言葉って面白い!

この日本語、英語でなんていうの?その奥に深い文化の違いが見えてきませんか。

ワナビーとは?

2009年10月11日 | ニュース
最近、アメリカの俗語でwannabe(ワナビー)という言葉があるそうです。
スターなどに憧れて、そんな風になりたいと思うほど心酔している人たちのことを指します。
例えば、a Bond wannabeといえば、ジェームズ・ボンドの心酔者ということです。

このwannabeは、want to be(~になりたい)のアメリカ訛り=wanna beからきています。
アメリカ英語ではしばしば tをきれいに発音しないケースが見られます。
waterは、カタカナで書くと「ウォター」よりも「ウォラ」の方が近い発音になっています。
inter cityは、アメリカ人の発音をイギリス人が聞くと、inner cityと聞こえることもあるとか。

日本人にとっては、アメリカ英語が聞き取りにくい理由の一つになっていますが、このt抜きの発音が新しいwaanabeという新しい言葉を生み出すというのも、面白い現象だと思います。

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新しいこと始めません!?

2009年10月11日 | 日々の暮らし
ある広告のちらしにこんなキャッチコピーがありました。

「秋です!新しいこと始めません」

なんとも後ろ向きの宣言です。
もちろん、これは明らかに脱字。
本当は「秋です!新しいこと始めませんか」という誘いの文句なのでしょう。
笑える脱字です。

日本語は英語と違い、一音節でも欠落すると意味がまるで変わってしまう、と昨日のブログで書きました。
この宣伝文句は、そのことを明確に表している例かもしれません。
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本当の英語って?

2009年10月10日 | 語学学習
近年、英語も多様化しています。
シンガポールや香港、インドなどの英語は、アメリカ英語やイギリス英語とは明確に違う単語を多々使っていますし、それぞれの国の訛りを持つ英語が国際社会では有用なコミュニケーションツールとして使われています。

実は本家本元のイギリスの中でも、どの英語が本物か、ということについては揺れているようです。
かつてはBBCのアナウンサーや教養のある階層が使っていたRP(Received Pronunciation)が、イギリス標準英語として広く認識されていました。
RPは、広く容認される英語発音、という意味で、外国人が学ぶモデル英語も基本的にはこれです。

しかし近年では、Estuary English(河口英語)という新しい発音で話す人が増え、将来的にはこちらが標準になるのではないかといわれているようです。
河口、とは、ロンドンからテムズ川の河口に向かって広がる地域一帯を指し、ロンドンのコックニーを話す労働者階級とも、王族などの上流階級とも異なる中間階層が住んでいる地域です。
訛りが強く俗っぽいコックニーとも、日常使うには高級すぎるRPとも違う、中間的なアクセントだそうです。

現在RPを使う人口がイギリスの3パーセント程度という調査もあり、標準の英語って何だろう、と疑問にもなります。

日本語では、多用な方言を伝え残すべきだという声が強い一方で、標準アクセントというものがあります。
若干の個人差はあれ、テレビのアナウンサーが話す言葉は、大きくいえは一種類です。
ところが、イギリスでは、近年はBBCのアナウンサーも必ずしもRPではない発音で話すようになっており、英語ではもはや「標準というものはない」と言い切る学者もいるのだそうです。

もともと英語は、イギリス英語とアメリカ英語という大きな2つの潮流を持ち、さらにアジアも含め、各国でそれぞれの形で発達している言語です。
標準、という考え方自体が、もはや馴染まないのかもしれません。
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スピード英語に追いつけないネイティブ

2009年10月10日 | 語学学習
英語ネイティブの中にも、ペラペラと早口でしゃべる人もいれば、ゆっくりと噛み砕くように話す人もいます。
我々日本人にとっては、早口でしゃべるネイティブの会話は難物で、私などはほとんどまったく知らない別の言葉に接している気がしてしまいます。

ところが聞いてみると、意外とネイティブでも、早口の英語が聞き取れないことがあるのだそうです。
それを聞いて、ふと思ったのですが、日本語では「早口だから」という理由で「聞き取れなくなる」ことはあまりありませんね。
訛りが強かったり、方言で知らない単語が出てくると「意味が分からない」ということは多々ありますが、そうではなくごく標準的な日本語であれば、まくしたてるように早口でしゃべっても「聞き取る」ことは確実にできます。
英語の場合、特にアクセント(訛り)が強くない標準的な英語でも、スピードが早くなり過ぎると、ネイティブですら聞き取れないことがあるというのです。

この違いは、どうやら言語の構造にあるようです。
英語は、子音だけの音やシュワと呼ばれるあいまい母音が多く、それらの発音は会話の中ではストレスの置かれる母音に比べると軽視されます。
たびたび細かな子音は早口になると発音されなかったり、次の母音とリエゾンして別の単語に聞こえるような発音になったりします。
こうしたことから、英語は、スピードがあがると、「発音」自体が変化し、結果的に「聞き取る」ことが難しい、という現象が起こり得るのです。

一方日本語は、子音と母音はほとんどの場合セットになり、ストレスの概念がないので、どの母音も基本的には均一に発音されます。
そのため、ある音が欠落することはほとんどありません。
欠落すると単語が別の単語になるか、意味をなさなくなってしまうのです。

例えば、英語では幾つもの音節を持つ単語では、ストレスのある音がしっかり発音されていれば、他の部分が欠落しても、それらしく聞こえます。
importantは、poにストレスを置けば「portant」と発音してもそれらしく聞こえますし、Americanもmeにストレスを置けば「merican」と発音しても、何となくAmericanと聞こえます。
かつてAmericanから「メリケン」という外来語ができたのも、そのことをよく表しています。

日本語ではこうはいきません。
例えば「英会話(えいかいわ)」という言葉を「いかいわ」と発音すると、まったく意味が通じなくなります。どの音節が欠落しても同じです。

欠落が許されないがために、逆にいえばどんなに早口でしゃべっても、音が欠落することはありません。
そのため、ほとんどの場合、日本語は早口でも「聞き取る」ことはできるわけです。

「あの人の英語、早すぎて聞き取れないよ」
この悩みは、日本人だけではなくネイティブにも共通のようです。
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