言葉って面白い!

この日本語、英語でなんていうの?その奥に深い文化の違いが見えてきませんか。

花は桜とする日本

2010年04月04日 | 四季
今年は、桜が咲き始めた直後に冬が戻ったかのような寒さとなり、ずいぶん花がゆっくりと咲いたことで長く楽しめる桜シーズンとなりました。
今日も東京は、曇り空でパラパラと雨が降る肌寒い一日でした。

東京では、桜といえばソメイヨシノが多く、あちこちにソメイヨシノが並ぶ桜の名所があります。
最近桜の名所として注目を集めるようになった目黒川沿いの並木を見に行ったら、大変な人混みで100メートル歩くにも一苦労。あっさりと離脱してしまいました。
花見は江戸時代から庶民に親しまれた娯楽の一つで、桜の木の下で飲み食いする伝統もそれ以来のようです。

ところで、日本人は花といえば桜を指すほど桜を愛してきました。
有名な話ですが、かつて万葉の時代には、花といえば梅だったといいます。
それが平安前期の古今和歌集あたりを境に、和歌の中で花といえば桜を指すことが多くなりました。
以来、単に花といえば桜を指す文化は完全に定着しています。

今も花見といえば、通常は桜の花を見に行くことを指します。
今年のように、桜の季節に冬の寒さが戻ることを「花冷え」と言います。
またここ数日そうであったように、桜の季節に曇り空になることを「花曇り」と言います。

考えてみれば、イングランドの国花は「バラ」で、西洋では古くからバラは美しい花の代表格として扱われていますが、英語でflowerと言ったらすぐにバラのことを指す、ということはありません。
いかに日本人が桜を特別な花と考えているか、その一端がうかがえると思います。
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