もぐ菜のみっしり茶匣(はこ)院

ようこそ腐女子の匣喫茶へ お好みのモノをどうぞ、召し上がれ。 日々を書き連ね、妄想をこよなく愛でます

三連休@二日目。

2011-02-01 21:08:59 | 腐女子の御伴
一言叫ばしてくださいね。


三連休は実にイィものだぁwww


久しぶりに小説をカキ出来たよ。それも黒執事Ⅱナリ。最終話のネタばれがあるのでまだ最終話を確認してない方は見ない方がいいです。腐な描写(びょうしゃ)はないので誰でも安心して読めるから読んでねん。

三連休てほんと素敵('▽')♪♪ 充実した今日でした。まだ明日も休みだもん。もぐ家はお腹の調子が落ち着いたので明日は和風カレーライスですぞ。

黒執事第三期はいつプレスリリースがあるかな?? いつ放映なのか楽しみです。クロアロは出て来るのかな?? 新キャラ+アロクロとかも期待してます。執事は男性で新キャラのご主人様は女の子とか楽しいかもね。

もぐ菜ともぐママで黒執事Ⅱの結末をセバシエをフォローしたので誰かクロアロをフォローしてあげてねん。もぐママはクロアロのフォローネタは思いつかないみたいです。

今日は気分も良いし風呂浴びて寝るさ。二月三日は節分(せつぶん)なので節分(せつぶん)用の豆を購入しました。豆撒(ま)き楽しみだわ。三日は残業だから明日の夜に豆撒(ま)きする予定です。




黒執事2 イノンセント ワールド@後書き。

2011-02-01 18:58:14 | 腐女子の御伴
どうでしょ黒執事Ⅱ イノンセント ワールドお楽しみ頂(いただ)けましたか?? 構成は前々からもぐママから聞いておりました。黒執事2のイベントに参加しましたもぐママが余(あま)りにも最終話がせつないと言うのです。

ここ最近なぜかもぐママがもぐ菜に小説をカキして欲しいとリクエストして来たのでした。原案(げんあん)はもぐママで執筆(しっぴつ)はもぐ菜です。

黒執事Ⅱ イノンセント ワールドをカキ終えてまずもぐママに読んで貰いました。本人の言う通り想像以上との事で満足したと聞き安心しました。

フレイアは二度目の登場ですが黒執事Ⅱ イノンセント ワールドでのセバスチャンとは深い付き合いの友人ではなく以前何度か顔を合わした事のある程度の者です。

黒執事Ⅱの最終話で二人は崖から身投げ??をしましたが、ここからどう小説に繋(つな)げるか悩みました。黒執事Ⅱ イノンセント ワールドの結末はもぐママが考えてくれたので良いのですが出だしが苦労したんです。

セバスチャンはシエル坊ちゃんの為に無意味な殺生(せっしょう)してまでも、生かそうと生きて欲しいのにシエル坊ちゃんは悪魔として生きる事を拒絶(きょぜつ)し生死を彷徨(さまよ)う。

ハンナさんとクロードは絶命(ぜつめい)して居るにも関わらずなぜか、二人は幸せそうに抱きしめ合い永久(とわ)の眠りに就(つ)き彼岸(ひがん)へと旅だって逝(い)った。生きている居るのに幸せではないセバスチャンとは対照的な表情。あのままハンナさんとクロードを死の島にそのままま放置(ほうち)では凌(しの)ぎないのでもぐ菜なりにフォローしてみました。

フレイアはセバスチャンに二択(にたく)を出しました。セバスチャンは自分の命と引き換えにシエル坊ちゃんと連れて人間界へ戻って行く。

陽射(ひざ)しを浴びてシエル坊ちゃんが目覚めてセバスチャンの顔を見て何もかも全てを思い出したなら、その場で絶命(ぜつめい)させる様にとフレイアはセバスチャンに告げるでした。

人間界では成人したエリザベスは内科医となり慈善(じぜん)活動としてイーストエンドで定期検診(けんしん)して居るのでした。そしてある日突如(とつじょ)別れたあの時の幼い姿のままのシエル坊ちゃんと出会う。

名前は覚えてない完全に以前の記憶がない人形の様に美しい幼いままのシエル坊ちゃん。時間を全て戻す事は出来なくとも記憶を失おうと人間界で皆と生きる事は出来ると。

そして常に傍(かたわ)らには一羽の大きな烏(からす)がシエル坊ちゃんと共に存在(そんざい)し生きて居る事を忘れないでください。

黒執事2結末後を小説で妄想 イノンセント ワールドthe end

2011-02-01 17:15:31 | 腐女子の御伴
※この小説はアニメ黒執事Ⅱを基に、二次創作として執筆しております。


★最終話のネタばれあり!!ご注意ください★

一個人の解釈なので、原作やアニメ制作会社、出版社とは一切関係ありません。その点をご理解いただき、お読み下さる様お願いいたします。








衰弱しきった身体を治療する為にエリザベスはシエルらしき男の子を病院に連れて行き治療した。初めは一人で立てずに世話をした。体調が漸(ようや)く落ち着いたのでエリザベスはファントムハイヴ家のマナーハウスにシエルらしき幼い男の子を連れて帰宅した。

マナーハウスにはシエルの帰還(きかん)を待ち侘(わ)びた面々が待って居た。誰一人、シエルではないと言わなかった。

シエル自身だったらエリザベスと歳を比べると幼い男の子で記憶喪失らしく自分の名前や以前の事は何も覚えてないと言う事はわかった。

「エリザベス様、坊ちゃんですだよ!!」

「間違いない、どう見ても坊ちゃんだ。瓜(うり)二つなんて存在しない。」

「坊ちゃんお帰りなさい。」

ソーマとアグニに劉(ラウ)と藍猫(ランマオ)もシエルの帰宅を楽しみに待って居た。

熱烈な歓迎を受けてシエルらしき男の子は驚き戸惑って居た。

「僕は坊ちゃんじゃない。ここはどこですか??」

「貴方(あなた)を愛する人々が待って居る場所よ。これからは一人じゃないわ。そしてここで生活を送るのよ。懐かしいはず。」

「懐かしい?? 僕には初めて見る場所だ。なんて大きいまるでお城みたいなお屋敷。」

シエルらしき男の子はフィニに案内されキョロキョロと大広間を歩きそして初めて見る景色に驚きの声を上げて居た。

見渡しの良い窓辺にシエルらしき男の子は一羽の烏(からす)を見つけた。烏(からす)はじっと見つめた。

「あの烏(からす)……」

シエルらしき男の子は指を指した。

「坊ちゃん??」




「なぁ、エリザベス様、坊ちゃんは帰還(きかん)したけどよ。セバスチャンは何処(どこ)へ行ったまま消えちまったんだろうな。」

バルドはエリザベスに聞くとエリザベスは悩(なや)ましげに答えた。

「シエルを連れて来た子供達に燕尾服を着た男の人は見なかったか聞いたけど、誰もそんな人は居ないと。シエルの事を教えてくれたのは大きな烏(からす)だったと。」

「そうですか。セバスチャンはシエル坊ちゃんを置いて何処(どこ)か行く様な執事ではないし……」

「そう私も思うわ。男の子は名前を覚えてないし名前がないと言ってわ。シエルて名前で呼んであげてね。私はシエルを弟として育て様と思うの。皆の力が必要なのだから力を貸して欲しい。」

「エリザベス様、シエル坊ちゃんで良いだすか??」

「えぇ、親しみと愛を込めてね。」


エリザベスとバルドとメイリンが話して居ると、シエルらしき男の子とフィニが駆け足で近づいて来た。

「どうしたの??シエル。」

「あの、エリザベス先生。」

「エリザベスで良いわよ。」

「あの年上の女性を、呼び捨てにするのは嫌です。」

「リジーで良いわ。そう呼んで欲しいの。私達は貴方(あなた)をシエルと呼ぶからね。」

「リジー、僕、この烏(からす)を飼いたいんです。僕になついて居てずっと僕の傍(そば)から離れないし、僕の命の恩人(おんじん)で治療(ちりょう)してた間もこの烏(からす)と遊んでました。」

シエルの肩に一羽の大きな烏(からす)が留まって居た。

「そうね、その烏(からす)はシエルの命の恩人(おんじん)だもんね。良いわよ。ちゃんとお世話しないとダメよ。」

「良かった。ありがとう。」

大広間の扉を蹴破(けやぶ)る様に元気良くソーマが入って来た。






         黒執事Ⅱ イノンセント ワールド the end






セバスチャン貴方(あなた)がいつまでも主(あるじ)である坊ちゃんの傍(そば)に、存在(そんざい)し仕えたいのであれば一羽の烏(からす)となり末永く仕(つか)えなさい。


それがセバスチャン貴方(あなた)の願いであれば、その望みを叶(かな)えて差し上げましょう。

黒執事2結末後を小説で妄想 イノンセント ワールド(5)

2011-02-01 17:13:55 | 腐女子の御伴
※この小説はアニメ黒執事Ⅱを基に、二次創作として執筆しております。


★最終話のネタばれあり!!ご注意ください★

一個人の解釈なので、原作やアニメ制作会社、出版社とは一切関係ありません。その点をご理解いただき、お読み下さる様お願いいたします。





毛布にすっぽりとシエルを包み込む抱きかかえセバスチャンは死の島の朽(く)ち果(は)てた屋敷から出て行く。

フレイアはセバスチャンの願いを聞き届けた。セバスチャンは自らの命を引き換えにシエルを人に戻しもう一度、人として生きる事を強く望んだ。

死の島から小船を漕(こ)ぎ出す。フレイアは死の島からセバスチャンを見送った。死の島には太陽が昇(のぼ)る事はない深い闇を青白い月明かりがただ照らす。

完全に今での全てのシエルの記憶を完全に消して血に呪われた女王の番狗(ばんけん)のシエル ファントムハイヴとしてではなく名もないただの幼子として生きる事を条件としセバスチャンは人間界へ。

陽射しを浴びて目覚めた時にセバスチャンの顔を見てもし、セバスチャンを覚えて居る様であればその場でシエルを絶命させる様にとフレイアがセバスチャンに伝えた。

死の島から幾分と離れた小船は波間を行き頼りなく小の葉の様に揺れ動く。








エリザベスは二十代後半で内科医となり侍女(じじょ)のポーラとともに慈善(じぜん)活動としてイーストエンドの地区に定期検診(けんしん)に訪れて居た。白衣を着て一人づつ検診(けんしん)をして居ると──────────




幼い子供達がエリザベスの元に四人やって来きた。男の子二人とショートカットの髪型の女の子とポーラに髪を結(ゆ)って貰(もら)った二人だった。エリザベスに大変なついており元気な子供達。

午後の検診(けんしん)は終わったが診察(しんさつ)室に勢(いきお)い良く入って来たのでエリザベスは驚いた。

「どうしたの??慌てちゃダメよ??」

「エリザベスせんせい!!」

「早く早く!!」

「お願いだからこの子も見てあげてよ。」

毛布にすっぽりと包まれた物を男の子二人が重たそうに抱きかかえてエリザベスの診察(しんさつ)室まで運んで来た。

「びっくりしちゃった。お人形さんみたいなんだもん。きっと人間だよね??」

「あのね、エリザベスせんせい大きな烏(からす)がね、教えてくれたの。」

診察(しんさつ)室のベッド台に男の子二人は毛布で包まれた物を乗せた。エリザベスは恐る恐る包まれた毛布を解(ほど)くと──────────




         黒執事Ⅱ イノンセント ワールド(5)




ポーラも子供達の気配(けはい)がしたので診察(しんさつ)室へやって来た。

「お嬢様??」


「エリザベスせんせい??」

エリザベスの目の前にはあの日に突如(とつじょ)別れた時の姿のままのシエルが毛布に包まれ眠って居た。生きて居るらしく規則正しい寝息が聞こえる。右目には眼帯(がんたい)はしてないが、見紛(みまが)う事なくシエルであった。

エリザベスの身体に衝撃が突き抜けて行った。身体の震えが止まらない。

「シエル!!シエルなの??」

エリザベスの声で毛布に包まれた目の前の幼い人形の様な男の子は目を覚ました。様態(ようたい)が良くないらしくか細い声を発した。

「ここはどこ?? あなたは誰??」

「シエルなのね??でも、でも、年齢が……シエルと同じ匂(にお)いがする。」

「お嬢様、シエル様ですわ。」

「シエルてだれ??」

「エリザベスせんせいのこども??」

エリザベスは瞳を閉じると涙が溢れ出し止まらない、数十年ぶりに再会した許婚(いいなずけ)を深く抱きしめた。





黒執事Ⅱ イノンセント ワールド the end

黒執事2結末後を小説で妄想 イノンセント ワールド(4)

2011-02-01 17:12:16 | 腐女子の御伴
※この小説はアニメ黒執事Ⅱを基に、二次創作として執筆しております。


★最終話のネタばれあり!!ご注意ください★

一個人の解釈なので、原作やアニメ制作会社、出版社とは一切関係ありません。その点をご理解いただき、お読み下さる様お願いいたします。




         黒執事Ⅱ イノンセント ワールド(4)




男は鼻歌を歌いながら庭の花を摘み取る。

セバスチャンは追い付くと尽(つ)かさずナイフとフォークを男に投げ付けた!!

男はすんなりと避けて後ろを振り返った。セバスチャンを見つめ男は言う。

「丸腰で無抵抗な者を背後から攻撃するなんて礼儀知らずですよ。埋葬(まいそう)して来た悪魔二人に花でも手向(たむ)けてあげようと思っただけなのに。」

「その行為(こうい)事態を止めなさい。」

「ここは元は私の屋敷で誰が住まおうが別に良いのですが、花ぐらいは摘み取っても良いでしょう。悪魔はほんと心が狭い小さいです。」

シエルの為にセバスチャンは庭の手入れをし花の世話をしっかりとして居た。だからこそ無断で荒らされるの嫌だった。

「好きな分だけ花を摘み取ったなら帰りなさい。」

「えぇそうしますよ。思ったより庭の手入れが行き届いており安心しました。これならこの屋敷に住む事を許可しましょうか。」

セバスチャンは男に問(と)う。

「それと貴方(あなた)に礼を言う必要はあるので名前を。」

「私の名は……… 一番のお気に入り名前はフレイアと申します。」

「では、フレイア暫(しばら)くはこの屋敷に、滞在(たいざい)させて貰(もら)います。」



それからフレイアが何かに用事をつけて朽(く)ち果(は)てた屋敷に来る様になった。


そしてある日の事───────────────




「フレイア、私のご主人様である坊ちゃんの事で相談があります。」

「ご主人様??セバスチャン貴方(あなた)以外に誰かが居るのですか??」

シエルの気配(けはい)が徐々(じょじょ)に薄れてしまい悪魔でありながら生死を彷徨(さまよ)って居た。

セバスチャンがシエルの寝室にフレイアを案内してもシエルは完全に気づく気配(けはい)はない。

寝室のベッドに横たわるシエルをフレイアは見つめた。

「この幼子は悪魔と言う事ですか??なら思う存分に人間の魂を食べさてあげたら良いのでは。」
セバスチャンはため息をつき答えた。

「私もそう思いましたが───────── 主人である坊ちゃんはその様な物は、口に合わない食べたくないきっぱりと拒否されました。そして、ご自分は悪魔として生きたくはないと。」

「この幼子がどうして悪魔になったのか理由も色々ある事でしょう。自らの意思で悪魔になった訳ではないと言う事で良いですね。」

「はい。」

「セバスチャン貴方(あなた)の望みとは。」

「私は悪魔で坊ちゃんの執事です。健やかに生活して頂く事が私の勤めです。」

「悪魔の執事ではなく、あくまで執事としてですか。」

「出来るなら私は………坊ちゃんにもう一度、人として生きて頂(いただ)きたいのです。このままでは坊ちゃんは悪魔として絶命してしまう。」

「悪魔ではなく人として……方法は二つありますよ。一つは幾千(いくせん)の人間の魂を同等(どうとう)交換に引き換えて人間に戻すか、セバスチャン貴方(あなた)自身の命を引き換えに人に戻すか。どちらをお望みです??」

セバスチャンはフレイアの問い掛けに微笑(びしょう)し答えた。


「私の命を引き換えに。」




黒執事Ⅱ イノンセント ワールド(5)

黒執事2結末後を小説で妄想 イノンセント ワールド(3)

2011-02-01 17:10:50 | 腐女子の御伴
※この小説はアニメ黒執事Ⅱを基に、二次創作として執筆しております。


★最終話のネタばれあり!!ご注意ください★

一個人の解釈なので、原作やアニメ制作会社、出版社とは一切関係ありません。その点をご理解いただき、お読み下さる様お願いいたします。




    黒執事Ⅱ イノンセント ワールド(3)




死の島の朽(く)ち果(は)てた屋敷に住む様になってから何年が経過(けいか)したのだろうか??人間界の様に時間の概念(がいねん)はなく時が過ぎ去った事でさえも数えられていない。

セバスチャンの目にも分かりシエルの身体が、徐々(じょじょ)に痩(やせ)衰(おとろ)えて居るのが分かる。悪魔はけして死ぬ事などはない───────── シエルは悪魔として生きる事を拒絶して居ると。

シエルの寝室に向かいセバスチャンは時をノックする。以前はノックすればシエルからの返事があったのに何も返事がない。

セバスチャンは扉を開けて寝室へ入った。

ベッドの傍(そば)に近づいてもシエルは昏々(こんこん)と、眠り込んで居るらしくセバスチャンの気配(けはい)を感じないらしく声もかけて来ない。

「坊ちゃん。」

セバスチャンはそう言いベッドに跪(ひざま)ずく。静寂(せいじゃく)が二人を包み込む。セバスチャンは手袋を外し恐る恐るシエルの頬(ほほ)にそっと指先で触れ撫(な)でた。

あのふくよかな幼子のぷっくりとしたマシュマロの様な頬(ほほ)ではなく、骨と皮だけでゴツゴツとした感触(かんしょく)に変わり果てて居た。

「セバスチャン。」

「お目覚めになれましたか。」

シエルは顔の向きを変えずに瞳を開く事なくセバスチャンに言った。

「お前はまだ此処(ここ)に居たのか。もう、僕を棄(す)てて何処(どこ)か去って行ったと思ってた。お前はほんと物好きだな、お前はこんなに僕に付き合わされると思っていなかつたはずだ。なんだ、今だに燕尾服を着てるのか呆れたぞ。僕は悪魔として生きたくないただそれだけだ。」

シエルの声を聞きホッと一安心をしたセバスチャンは安堵(あんど)をした。

「私は主人である坊ちゃん貴方(あなた)の執事です。主人の体調を心配しない執事はおりません。」

「そうだな。」

そう言いうとシエルは昏々(こんこん)と眠る。
セバスチャンは手袋をはめ直し立ち上がり寝室から去って行くと、屋敷の正面の門に何かの気配(けはい)がした。尋ねて来る者など居ないはず───────── まさか?? この朽(く)ち果(は)てた屋敷の主(あるじ)が帰宅したのか?? セバスチャンは屋敷の正面の門へ向かった。



紺(こん)のケープを羽織(はお)り黒いローブを身に纏(まと)い細身の男で黒に青みを帯びた髪は長く腰まであり、背の高さも年齢もセバスチャンとそう変わらない精悍(せいかん)な顔つきで目を見張る美貌(びぼう)の男だった。セバスチャンは以前に何度かあった事のある者だった。

「おや?? 貴方(あなた)は以前何処(どこ)かで──────── 確かあの時の名は……」

人の姿をした男が言うとセバスチャンは言う。

「今の名はセバスチャンです。」

「貴方(あなた)をセバスチャンと呼べば良いのですね。以前に感じた気配(けはい)がしたので寄ったのですよ。隠れ家にしては良い趣(おもむき)でしょ。私が以前に建てた物なんです。」

「さようですか。」

「お気に召してくれたなら光栄です。私は散歩しながら帰る途中で、女性の悪魔と男性の悪魔が生き絶(た)えたらしく島に落ちており二人を手厚く埋葬(まいそう)して来たんです。男性の悪魔はセバスチャン貴方(あなた)と同じ様な衣服を着用してましたが、胸元から大量に出血してましたが二人して幸せそうに抱きしめ合い生き絶(た)えてました。」

男はそう言い終えるとセバスチャンをじっと見つめた。

「セバスチャン貴方(あなた)は生きて居るのに不幸せそうですね。生き絶(た)えた悪魔二人の方が幸せとはなんて理不尽(りふじん)な事でしょう。」

「ご用意件がないのなら早急にお帰りください。」

きっぱりとセバスチャンが言うが男は何にも気にせずに、ひょいと門を飛び越えて朽(く)ち果(は)てた屋敷へさっさと入って行った。

「私はセバスチャン貴方(あなた)に用事があった訳ではありません。屋敷の庭に用事があるだけです。」

「待ちなさい!!」

男は庭へ姿を消した。





黒執事Ⅱ イノンセント ワールド(4)

黒執事2結末後を小説で妄想 イノンセント ワールド(2)

2011-02-01 17:10:14 | 腐女子の御伴
※この小説はアニメ黒執事Ⅱを基に、二次創作として執筆しております。


★最終話のネタばれあり!!ご注意ください★

一個人の解釈なので、原作やアニメ制作会社、出版社とは一切関係ありません。その点をご理解いただき、お読み下さる様お願いいたします。





         黒執事Ⅱ イノンセント ワールド(2)





死神のスピアーズに悪魔風情(ふぜい)が執事など害虫とことあるごとに軽蔑(けいべつ)に満ちた眼差(まなざ)しで言われたが──────── あの時はまだ主従(しゅじゅう)の契約と言う首輪(くびわ)が付いていた。

シエル以外の魂(たましい)には興味はなく幾千(いくせん)の人間の魂を差し出されても指一本触れない。今もそれは同じだっが人間の魂(たましい)が必要である自分の為にではなく主(あるじ)であるシエルの為に。

シエルに人間の魂(たましい)を食べさせなければならない。人間で言えば生まれたての乳飲み子の様に独(ひと)りでは満足に栄養を摂取(せっしゅ)出来ない。

シエルが魂(たましい)を摂取(せっしゅ)出来るかが問題で必要以上の無意味な殺傷(さっしょう)は避けたい。

風で燕尾服が靡(なび)く────── セバスチャンはロンドンの時計台に立ち、夜のロンドンを光景をただ見つめた。今夜に狙う獲物(えもの)の下調べを済まし襲撃(しゅうげき)の時を待った。




鐘(かね)の音が鳴り終えると音もなく気配(けはい)と姿を消しセバスチャンは時計台から去って行った。






ロンドンでたった数時間で強欲な政治家と聖職(せいしょく)者が連続で殺害された事件が起きた。ロンドンの人々が口々(くちぐち)に噂をしたそれは人ではな者の仕業(しわざ)だったと。




セバスチャンは自分の用事を済ませシエルが待つ死の島へ急ぎ足で飛び去る様に帰還(きかん)した。



死の島の朽(く)ち果(は)てた屋敷は無音に支配されていて静寂(せいじゃく)である。シエルの寝室にセバスチャンは向かい扉をノックすると扉は今にも壊れそうな重々しい音がし開く。

「坊ちゃん、ただ今帰りました。」

「何処(どこ)へ行った??僕はお前に何も命令はしてないぞ。」

シエルはベッドから起き上がる事なく瞳を開く事なくセバスチャンに話しかける。今までには信じられない事でそれほどまでにシエルの身体が栄養不足で衰弱(すいじゃく)して居る事を知るセバスチャン。

寝室に入る事を許されたセバスチャンはシエルのベッドに近づき跪(ひざま)ずき深々と頭(こうべ)を下げ言う。

「主人である坊ちゃんの命令もなく、無断で外出した事をお詫び申し上げます。私が外出をした理由はございますよ。なぜなら坊ちゃん貴方(あなた)の、命に関(かか)わる事です。」

「僕の命に関わる??僕は悪魔だ、そんな事で簡単に死ねる訳ないだろ。」

セバスチャンは頭(こうべ)を上げシエルを優しい瞳で見つめ言う。 どんな時でも凛(りん)としており言葉の端(はし)に感じる。

「坊ちゃん貴方(あなた)はまだ、悪魔でも人間で言えば生まれたての乳飲み子と同じ存在です。自分独(ひと)りではまだ栄養を摂取(せっしゅ)出来ません。坊ちゃん貴方(あなた)は、ご自分の身体の異変をご存知なはず。」

「あぁ、承知(しょうち)して居る。」

「私は貴方(あなた)の独(ひと)りの執事として、主人である坊ちゃん貴方(あなた)の身体を案じて居るのです。それをご承知ください。坊ちゃん貴方(あなた)のお口に合うか分かりませんが、私がご用意した魂を摂取(せっしゅ)してください。」

シエルの口元が嘲(あざけ)りの笑いの形に歪む。瞳を開きセバスチャンを矢を射(い)る様な真(ま)っすぐな視線で睨(にら)んだ。その瞳にセバスチャンが映(うつ)る。

「お前に誰が無意味な殺生(せっしょう)をしろと言った?? 何が執事だ。主人である僕の命令を聞かずに、自分の意思で動く奴がどこに居る!!そんな物を食えるか馬鹿め!!」

「坊ちゃん。」

「もう良い下(さ)がれ。」

セバスチャンは頭(こうべ)を深々と下げて一礼をし立ち上がりシエルの寝室から去って行った。





黒執事Ⅱ イノンセント ワールド(3)

黒執事2結末後を小説で妄想 イノンセント ワールド(1)

2011-02-01 17:09:17 | 腐女子の御伴
※この小説はアニメ黒執事Ⅱを基に、二次創作として執筆しております。


★最終話のネタばれあり!!ご注意ください★

一個人の解釈なので、原作やアニメ制作会社、出版社とは一切関係ありません。その点をご理解いただき、お読み下さる様お願いいたします。







朽(く)ち果(は)てた屋敷の窓辺にか細い青白い月明かりが、忍び寄り寝室のベッドと燕尾服を着た細長い影を照らす。


坊ちゃん───────────


呼ばれても主(あるじ)は微動(びどう)せずにベッドに横たわり眠り続ける。その眠りは永久(とわ)の眠りに就(つ)いたかの様にも見える。





    黒執事Ⅱ イノンセント ワールド(1)



無数の白薔薇と青薔薇が咲き乱れた崖(がけ)から深遠(しんえん)の底知れぬ闇の淵(ふち)へ身を踊(おど)らせたが………

その行為(こうい)は一瞬の逃避行(とうひこう)で、ただ悪戯(いたずら)に傷を深めただけであった。闇は深まり二人を飲み込む。

悪魔となったシエルには感情への傷(いた)み哀(かな)しみさえも遺(のこ)っておらず、途方(とほう)もない宛(あ)てどもない時をセバスチャンと共に彷徨(さまよ)うだけである。



ベッドに横たわり眠り続ける外見(がいけん)は、何も変わる事のないシエルをセバスチャンは見つめた。

永久(とわ)の時を生き続けるセバスチャンからすればシエルがどんな状態なのかは良く分かる。人間であったのにハンナの呪(のろ)いで悪魔と、なったが実はまだ悪魔でも完全体にはなってない。だからと言って普通の人間ではない。

シエルを完全な悪魔にするにはとてつもない人間の魂をシエルに摂取(せっしゅ)させなければならい。ハンナは捨て身で自分の命と引き換えに、悪魔の呪(のろ)いをシエルにかけたが効力(こうりょく)なんて知れている。

セバスチャンはその後ハンナとクロードがどうなったのか興味はない。どうなろうが知った事ではない。

深遠(しんえん)の闇の淵(ふち)の底で二人はしばしの間は眠ったが、二人が望んだ永久(とわ)の眠りはなくそれはつかの間の眠りに過ぎなかった。

眠りから醒(さ)めた時にシエルは哀(かな)しむ事もなく、微笑(ほほえ)む事もない無表情な瞳でただセバスチャンを見つめて言った。



こんな事で統(す)べてが終われたら、僕とお前はどんなに楽で幸(しあわ)せだろな??




死の島に二人だけが存在(そんざい)し時間と言う概念(がいねん)はない。朽(く)ち果(は)てた屋敷らしき建物(たてもの)に二人は身を寄せた。

屋敷の主(あるじ)は存在(そんざい)しない様で荒れるがままで気配(けはい)はしなかった。朽(く)ち果(は)てた屋敷に着いた時はシエルは自分で歩いて居たがセバスチャンが気づいた時にはベッドに横たわり起きなくなった。

その時にハンナの呪いが完全ではないとセバスチャンは知った。燕尾服を翻(ひるがえ)し独(ひと)りで人間界へ舞い戻って行った。




黒執事Ⅱ イノンセント ワールド(2)