取り組んでいる方々が、お客様のためにより良い仕事が出来るようになるためのヒントになれば、嬉しいです。

【4822回】 不快で理不尽な環境のありがたさ

2024年03月13日 | 住宅コンサルタントとして

私が大好きで、かつ弊社の7月主催のセミナーで

講演していただく予定の高森勇旗さんと楠木健さんの対談の動画が

YouTubeにUPされています。

 

その動画の中で私が改めて感じたことは、

不快から抜け出したい、と心底感じた時に、

人はとてつもない努力ができるのではないか、

ということ。

 

その逆で、居心地が良すぎる環境下だと

自分のこれまでの生き方を変えるくらいの

思い切った行動ができないのではないか、

とも思いました。

 

私自身が住宅業界のコンサルを目指したのは、

住宅会社の経営について学びたい、

そして良い家を建てる会社を1社でも増やしたい、

という思いからなのです。

 

でもこういう気持ちになったのは、

北海道で建築資材メーカーの営業マンとして、

ハードワークしていた時に、

担当させていただいていた住宅会社の監督や経営者に

理不尽な対応をたくさんされたことが大きいかも、

と改めて思い出したのです。

 

ちょっと自分の気に入らないことがあると、

取引停止をちらつかせる。

 

Aという商品を注文してきたのに、

それを納品すると、俺はそんなこと言っていない、

という嘘をついて、新しい商品を入れさせる。

 

自社の施工ミスなのに、商品のせいだ、と言いがかりをつけ、

お施主様の対応をメーカー側に丸投げし、

それが難しいというと、「お前のとこの商品、二度と使わない」という。

 

接待を露骨に要求してくる。

 

注文内容を決め、金額も決めたのだが、

現場でいろんな追加が出た際、

「そんなの、そっちが持ってよ。

だって金額、発注前に決めただろ」

とごり押ししてくる。

 

こうした経験を通じて、私自身、

こういう住宅会社や担当者が市場から退場せざるを得ない、

そういう業界にしていきたい、と思っていたような気がします。

(もちろん優しくて素晴らしい住宅会社さんも

たくさん担当させていただいてました、念のため)

 

そのためには、お客様の方を向いて良い家をつくろう、

と思って真面目に取り組んでいる会社が増えた方が良い、

という感じで自分の考えがつながっていったような気がします。

 

もし素晴らしいお客様しか担当させていただいてなければ、

コンサルに転職しようと思っていなかったかもしれません。

 

理不尽で辛い環境から抜け出そうと思った時に、

人は悪初的な行動力を発揮する。

 

その逆で、非常に良い環境にいると、

そこから抜け出そうと頑張りづらい。

 

そう考えると、不快で理不尽な環境下で仕事をできたことって

自分にとってとても良かったと思いました。

コメント
  • Twitterでシェアする
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする